| ニュルブルクリンクは「有効な運転免許証さえあれば」誰でも自由に走行できることが魅力ではあったが |
そのぶん、スキルの低いドライバー、走行に適していないクルマも大量に走っていた
さて、ニュルブルクリンクはその高低差や構成されるカーブの複雑さに起因して「過酷なコース」として知られ、ここを速く走ることができれば他のどのサーキットや道路事情であっても速く走行できると認識されており、そのため多くの自動車メーカーがテストのためにニュルブルクリンクを走行し、そしてそのラップタイムを一つの指標としています。
ただ、それだけに様々なクルマがニュルを走ることになり、そのため一時は「側道上限規制」がかけられたり、現在でも騒音規制があることが知られていますが、今回報じられているのは「最低速度の規制が引き上げられた」というニュース。
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今回、最低速度は時速60キロから115キロへ
そして今回変更された最低速度は時速130キロで、これは今までの60キロのほぼ「倍」。
これは(おそらく他車との速度差を小さくして安全性を確保するという)安全面での対策だと思われますが、ニュルブルクリンクはこれまでにもで安全対策が不十分だとして様々な非難を浴びたことがあり、最近だとこの「最低速度引き上げ」のほか、「人工知能を活用し、より効率的にマーシャルが活動を行うため、1200万ドルを投じて安全対策デジタル化プロジェクトを推進する」と発表したところ。※ただし、ニュルブルクリンクの広報担当者であるアレクサンダー・ゲルハルト氏によれば、809周の走行中に記録された事故はわずか1件のみだったそうなので、そこまで危険な状態であるとは思えない
今回の報道によると、最も混雑する週末には、1回の走行で2,000台もの車が料金所を通過し、250台ものクルマが一度にニュルブルクリンクを走行することもあるのだそう。
ニュルブルクリンクはドイツの交通法規に基づく「私有地有料道路」であり、全長約8キロ、73コーナーものコーナーを持つサーキットですが、一般の人々が走行できるほか、プライベートなサーキットイベントのための貸し切りとなったり、あるいは自動車メーカーが借り切ってテスト走行を行うことも。
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速度制限が導入されるのは「一般走行日」のみ
なお、この「最低速度制限」が導入されるのは「touristenfahrten=ツーリスト」セッションのみで、これは運転免許証さえあれば誰でも走行できるものの、一方では経験の浅いドライバーが走行したり、本来ではサーキット走行に適しないようなクルマが走行することもあるわけですね。
そしてこれらのクルマがほかのクルマに対する障害物となる可能性が発生し、今回の最低速度制限の導入はこういった問題に配慮するためだと考えられます。
ちなみにですが、かのジェレミー・クラークソンの名言に「スピードが人を殺したことはない。突然、静止状態になることで、人は死ぬのだ」というものがありますが、その言葉の通り、ハイスピードで走行するクルマよりも、そのクルマを停止状態に追い込む存在そのものが危険なのかもしれません。
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