| 押収されたクルマの一部はすでに競売にかけられ、新しいオーナーの手に渡る |
縁起が良くないクルマではあるが、実際のところクルマに罪はない
さて、詐欺行為にて1億5000万ドル(現在の為替レートにて226億5000万円)を騙し取り、240台もの驚くべきカーコレクションを手に入れていた男が97ヶ月の実刑判決を受けたとの報道。
この男は70歳のナヒブ・カーンだと報じられており、逮捕された後に押収されたコレクションの一部が2020年に(RMサザビーズ主催の)オークションに登場したことで大きな話題を呼んでいます。
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その数240台!詐欺罪にて告訴された男から押収した”世界有数の”カーコレクションが競売に。フェラーリ、ランボルギーニほか希少車がズラリ
| あるところにはこれだけのコレクションが集中している | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49808073822/in/dateposted- ...
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いったいなぜこの男はここまでの巨額を不正にだまし取ることができたのか?
なお、226億5000万円というと尋常ならざる額ですが、このナヒブ・カーンは当時給与処理会社インターロジック・アウトソーシング(かなり大手だったらしい)を経営しており、小切手キッティング・スキームとして知られる方法によって自分の管理下にある複数の口座間で小切手を書き、銀行間にて電信送金を行なっていたと報じられています。
報じられている内容だと、ナヒブ・カーンはレイクシティ・バンクのIOI口座から小切手を振り出し、キーバンクのIOI口座に入金し、その後、バークシャー銀行のIOI口座からレイクシティ銀行のIOI口座に小切手を振り出しすことに。
そしてバークシャー銀行から発行された小切手はナヒブ・カーンがキーバンクのIOI口座からバークシャー銀行のIOI口座に送金した後にカバーされたとのことで、正直ぼくにはこの意味がサッパリわからないのですが、とにかくこの方法でとんでもない不正蓄財を行ったことは間違いがないもよう。
その審美眼だけは「間違いがなかった」ようだ
こういった感じで犯罪に手を染めてしまったナヒブ・カーンではあるものの、一部の犯罪者がそうであるように審美眼には優れており、そのコレクションの内容を見てみると1952年型フェラーリ225 Sベルリネッタ、1955年型クーパー・ジャガーT38 Mk II、1953年型フィアット8Vスーパーソニック・バイ・チャイナ、1957年型XKSS、1963年型Eタイプ・ライトウェイト、1955年型Dタイプをはじめとするジャガーの継続生産車3台など、クラシックカーから現代のクルマまでマニア垂涎のモデルがずらりと揃い、そして現在このコレクションは(上述の通り)RMサザビーズ主催のオークションによって一部が売却され、そこでは4400万ドル以上の収益金をあげています。
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なお、今回の判決には実刑のほか、1億2100万ドルをキーバンクに、2700万ドルを(ナヒブ・カーンが金をくすねた)顧客に返還するようという命令が出されており、加えて5年の間「支払うべき税金を支払わなかったぶんの」税金として980万ドルをインターロジック・アウトソーシングに対し納めるよう命じられることに。
どう考えてもこういった犯罪は足がついてすぐにバレそうに思うのですが、逮捕されたといえども実際に226億5000万円をだまし取ることに成功しているので、うまくやれば「バレなかった可能性」もあるのかもしれません。
そしてそう考えると、今でも不正行為が明るみに出ず、違法に財産を溜め込んだり、そのお金でスーパーカーやハイパーカーを購入している人がいる可能性もありそうですね。
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参照:CARSCOOPS, Autoweek