
| 炎天下に駐車した後の「車内」は地獄である |
むしろその暑さでもクルマが壊れないのが不思議なくらい
さて、夏を迎えるとクルマやその維持にとっても様々な過酷な環境が出現し、たとえば「日中は洗車できない」「エアコンが効きにくい」「炎天下での駐車直後に乗り込んだ車内が地獄」など(そしてこの時期、クルマの頑丈さにはあらためて感心させられることになる)。
しかし「車内にこもった熱気を素早く排出する」方法があるといい、ここでその”裏技”を見てみたいと思います。
【この記事の要約】
- 流体力学の知恵: 助手席の窓を開け、運転席のドアを数回開閉するだけで熱気を強制排出
- 「窓開け」の誤解: わずかな隙間(数センチ)では効果なし。20cm以上開けないと温度は下がらない
- 最強の対策: フロントガラスにサンシェード(遮熱板)を設置。車内温度を約10℃〜11℃下げることが可能
- 熱のメカニズム: 短波放射(日光)が車内に入り、長波放射(熱)となって閉じ込められる「温室効果」が原因

灼熱の車内を一瞬でクールダウン。ケンブリッジ大学教授が教える「ドア開閉法」
炎天下に駐車したクルマに乗り込む瞬間、まるでオーブンの中に入るような熱気に襲われたことがあるかと思いますが、実際のところ外気温が27°C程度であったとしても、晴天の場合だとわずか20分で車内は43°Cにも達し、1時間後には50.5°Cを超えるという調査結果があるもよう。
そしてこの「地獄のような暑さ」を、エアコン全開にするよりも早く解消する科学的な方法があるといい、これを提唱するのはケンブリッジ大学で数学を教え、流体力学の博士号を持つハンナ・フライ教授です。
科学が証明する「ポンプ効果」の手順
その「やり方」は非常にシンプルで・・・。
- 助手席側の窓を全開にする
- 運転席側のドアをバタンバタンと数回、素早く開閉する

これだけで、ドアがポンプのような役割を果たし、車内の熱気を外へ押し出すと同時に、助手席の窓から外の新鮮な空気を吸い込むことになるそうで、これは流体力学における「バルクフロー(一括流)」の原理を利用した、最も効率的な換気手法なのだそう。
なぜ車内はこれほど熱くなるのか?「温室効果」の正体
同教授によると、車内が熱くなるのは、太陽光がガラスを透過してダッシュボードやシートに吸収されるからで・・・。
- 短波放射: 太陽光はガラスを簡単に通り抜ける
- 長波放射(熱): 熱せられた内装から放出される熱は、ガラスを通り抜けにくいため、車内に閉じ込められてしまう
つまるところこれが「温室効果」で、とくに日差しがきつい酷暑地では、アスファルト同様に車内が約50°Cに達することも珍しくはなく、熱を帯びた部品が肌に触れれば二度熱傷を負う危険すらある、とのこと(たしかにこの時期のステアリングホイールやシフトノブのアルミ部分は凶器に近い)。

「窓を少し開けておく」のは実は逆効果?
ない、この「熱のこもり対策」につき、「窓を少し開けておけば熱が逃げる」「駐車時に少しウインドウを下げておけばそれほど暑くならない」と言われてきましたが、科学的なデータはそれを否定しています。
| 窓の開け方 | 研究結果 (外気温約36°Cの場合) |
| 隙間約4-5cm | 車内温度にほぼ変化なし。50°Cを超える危険な状態に |
| 約20cm以上 | 温度を下げる効果が確実に認められる |
| サンシェードを使用 | 車内温度を10〜11°C、ダッシュボード温度を25〜28°C低下させる |
結論:裏技とサンシェードの「二段構え」が正解
フライ教授の「ドア開閉法」は非常に有効ではあるものの、外気温自体が極端に高い場合は限界があるといい、最も現実的で効果的なのは高品質なサンシェード(放射バリアシステム)をフロントガラスに使用すること。
ちなみにぼくはこれまで「サンシェードを使おうが使うまいが車内が熱くなることには変わりない」と考えてサンシェードを使用していなかったのですが、たしかに今回のレポートを見るとサンシェードの有用性が理解でき(熱を吸収した内装からの輻射熱という概念がぼくには欠如していた)、今後はサンシェードを積極的に使用してみたいというのが今の心境。
ただ、それでも車内が熱くなることは防ぐことは完全にはできず、よって炎天下にて駐車していたクルマに乗り込む前には「ドアポンプ」で熱気を逃がしつつ、今年の猛暑をスマートに乗りきることになりそうです。
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参照:Jalopnik











