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アウディが新型RS3について「車内の匂い」にもこだわったと自信をもって主張。実際、オーナーにとっては車内の匂いは無視できない存在であり、自動車メーカーも無視できない

アウディが新型RS3について「車内の匂い」にもこだわったと自信をもって主張。実際、オーナーにとっては車内の匂いは無視できない存在であり、自動車メーカーも無視できない
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| ちなみにアウディはボクの考える「もっとも優れたインテリアを持つ自動車メーカー」である |

そのデザインや性能と同じくインテリアも「優等生」であることに間違いない

さて、アウディは昨日新型RS3セダン / RS3スポーツバックを発表したところですが、新型RS3には「ニュルブルクリンク最速のコンパクトカー」という以外にももう一つトピックがあるもよう。

それは「車内が臭くない」「むしろいい匂いがする」というものです。

「匂いなんか関係ないだろ・・・」という向きもあるかと思いますが、クルマの匂いというのはそのクルマに乗るオーナーにとっては大きな問題でもあり、実際にぼくはレンジローバー・イヴォーク、そしてBMW i3では「車内が臭い」という事実に悩まされ、それが間接的な原因となって売却してしまったということがあるほどです(自分が耐えられないということもあるが、なにより他の人を乗せたときに心苦しい)。

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新型アウディRS3の車内には200もの材質がある

アウディによれば、新型RS3の車内には200もの材質があるといい、そのすべてが化学評価を受けているのだそう。

アウディはそれらを特別な部屋で加熱し、部屋の中の空気成分を分析しているそうですが、この複雑なプロセスには、1部材あたり2〜3時間かかり、すべての分析が完了した後に車内に組み込まれ、それぞれがどのように融合するかも確認します。

Audi RS 3 Sportback

なお、この「高温」というのがひとつのポイントで、実際に「高温になると多くのクルマにおいて内装の素材が有害物質を発生する」という調査結果もあるほどです。

「99%のクルマのシートには発がん性物質が含まれる」という研究結果が明らかに。とくに気温上昇時に発生する傾向があり、「高温時には室内循環を避け外気導入を」
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ただ、アウディがこの分析を行う理由は主に「匂い(香り)」にあるようで、気象条件に関係なく、すべてが(車内に組み込まれた状態で)で良い匂いがすることを確認するため、アウディは臭気の分析を担当する5人の化学者からなる専用チームを組織しているのだそう。

Audi RS 3 Sportback

ちなみにですが、BMWグループが「レザー不使用」に動いているのに対し、アウディでは現在でもレザーを継続使用していて、実際にシートやステアリングホイールには従来通りの本物のレザーが採用されており、これもまた「匂い」に起因するのかもしれませんね。※合成皮革の発する匂いを敬遠している可能性もある

Audi RS 3 Sportback

参考までに、アウディは新型A5 / S5では「フェイクテールパイプ」を廃止しており、これは消費者からの意見を聞き入れたことが理由にあると説明されています。

よって今回の「匂い」についても、アウディに寄せられた様々なフィードバックに対する一つの回答なのかもしれません。

アウディが10年も続けた「フェイク」テールパイプをついに廃止、新型A5/S5ではちゃんと機能するように。「お客様からの意見に基づき決定しました。やはり偽物は嫌われるようです」
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もう一つ参考までにですが、ぼくが今までに乗ってきたクルマの中だとアウディは最高レベルのインテリアを持っていると考えていて、それは「質感」「つくり」といった部分に始まり、「エアコンの効き」「低級音が発生しないこと」など多岐にわたります(そしてこれらはずば抜けていると考えている)。

よってアウディはもともとインテリアに対して相当な注力を行ってきたと考えてよく、そして今後も果てしなき挑戦が続くこととなりそうですね。

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