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【2026年3月実績】もうこれは一過性のものとは考えないほうが良さそうだ。BYD・ヒョンデが急伸、最新輸入車ランキングと市場の裏側

ヒョンデ・インスターのテールランプ

| BYD、ヒョンデのこれまでの伸びは「デモカー配備」つまり自社登録だと考えていたが |

ここまで来るともう「実力」であると認めざるをえない

2026年3月の日本国内における輸入車市場では、長年トップを走るドイツ勢が足踏みをする中、アジア勢の躍進が際立つ結果に。

これまで「韓国・中国のクルマ」は日本市場では受け容れられないというのが定説ではあったものの、確実に消費者の心理が変化していることがわかります。

この記事の要約

  • 独・御三家の苦戦: メルセデス・ベンツ、BMW、VWの主要3ブランドが前年同月比でマイナスを記録
  • アジア勢の猛追: 中国の「BYD」が前年比191.1%、韓国の「Hyundai」が295.1%と驚異的な伸びを達成
  • プレミアム・スポーツの二極化: フェラーリやマセラティが減速する一方、ランボルギーニやベントレーが好調を維持
  • 市場全体の動向: 輸入車全体の月間登録台数は前年比92.7%と、やや慎重な買い控え傾向が見られる

2026年3月 輸入車新規登録台数ランキング

まず、3月の最新データを「単月」、そして今年1月からの累計販売台数順にランキング形式でまとめたのがこちらの表。

順位ブランド名3月単月台数累計台数(1-3月)前年同期比(%)
1Mercedes-Benz5,24911,79190.7%
2BMW3,7287,27381.2%
3VW3,1276,56766.5%
4Audi2,4885,15798.0%
5BMW MINI2,2694,47994.0%
6Volvo1,4312,959101.9%
7Porsche9632,85287.5%
8Land Rover9782,00374.9%
9Jeep7921,56169.2%
10Peugeot6541,54993.8%
11BYD6251,220225.1%
12Renault53399697.7%
13Citroen43074896.9%
14Fiat33966882.5%
15Alfa Romeo248502224.1%
16Ferrari9933399.4%
17Hyundai121281242.2%
18Lamborghini149279132.9%
19Maserati8115269.4%
20BMW Alpina30137198.6%
21Bentley73125114.7%
22Rolls Royce16111111.0%
23Chevrolet48103110.8%
24Aston Martin43101103.1%
25Cadillac386946.3%
26ABARTH236821.1%
27DS235339.8%
28Ford1644129.4%
29McLaren93950.0%
30Jaguar242515.4%
31Lotus81821.4%
32Dodge1625.0%
33Lancia05125.0%
34Rover24200.0%
35Autobianchi2342.9%

※ランキング35位にランクインしている「Autobianchi(アウトビアンキ)」や「Rover(ローバー)」などの旧車ブランドがカウントされているのは、中古並行輸入やレストア車両の新規登録によるもので、これらは愛好家の根強い人気を示しているものにほかならない

メルセデスAMG GT 63 Pro(ブラック)のフロントグリル

市場動向考察:ドイツ車時代の終焉と「BEVシフト」の加速

2026年3月のデータから読み取れる、現在の日本市場における3つの大きな変化を深掘りしてみると・・・。

1. ドイツ車主要ブランドの「踊り場」

メルセデス・ベンツ(前年比90.7%)、BMW(81.2%)、VW(66.5%)と、上位3ブランドが軒並み前年実績を割り込んでおり、「累計」においても前年に比較して大きく落ち込むことに。

これは高価格帯モデルへのシフトによる販売台数絞り込みや、後述するBEV(電気自動車)競合への流出が影響していると考えられ、特にVWの落ち込みが激しく、ブランドイメージの再構築、そのポジションの見直しが急務となっています。

フォルクスワーゲンのエンブレム(フロント)

2. BYDとヒョンデ、アジア勢が台風の目に

最も注目すべきはBYD(前年同期比225.1%)とヒョンデ(同242.2%)の爆発的な成長で、ここまで継続して伸びているとなると、これはもう「デモカーの自社登録」の域を超え、「実際に消費者が購入している」のだと考えていいのかも。

とくにBYDは「トップ10」すら射程圏内に収めており、軽規格EV「ラッコ」の納車が本格化すれば”間違いなく”トップ10へと割って入ることとなりそうですね。

  • BYD: 圧倒的なコストパフォーマンスと、日本全国に広がるディーラー網が功奏
  • Hyundai: オンライン販売に特化しつつ、若年層をターゲットにしたマーケティングが結実し始めている
ヒョンデ・アイオニック5のフロント

3. 超高級車市場の底堅さ

一方でランボルギーニ(132.9%)やベントレー(114.7%)、ロールス・ロイス(111.0%)、アストンマーティン(103.1%)など数千万円クラスの高級車は依然として好調。※フェラーリは前年同期比で99.4%

富裕層の購買意欲は景気に左右されにくく、資産価値としての「クルマ」への投資が続いていることが伺えます。


注目車種と市場での位置付け

現在の市場で比較検討されることの多い、主なセグメントの特徴を整理してみると・・・。

【BEVセグメント】BYD vs 欧州勢

  • BYD (ATTO 3 / DOLPHIN): 300万〜500万円台で最新の安全装備と航続距離を両立
  • VW (ID.シリーズ):一定の ブランド力はあるが、価格面でアジア勢の攻勢を受けている
BYDの展示車両(エキスポシティ)

【プレミアムSUV】ボルボ vs ランドローバー

  • Volvo: 累計前年比101.9%と堅実。安全性と北欧デザインが「尖りすぎない高級感」を求める層に支持されている
  • Land Rover: 供給状況の影響か、前年比74.9%と苦戦中。
ランドローバー・ディフェンダー(フロントサイド、グリーン)


結論

2026年3月のデータは、日本の輸入車市場が「ブランド名だけで売れる時代」から「エネルギー源(BEV)とコストパフォーマンスで選ぶ時代」へシフトしつつあることを示唆しています。

加えて、ボルボが示すように、特徴を持たないブランドは「他のブランドに販売を侵食される」傾向も見られ(ただしジープのように唯一無二であっても落ち込む例もある)、武器を持たないブランドにとってはますます厳しい時代となりそうです。

ボルボXC40のフロント

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参照:日本自動車輸入組合

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