![アストンマーティン×ザガートによる「傑作」、V8 ヴァンテージ・ザガート・スポーツ サルーンが競売に。生産わずか50台、予想落札価格は約3800万円](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/10/Astonmartin-Zagato.png)
| この時代のアストンマーティン×ザガートは現代のクルマでは望み得ない「豪華な」内外装を誇る |
おそらく現代ではここまで手が込んだクルマを作ることは難しいだろう
オークションへと出品予定の1987年製のアストンマーティンV8 ヴァンテージ・ザガート・スポーツ サルーンに対し最高で24万ユーロ(約3800万円)という高額エスティメイトが出されたことでちょっとした話題に。
たしかに「アストンマーティン」というのは世界で最も価値のあるブランド名の一つですが、そこに「ザガート」というもうひとつの伝統の名称が加わることでさらにその価値が大きく増加することになるわけですね。
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製造されたのはわずかに50台
なお、このアストンマーティンV8 ヴァンテージ・ザガート・スポーツ サルーンが製造されたのはわずか50台だとされ、この個体は日本のコレクターが所有する1台だと紹介されています。
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ザガートが手掛けたアストンマーティンでもっとも価値が高いのは1960年~1963年のDB4 GTザガートだとされますが、今回出品されるアストンマーティンV8 ヴァンテージ・ザガート・スポーツ サルーンは”DB4 GT以来、アストンマーティンのバッジが付いた初めての 2 シーター”であることもその価値を上げる理由の一つであるかもしれません。
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このクルマが誕生することになったきっかけは「1984年のジュネーブ モーター ショーにて、ザガートとアストンマーティンとがたまたま隣り合わせであったから」だそうで、そこでエリオ・ザガートとジャンニ・ザガート、そして当時のアストンマーティンの経営者であったビクター・ガーントレットとの間にて「50台限定のコーチビルド車両を生産する」ことに合意がなされたのだそう。
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ザガートは、4シーターであるアストンマーティン・ヴァンテージからリアシートを取り除き、ホイールベースを短くするという手法を採用することで168kgの軽量化を達成しており、結果的にザガートが開発時に目標として掲げた「0-100km/h加速5秒未満」をみごと達成(最高速は300km/h)。
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そのディティールは「ザガートならでは」
ルーフは「微妙な」、そしてザガートならではのダブルバブルのようにも見えますが、一方でフロントフードには巨大なパワードームが設けられています。
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テールランプはザガートらしくコンパクトな仕様に。
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ウインドウ面積が広く取られているのもザガートらしい特徴のひとつ。
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ドアハンドルや・・・
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フロントフェンダーにはおなじみ「Z」エンブレム。
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こちらはちょっと珍しい、アストンマーティンとザガートとのコラボレーションエンブレム。
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そしてその内装は「ゴージャス」のひとこと。
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グリーンの外装にブラウンレザー、明るい色味のウッドパネルというのが1980年代的で、今見ると新鮮さすら覚えます(ちなみにDVDナビゲーション付)。
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ちなみに元々は「フランス仕様」だったそうですが、後日スイス仕様に変更されており、これによって「強化された冷却システム、ロナール・スタイルのホイール、アップデートされたエキゾーストが追加されており現在の走行距離はわずか1,097km。
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おそらくは現代では「つくりえない」クルマのひとつであるとも考えられ(80年代だからこそ可能であった芸術性、クラフツマンシップを持つものと思われる)、この高額エスティメイトを超えた価格で落札される可能性もあるかもしれませんね。
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参照:Bonhams