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アストンマーティンが「EVの需要が予想したほど盛り上がらない」として初のEVの市販を1年延期するとコメント。PHEVを強化する方向へとシフトか

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| ここへきてあらゆる価格帯、あらゆるセグメントにおけるEVの需要鈍化が鮮明に |

となると気になるのが早々にEVへのシフトを行ったロータス、ピュアエレクトリックハイパーカーを開発しているフェラーリである

さて、状況に応じて機敏に方針を調整しているアストンマーティンが「EVの発売を1年後ろ倒しにして2026年とする」と発表。

これは2023年度の決算発表の場において同社会長であるローレンス・ストロール氏が語ったもので、その理由は単に「顧客がそれを欲しがっていないから」。

同氏は「(BEVに対する)消費者の需要は、とくにアストンマーティンのような価格帯において、2年前に我々が予想していたようなものではない」と述べ、2021年に「2030年には販売の半数がBEVになるだろう」としていた当時とは大きく事情が変わってきていることに言及しています。

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顧客は完全なEVよりもプラグインハイブリッドを好む

さらにローレンス・ストロール氏によれば「我々の顧客は完全なEVよりもプラグインハイブリッドを好む」、そしてアストンマーティンの開発責任者は「顧客はある程度の電動化を望んでいるものの、スポーツカーの匂いや感触、ノイズも残っていてほしいと考えるのです」。

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ただしこれはアストンマーティンが電動化への速度を緩めるということを意味しているわけではなく、実際に2023会計年度報告書の中で、アストンマーティンはルシード・グループとのパートナーシップ含め高性能電動化戦略を改めて強調。

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実際のところ、ルシードは2025年から2030年の間にさまざまなパワートレインを導入し、PHEV 含めアストンマーティンをサポートする準備が整っており、アストンマーティンいわく「この長期的な関係は、アストンマーティンの高性能電動化戦略を推進するのに役立ちます。アストンマーティンは、2025年から2030年の間に、PHEVとBEVを含む混合ドライブトレインアプローチによって内燃エンジンの代替品を開発し、ラインを確立するという明確な計画を立てています」とも。

このほか、アストンマーティンは独自の電動化技術にも取り組んでおり、つい最近も新たな軽量バッテリーの画期的な特許を取得したことが報じられており、「アストンマーティンは、電動スポーツカーとSUVの普及に向けて取り組んでいます。同社初のバッテリー式電気自動車(BEV)は、入手可能な最高の高性能技術の恩恵を受け、2026年に登場することになるでしょう」とも。

こういったコメントを見る限り、アストンマーティンは「発売を延期する」1年という時間を有効に使用してBEVの開発をさらに実りあるものにしようと考えているのだと思われ、続報を待ちたいところでもありますね。

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アストンマーティン初のEVはどんなクルマに?

アストンマーティンが(ラピードは黒歴史として葬られるとして)”初の”EVに言及したのはおよそ1年前のことですが、この際にアナウンスされたのは「SUVになる」「画期的なエアロダイナミクスを誇る」「クワッドモーター搭載」ということ。

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つまりアストンマーティンも「最初のEVにはスポーツカーを選ばず」、ランボルギーニ同様にSUVを投入することとなりますが、その理由としてはやはり「SUVのほうが開発コストを回収しやすいから」、そして「今のバッテリー技術では、ガソリン車を超えるスポーツカーを作ることが難しいから」なのかもしれません。

一方、アストンマーティンは初のPHEVとしてハイパーカー(ヴァルハラ)を投入する計画を持っていて、ここからさらにPHEVラインアップを拡充することについても言及済み。

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現在はフォードやGMのみならず、ランドローバー、メルセデス・ベンツも「EVは予想したほど普及しない」という見解を示すと同時にハイブリッドやプラグインハイブリッドへと軸足を移す意向を示していますが、今後も同様の傾向が加速することになるのかもしれません。

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