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アストンマーティンがエイドリアン・ニューウェイの獲得を発表。さらにF1チームの株式を売却し資金を取得、F1開発設備の建設に投資し「必勝体制」を整える

アストンマーティンがエイドリアン・ニューウェイの獲得を発表。さらにF1チームの株式を売却し資金を取得、F1開発設備の建設に投資し「必勝体制」を整える

| アストンマーティンはニューウェイの獲得、さらにはホンダとアラムコとのパートナーシップによって「常勝軍団」を形成しつつある |

さすがはローレンス・ストロール、投資家らしいお金の使い方である

さて、アストンマーティンが事前のウワサどおり記者会見を開催しエイドリアン・ニューウェイの獲得を正式発表。

エイドリアン・ニューウェイはこれまでにも数々のF1チームにてチャンピオンシップの獲得に貢献するマシンを設計していた「優勝請負人」といってもいい”天才デザイナー”ですが、とくにレッドブルにおいて常勝マシンを作り上げその地位を不動のものとしています。

同氏は2025年第1四半期にレッドブルを離れることをすでに発表済みですが、その後熾烈な争奪戦が開催され、「フェラーリかアストンマーティンか」と言われていたところ、フェラーリとは「思想の違い」から交渉が打ち切られ、結果としてアストンマーティンが同氏を獲得したというわけですね。

レッドブル代表「ヴァルキリーは、当時フェラーリへと移籍しようとしていた我々のデザイナーを引き止めるため、彼の要望を聞き入れて企画した。ただそれだけのためにね」
レッドブル代表「ヴァルキリーは、当時フェラーリへと移籍しようとしていた我々のデザイナーを引き止めるため、彼の要望を聞き入れて企画した。ただそれだけのためにね」

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アストンマーティンはF1で勝つために巨額の投資を行う

なお、アストンマーティンはエイドリアン・ニューウェイの獲得に加え「F1のトップチームの仲間入り」を目指すために多額の投資を行っており、すでに複数の投資会社(アクセル、そしてHPSインベストメント・パートナーズ)へとアストンマーティンF1チームの運営元(AMR GPホールディングス)の株式の約20%を売却することを決めており、これによって多額の資金を得ることに。

そしてこの資金は風洞実験施設ほか様々な設備に投資されF1の開発環境を整えることになりますが、これらを駆使し、そしてエイドリアン・ニューウェイを中心としたチームによって2026年のチャレンジャーとしてのF1マシンを設計してゆくことになるわけですね(2026年のマシンは2025年1月に開発が解禁され、エイドリアン・ニューウェイは同年4月からアストンマーティンF1チームに加わるものと見られる)。

さらにアストンマーティンはホンダのパワーユニット、アラムコの燃料を獲得することでいっそう競争力を増すことも考えられますが、それもこれも「F1に参戦し始めてから販売が増加した」「顧客が選ぶボディカラーにおいてF1マシンと同じグリーンが圧倒的に増えた(それまではボンドカーの印象が強いグレーが多かった)」という事実から「F1で勝てば市販車がさらに売れる」と踏んだからなのだと思われます。

そして現在のアストンマーティンの会長、ローレンス・ストロール氏は投資家そしてビジネスマンなので、「生きたお金の使い方」をする人物であり、たとえ投資金額が大きくとも、取り戻せる可能性が大きければ”惜しみなく”お金を投じてゆくのかもしれません。

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参照:Astonmartin

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