| ベントレーはほかブランドのように「SUVの販売構成がそこまで高く」ない |
ただしロールスロイス同様、顧客のオーダーメイド嗜好がかなり高いようだ
さて、ベントレーが「利益が18.45倍になった」という驚きの事実を発表。
これによると、過去最高の販売台数を記録した2021年の営業利益は2020年の2000万ユーロ(日本円で26億3000万円)から3億8900万ユーロ(511億2400万円)へと1845%増加した、とのこと。
そして「パンデミックラグジュアリー消費」の波に乗ってベントレーは2021年に14,659台を納車し、これまでの記録である2020年比で31%増を記録しています。
さらにベントレーは2022年がはじまった時点にて、すでに受注台数が過去最高水準に達していることにも言及しており、このまま行くと2022年も記録を達成するのは間違いなさそうですね。
ベントレーの販売は「うなぎのぼり」
なお、ベントレーは昨年に「創業から102年で20万台を販売した」とアナウンスしていますが、その20万台のうち75%はここ18年で販売したものだといい、つまり「ここ最近になって急激に販売が伸びた」ということに。
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ちなみにベントレーは1998年からフォルクスワーゲングループに属していますが、同グループに入った後に大きく販売を伸ばしたと考えてよく、あらためてフォルクスワーゲングループの経営手腕には驚かされますね。
ベントレーの財務責任者であるジャン=ヘンリック・ラフレンツ氏によると、「2021年の成功については、我々のブランドの強さが業績の鍵を握っており、ベンテイガ・ハイブリッド などのニューモデルが利益を過去最高の3億8900万ユーロに押し上げるのに貢献した」。
加えて「当社のハイブリッドモデルに対する需要の高まりは、英国クルー工場への30億ユーロの持続可能な投資によって支えられており、当社が持続可能なラグジュアリーモビリティのベンチマークメーカーであり続けることを確実にしたといって良いでしょう」と続けています。※ベントレーは自社工場を「エレクトリック対応」に大きく作り変える計画を発表している
参考までに、販売構成のうち40%がベンテイガ、33%がコンチネンタルGTだといい、同じくフォルクスワーゲングループに属するランボルギーニやポルシェのように、「半分以上がSUV」ではないのは興味深いところですね。
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やはり「パーソナリゼーション」も利益に貢献
さらに、ベントレーは「利益の増加にはパーソナリゼーション需要の拡大も貢献している」と述べ、顧客のパーソナライゼーションが進んだことで1台あたりの利益が拡大し、とくに「スピード」「マリナー」「ハイブリッド」という単価と利益率の高い車両の購入者が好んでパーソナライズ(純正オプションによるカスタム)を行ったことによって、1台あたりの売上単価は前年比8%増となり、13.7%という高い売上高利益率の達成が可能となったようですね。
そしてベントレーは、2021年のハイブリッドモデルの人気ぶりをもって「2025年から毎年1台ずつ新しい電気自動車を導入する」という計画の正当性があらためて証明されたとも認識しており、同社CEOであるエイドリアン・ホールマーク氏によれば「今回の結果は、経済の先行きが不透明な中にもかかわらず達成されたことに注目する必要があります。2030年のカーボンニュートラル達成に向けて当社の全製品を刷新するBeyond100プログラムを推進する中で、ベントレーに関わるすべての人にとって大きな成果であると自信を持って言えるでしょう」とのこと。
たしかにこの成長率は「異常」ともいうべきもので、コロナ禍においては様々なブランドが販売を伸ばしたものの、そもそも顧客の要望にマッチした製品を提案しなければ売れるわけでもなく(なんでも売れたわけではない)、しかしベントレーは優れた製品群を揃えていたために今回の結果に繋がったのだとも考えられます。
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参照:Bentley