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「E」から名前が始まらないロータス、新型「FOR ME(フォーミー)」登場。952馬力のPHEV、どこへ向かうロータス

Image:Lotus

| 驚異の「952馬力」と「航続1,400km」を両立したハイパーSUVが登場 |

ロータスの今後がますます不透明に

「ロータスは完全EVブランドから脱却する」――そう宣言されてから数ヶ月、速くもハイブリッドモデル「Lotus For Me(ロータス・フォー・ミー)」が登場することに。

一見、純電動SUVの「エレトレ」のように見えますが、中身は別物となっており、最新の「X-Hybrid」アーキテクチャを搭載することで圧倒的なパワー、そしてEVでは成し得なかった長距離走破性を手に入れた「ハイパー・ハイブリッドSUV」としてのデビューです。

この記事の要約:3つのポイント

  • 圧倒的パワー: 2.0Lターボ+デュアルモーターで、エレトレRを超える最大出力952馬力を発揮
  • 異次元の航続距離: エレクトリックパワーのみで約418km、システム合計では1,400km以上の走行が可能
  • 超急速充電: 900Vシステムにより、わずか8分で30%から80%まで充電完了
Lotus-For-Me (2)

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異次元の性能:EVを凌駕するハイブリッドの正体

ロータスが中国市場を皮切りに投入する「For Me」は”低燃費ハイブリッドカー”ではなく、同社が掲げる「ハイパー・ハイブリッド」戦略の旗手であり、新開発のX-Hybridアーキテクチャを採用する期待の新人(なんといってもハイパワーを追求したことは驚きである)。

特筆すべきは、900Vの高電圧システムと70kWhの大容量バッテリーの組み合わせで、これによってプラグインハイブリッド(PHEV)でありながら、既存の多くの純EVを凌駕する充電スピードと出力を実現しているわけですね。

0-100km/h加速はわずか3.3秒

その加速性能は、もはやスーパーカーの領域で・・・。

  • 0-100km/h加速: 3.3秒
  • 0-200km/h加速: 10.5秒
  • 最高出力: 952hp 

これまでロータスのフラッグシップだったEV「エレトレR」を凌ぐスペック「ガソリンエンジンの安心感とともに手に入れられる」のがこのFOR MEということになり、長距離ドライブを好むユーザーにとって最大の福音と言えそうです。

なお、ロータスは現在ボルボ、ポールスターとともに中国の吉利汽車(Geely / ジーリー)傘下にあり、経営層もかつてのロータスの面々から吉利系へと一新されています。

この体制のもと、かつての「軽量スポーツカー」路線を捨て去るという決断がなされエレクトリックブランドへと変貌を遂げるのですが、それまでのロータスとは全く異なる路線や価格帯に戸惑うファンも少なくはなく、直近ではトランプ関税によって大きく販売を落としてしまい、路線変更を迫られることに。

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そこで登場した「新しい路線」のロータス第一弾がこのFOR MEとなりますが、これまでのロータスの伝統である「E」で始まる名称を持たないことからもその「決意」を伺えます(吉利体制以後であっても「E」からスタートする名称を採用していたため、このFOR MEの命名は意図的なものである)。

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Forme

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車種概要:ロータス For Me(中国仕様・暫定値)

項目スペック詳細
パワートレイン2.0L 直列4気筒ターボ + 前後2モーター (PHEV)
システム最大出力952 PS (約939 hp / 710 kW)
バッテリー容量70 kWh
EV航続距離約418 km 
トータル航続距離1,400 km 以上
0-100km/h加速3.3 秒
充電速度6C充電対応 (30-80%まで約8分)
車両重量2,575 kg ~ 2,626 kg
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デザインと新基準「LTS」の採用

フォーミーの外観を見てみると、「エレトレ」のデザイン言語を継承しつつ、フロントにはエンジン冷却用のダクトが追加され、リアには機能的なエキゾーストパイプが備わっています。

また、このモデルから導入される新基準「LTS(Lotus Tuned Specification)」にも注目する必要があり、これはブレーキ、アクティブ・スタビライザー、エアサスペンションといった動的制御システムをサプライヤーと共同でゼロから開発・統合するフレームワーク。

これにより、重いSUVであっても「ロータスらしい」軽快なハンドリングを実現しています。

市場での位置付けと競合比較

「For Me」は急速に変化するグローバル市場への回答でもあり、現在、世界的にEVシフトが鈍化することで、より実用的なPHEVやEREV(レンジエクステンダー)への需要が高まっており・・・。

  • ポルシェ カイエン ターボE-ハイブリッド: 739馬力。パワーではFor Meが圧倒。
  • BMW XM: 748馬力。ラグジュアリー志向に対し、ロータスはより「走り」と「先進技術」に全振りしている
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結論:2026年、日本を含む世界へ

ロータスは、2028年までに完全EV化するという当初の計画を柔軟に変更し、このハイブリッドモデルをグローバル戦略の核に据えたというのが現在地。

「For Me」は2026年半ばに欧州へ、そして同年後半には北米、中東、アジア太平洋地域(日本を含む)へと順次導入される予定だといい、日本のロータスディーラーにこのクルマが並ぶ日もそう遠くはないのかもしれません。

かつての「軽さ」を追求したロータスとは形を変えましたが、現代における「最高のドライビング体験」を追求する姿勢は変わっておらず、1,400kmを無給油・無充電で駆け抜ける952馬力の怪物が街を走る日が「すぐそこに」迫っています。

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参照:Lotus

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