| なぜそこまでマクラーレンが売れるのかはわからない |
マクラーレンが「5月13日に、累計2万台の精算を達成した」と発表。
この記念すべき2万代目は「600LTスパイダー」で、ボディカラーはチャイナ・グレイ。
マクラーレンは2018年6月に「累計15,000台を達成」と発表していますが、そこから1年足らずで20,000台へと乗せており、相当なハイペースで販売を伸ばしている、ということになりますね。
マクラーレン「我々のクルマに対する需要は成長している」
マクラーレンは2011年に市販車ビジネスを開始していますが、当時はあまり販売が伸びず、一気にブレイクしたのは「650S」の発売から。
そして2015年には1,654台、2016年に3,286台、2017年に3,340台、2018年には4,806台を販売し、非常に高いペースで成長しています。
さらにマクラーレンは「我々のクルマに対する需要は非常に強い」とも語っており、すぐに「年間5,000台」を突破して次のステップに進むだろう、ともコメント。
ただしこれだけ売れるようになると問題となるのが「希少性」。
マクラーレンもそこは意識しているようで、「希少性の維持と顧客の囲い込み」を重要な課題として掲げています。
ちなみにスーパースポーツカーメーカーの販売状況(2018)はこんな感じ。
ランボルギーニは「ウルス」を発売したので2019年は6,000台程度の販売を記録することになりそうですが、「スーパースポーツ」だけ(つまりウルスを除く)で見るとマクラーレンに抜かれる可能性も。
フェラーリ 8,398台(+4.8%) マクラーレン 3,340台(+10%) ランボルギーニ 3,815台(+10%) アストンマーティン 5,117台(+58%) |
マクラーレンはこれまで外部に委託していたカーボンモノコックシャシー(カーボンモノセル)の生産を自社で行うべく新工場を稼働させており、ニューモデル「GT」の発売が控えるなど、今後も成長余力が大きい企業です。
マクラーレンはSUVを発売しない
なおランボルギーニはSUV(ウルス)を発売し、フェラーリ、アストンマーティンもSUVを発売する方針ですが、マクラーレンは「SUVだけは絶対にない」。
なぜマクラーレンがここまで伸びたのかはわかりませんが(ディへドラルドアが受けたのか、圧倒的な加速が良かったのか、カーノンモノセルが評価されたのか)、そういった「一本芯の通ったところ」が熱烈なファンを獲得しているのかもしれませんね。
なお、上の「2018年販売」を見てもわかる通り、スーパースポーツ市場は拡大の一途。
フェラーリの2018年における販売は1万台を超えそうですが、「スポーツカーが売れないのにスーパーカーが売れ続ける」というのは興味深い現象でもあります。