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マクラーレン・スピードテールの試作車が発火。やはり未知の領域、そしてエレクトリック化されたクルマの開発は一筋縄ではゆかない

2019/06/14

| 現代のクルマは様々なサプライヤーのパーツや技術の集合体。それらをコントロールするは非常に困難 |

マクラーレンの最新ハイパーカー、「スピードテール」。
これはガソリンエンジン(4リッターV8ツインターボ/746馬力)とエレクトリックモーター(1個/308馬力)とをあわせて1035馬力を発するクルマです。※ガソリンエンジン、モーターのピークパワー発生状況が異なるので、最高出力は単純な足し算にならない

そしてまだ明かされていない部分(スペック)も多いものの、最高速は「時速403キロ」であることがマクラーレンによって語られていますね。

最近のハイパーカーは販売方法が変化してきた

なお、多くが明かされていないのは「まだ開発段階にあり、テスト中だから」。
つまり不確定要素を含むために公開できない情報が多いということになりますが、最近のハイパーカーはメルセデスAMG ONEにせよ、ブガッティ・ディーヴォ/ヴォワチュール・ノワールにせよ、アストンマーティン・ヴァルキリーにせよ、ひとまず発表し、販売した後に路上テストを含む開発を行うことが多いように思います。

これには様々な事情があると思われるものの、ひとつは「顧客の要望を開発段階から取り入れる」ためかもしれない、と考えています。
こういったハイパーカーは「一部の顧客が何台も」購入する傾向にあり、よってメーカーは顧客を大事にする必要が出てきているのもまた事実。

たとえばマクラーレンの場合、その人に「何台も」クルマを買ってもらえるように顧客の要望を聞き、それを反映させることで顧客に帰属意識をもたせ、これによってロイヤルカスタマーを育成しているのではないか、ということですね(もう、メーカーが独善的な考え方によってクルマを作る時代は終わった)。

もちろん富豪はマクラーレンだけではなくフェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ、パガーニ、ケーニグセグといったメーカーのスーパーカー/ハイパーカーを同時に、かつ何台も購入する傾向があるかとは思いますが、各メーカーとも、その富豪の中で「No.1の座を」獲得したいという意向は変わらないと思われます。

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そんなわけで「完成前に販売」「販売してから開発」という状況がごく普通になってきて、今回のマクラーレンのように発表後に路上テストを行うケースが出てくるわけですが、なんせ「今までにない性能を持つクルマを完成させるためにテストを行う(無理やり負荷をかける)」ということ、そして今からはどのメーカーも「エレクトリックという未知の領域」に踏み込むということを考えると、今回のマクラーレン・スピードテールのように「予想外のトラブル」が起きる可能性も。

今回のスピードテールの「発火」について、トラブルの原因などは不明だそうですが、おそらくはエレクトリック関係ではないかと言われており、これによる開発の遅れも懸念されます(そもそもエレクトリック系だと、原因の究明だけでもかなり時間がかかりそう)。

実際のところメルセデスAMG ONEも様々な事情で発売が遅れているとされるものの、やはりハイパーカー、とりわけ前人未到のパフォーマンスを追求するクルマや、そして新しい技術を採用した場合は、発売までに非常に困難な道のりを歩まねばならないようですね。

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