| リアは「ノーマルのまま」のナゾ |
先日、マクラーレンが「720Sのハイパフォーマンス版、750LT(ロングテール)」を発売」というウワサが流れましたが、今回はそのプロトタイプと思われる車両が目撃に。
これはニュルブルクリンク近くのガソリンスタンにて目撃され、さらにニュルブルクリンクを走る姿を動画として記録したものですが、フロントにはレーシングカーばりのフロントスプリッター、そしてカナードを装着した過激な仕様が確認できます。
720Sの「ロングテール版」が発売されるのは間違いない
なお、マクラーレン自身は720S発売時に「675LT後継として、720Sにもロングテールを設定する」と公言。
発売時期にまでは言及されていないものの、今年末にかけて何らかの発表があるのでは、と見られています。
ちなみにマクラーレン最初の「ロングテール」は1997年のマクラーレンF1 GTRロングテールですが、市販車としては2015年に発売された「675LT」が最初。
この675LTは想像以上の人気を呼ぶこととなり、以降マクラーレンは「ロングテール」をサブブランド化することを決定し、その後にも「600LT」を発売しています。
なお、マクラーレンは「LT」モデルにつき、 「パワーアップ」「軽量化」「エアロダイナミクス最適化」「サーキット重視」「究極のドライバビリティ」 をその要件に定めていますが、ここ最近のマクラーレンの動きを見るに、「明確な方向性へと特化」したモデルをリリースする傾向にあるようです。
つまり、一つのモデルでオールマイティになんでもこなそうとせず、サーキット走行であれば「LT」、快適志向であれば「GT」、最高速重視であれば「スピードテール」といった具合になりそうですが、いずれのモデルも基本的に同じシャシーやエンジン、トランスミッション、レイアウトを持つというマクラーレンの性質上、「一つの方向に突き抜けないと」モデル間の相違が消費者にとって理解できない、といった問題も。
そして副次的なメリットとして「用途を明確にすると」コレクターが複数台購入してくれる、という可能性を見いだせるのかもしれません(マクラーレンの顧客は”同時に複数台購入”する傾向がある、と言われる)。
今回目撃されたプロトタイプを見るに、とにかくアグレッシブなフロントスポイラーが特徴的。
公道で乗ったらすぐに割れるやん?と思えるほどの過激さで、まさにレーシングカー的だという感じ。
その完成度は高く、これが「750LT」だとすると、開発は最終段階に差し掛かっているとも言えそう。
反面カナードは「リベット留め」で暫定の仕様を持ち、クリアランスソナーの上に無理やり取り付けているところを見ても「調整中」だと考えて良いのかも。
なお、アップで見ると意外やフロントリップと地面との間には隙間があり、これでも「実用的」であるようにも思えます(フロントリフターは作動していないように見える)。
ただ、ちょっと不思議なのは「ロングテールではないこと」。
エアロパッケージは非常に繊細であり、常に前後(サイドも)セットでテストを行わないとその効果を把握しづらいと思うものの、今回のプロトタイプではなぜか「フロントだけ」エアロパーツが変更された状態です。
VIA: Automotive Mike