| 微に入り細に入り、芸術的な仕上がりを持っている |
出力は230馬力だと言われるが、意外にタイヤが細い?
さて、ミニは個人によるカスタムから、コーチビルダーによる「フルカスタム」まで様々な楽しみ方ができるクルマとして知られていますが、それも市場に流通するタマ数の多さ、カスタムパーツの豊富さ、そして何よりも人をひきつけてやまないミニのスタイルがそうさせるからなのかもしれません。
そして今回登場するのはカナダ(バンクーバー)拠点のスペクター・ビークル・デザイン社によるレストモッド、「スペクター・タイプ10」。
エンジンはホンダ・シビック・タイプRから
なお、このスペクター・ミニ”タイプ10”に搭載されるエンジンはホンダのK20もしくはK20A。
ちなみにK20Aはインテグラ・タイプRに積まれていた名機として知られ、NSXにも採用される手法を導入した「日常とサーキットとを両立した」ホンダが誇る類まれなる高性能エンジンです。
そしてスペクターではこのエンジンをフロントではなくリアに搭載していることが特徴。
エンジンは230馬力(シャシーダイナモ計測)を発生するといいますが、グリル越しに見えるのはチタン製エキゾーストシステム。
しかも「元」トランクリッドからエキゾーストパイプが突き出し、その周辺が盛り上がるなど、高い美意識が伺えます。
そしてボディサイドには吸気のためのインテーク。
なお、実際のボディ寸法は公開されていませんが、ホイールベースはオリジナルのミニよりも長くなっているようですね。
そのほかスペック詳細もまだ公開されておらず、エンジンやそのレイアウト以外にわかっているのは「6速マニュアル・ギアボックスとリミテッドスリップディファレンシャル装備」ということ、車体重量は771kgということくらい。
ブレーキは「モノブロック」キャリパー採用だと紹介されているものの、キャリパー左右を「合わせた」ような接合部も見えますね。
そのほかナックルやサスアームは新造されている模様。
スペクター・ミニ・タイプ10のインテリアはこうなっている
そしてこちらはスペクター・ミニ・タイプ10のインテリア。
スペクター・ビークル・デザインは自社をして「卓越したエンジニアリングと感動的なデザインへの道をナビゲートする象徴的な車を作ることで顧客を魅了し、喜ばせることに努める車両デザインスタジオ」 と表現していますが、たしかにデザイン性は非常に高いと考えてよく、1枚もののウッドで作られたダッシュボードはなかなか壮観。
そのほか助手席フットレスト、ドリンクホルダー、シフトレバーなど見どころがたくさん。
上から見るとこう。
ルーフの大半をガラス化しており開放感に優れるデザインですね。
メッキパーツや曲線・曲面を多用した金属部を持っており、レトロで落ち着きのある、そして安心感を与える印象を持っています。
参考までに、シートのデザインは「モニカ・ベルッチがヘソ部分に切れ込みのあるワンピースの水着を着ている写真にインスパイア」された、とのこと。
フロアは日本の「土間」をイメージ(カラー的にも、木材と畳を表現しているのかも)。
リアトレイにもなにやら芸術的なオブジェ。
これまたレトロモダンなスピーカーのようなものも見えます。
ロールケージはレザー張り、そして「Type Ten」のロゴ。
現時点では発売に関わる情報(台数や価格)については公開されておらず、しかし営利企業である以上、そのうち市販化の発表を行うことになりそうですね。