| 27リッターV12、2500馬力のエンジンがどういった走りを見せるのか想像もつかない |
一体燃費がどれくらいなのか気になって仕方がない
さて、米画像掲示板、レディットにて話題になっていた「27リッターV12エンジン」を搭載したフォード・クラウン・ビクトリア。
これまではエンジンを車体に積むところが公開されていましたが、今回はそのエンジンへと”ついに”火が入る様子が動画にて公開されています。
ちなみにこの27リッターV12エンジンは第二次世界大戦中の戦車に搭載されていたロールスロイス製で、当時は550馬力を発生していたといいます。
最終的には2500馬力を発生
この狂気に満ちたフォード・クラウン・ビクトリアを製作しているのはメテオラ・インターセプターなるショップですが、同ショップはこのエンジンをツインターボ化してカスタムECUにて制御を行ない、2500馬力を発生させることに成功。
今回公開された動画では、作業を行っているガレージから、エンジンを積んだクラウン・ビクトリアを手で押し出すところからはじまります(まだエンジンとトランスミッション、駆動系がつながっていないため自走できない)。
インタークーラーは上下にツイン。
スタッフが頭の上に着けているのは爆音から耳を守るための(ヘッドホン状の)ギアであり、要はそれだけ音が大きい(だって洗車のエンジンだもの・・・)ということですね。
なお、車内はこんな感じ。
エンジンが車内に思いっきり食い込んでおり、フロアはくり抜かれています。
ちなみにフロントはシボレーC10ピックアップトラックからの移植ですが、なぜ「そうまでして」クラウン・ビクトリアをベースに選んだのかは謎のまま(いつかは明かされるのかもしれない)。
フロントドアを開けても「ほぼエンジン」なので、これが完成してシートを取り付けた際、フロントドアは役に立たず、後部ドアから乗り込むことになるのかもしれません。
エンジンに火を入れる瞬間はドキドキものですが、最初は空燃比が今ひとつ決まらなかったものの、何度かの調整を行ったあと無事にエンジンを始動させ、その爆音を轟かせています。
まだまだ時間はかなりそうですが、「27リッターV12、2500馬力」のエンジンを積んだクルマが走る姿を見ることができるのは間違いなさそうですね。
ロールスロイスが戦車のエンジン?
なお、ロールスロイスはもともと1906年に自動車メーカーとして設立されていますが、第一次大戦(1914年勃発)時には航空機用エンジンを製作しており、第二次大戦(1946年勃発)時にも航空機用エンジンなど軍需産業に深く関係しています。
ただ、このときに開発していたジェットエンジン「RB211」の失敗によって1971年に経営破綻することになり、その後に「航空機、船舶用エンジン」を作る”ロールスロイス・ホールディングス(1973年〜)”と、自動車を作る「ロールスロイス・モーター・カーズ(1998年〜)」とに分化するという歴史を持っています(現在、この両者の関係はなく、別会社となっている)