| どうやら電動化に際して巨額の投資を行い、ヴェイロンのように「開発費が嵩んで利益が出なくなる」ことを恐れたようだ |
ただし電動化にノウハウを持つリマックの登場で事情が大きく変わることに
さて、ブガッティはリマックとの合弁会社「ブガッティ・リマック」を設立しており、今後はこの合弁会社によって製品が開発されることになるといわれます(製造と販売はこれまでどおりブガッティを通して行われる。ただし当面の間)。
ちなみにこの「合弁」案が出るまで、フォルクスワーゲンはブガッティを売却するかどうかしばらく検討に検討を重ねており、それは「ブガッティがお金のかかるブランド」だから。
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ブガッティはヴェイロン・プロジェクトで1台あたり8億円の損失を出した?
ちなみにかつて、ビジネス・インサイダーは「ブガッティはヴェイロンを450台販売するのに、1台あたり624万ドル(日本円で約8億円)の損失を出したと算出しており、しかし当事ブガッティはこれを否定。
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しかしながらヴェイロンが「儲からない」クルマだったことは前ブガッティCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏も認めており、その上で「シロンは利益をちゃんと出せるクルマ」だとコメントしたことも。
シロンが「儲かる」理由としては、販売価格そのものがヴェイロンの倍以上であったこと、様々な限定モデルの価格がさらに高価であったことなどが関係していると思われ、しかしW16クワッドターボエンジンやトランスミッション、車体そのものを「ヴェイロンから引き継ぐことができた」のも大きかったのかもしれません(その分開発費を節約できる)。
そして「ブガッティ・リマック」のCEOへと就任したメイト・リマック氏も「シロンは500台すべてでしっかり利益を出すことができている」とコメントしており、しかもその額は「その数字を見て驚いた」レベルだとも。
ブガッティは今後「電動化」へと舵を切る
ただ、そういった状況であってもブガッティの親会社であるフォルクスワーゲンが”ブガッティを売却するべきかどうか”と考えたのは、今後ガソリン車が販売できない世の中になるにあたり、ブガッティも当然ながらエレクトリック化する必要があって、そうなるとせっかくシロンで儲かるようになったのに、また振り出しにもどって一からピュアエレクトリックハイパーカーを開発せねばならず、とあればヴェイロンのときのように「開発費を吸収できずに、売れば売るほど赤字が膨らむ」可能性があった」ため。
しかしながら今回リマックと組むことで、電動化にかかる開発はリマックが負担することになり、そしてリマックにとってはブガッティの名を利用してクルマを売ることができ、まさにこれはWin-Win。
シロンは現在すべての予定生産台数を受注しており、そしてこの生産が終わった後にはサーキット走行専用ハイパーカーのボリードを生産することになりますが、その後はいよいよ「シロンの後継モデルの生産開始」。
もちろんその前にはなんらかの発表があるものと思われ(2024年だと言われている)、そしてこのクルマはもちろん「ブガッティとリマック双方のリソースと経験を持ち寄った」ハイパーカーとなるはずで、おそらくは世界中を震撼させるだけの性能を持ち合わせているんじゃないかとも考えています。
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参照:Autocar