まさかのブガッティ純正カスタム。トランスフォーマー仕様のヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセがオークションへと登場予定

｜　てっきり顧客が施した自己流カスタムだと考えていたが　｜

このブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセが中古市場に登場するのは「3度目」

さて、ブガッティは92台のみ「ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセ（ヴェイロンのタルガトップ仕様、かつアップデート版）」を製造していますが、そのうちの一台「トランスフォーマー」がRMサザビーズ主催のオークションへと登場することに。

こういったヴェイロンが存在することは知っていたものの、ぼくはてっきり「購入後にオーナーが勝手にカスタムしたものだ」と思っていて、しかしこれはブガッティが正式に受注を受けて製作した「純正」仕様なのだそう。

ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセ「トランスフォーマー」にはオートボットのシンボルが再現される

このブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセ「トランスフォーマー」は2014年に納車された車両だとされ、購入したのは「ダニエル」なる人物で（かつてはヘッドレストにその名が刺繍されていたそうだが、今ではレザー張替えによって消失している）、この仕様を指定したのはもちろんトランスフォーマーへの愛情から。

よってフロントからサイドにかけてはオートボットのシンボルが入り・・・。

バルクヘッドにもオートボットを象ったプレート。

もちろんブガッティはこういった許可を権利元に求めることになるわけですが、顧客の要望に応えるのもなかなかに骨が折れる仕事なのかもしれません。

その理由は不明ではあるものの、ダニエルなる人物はこのヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセ「トランスフォーマー」をわずかしか運転せず、2016年には走行距離568kmというコンディションにて売りに出すことに。

そしてその後2018年には再び（今度は走行840kmにて）中古市場に登場しています。※現在の走行距離は約5,200km

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ステアリングホイールのセンターパッドにはオートボットのマークがないようだ！

ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセは「ヴェイロン スーパースポーツ」に積まれていた1,200馬力版のW16エンジンを搭載しており、0−100km/h加速は驚異の2.6秒。

さらに最高速は410km/hも達しており、ヘネシーが（ヴェノムGTスパイダーにて）記録を破るまでは世界最速のオープンカーの座に君臨したことでも知られます（記録そのものは408.884km/h）。

そしてこのヴェイロンシリーズは予定生産台数（当初は400台であったが、結果的に407台が生産されている）を売り切るのに10年近くという長い時間を要したものの、その後のシロン、そしてその派生モデルの人気化によって中古相場が（EB110とともに）上昇しており、ここはブガッティの努力を称えねばならないところですね。

一方、ヴェイロンは何もかもが専用誂えのためにメンテナンス費用が非常に高く、タイヤ交換やオイル交換だけでも数百万円が必要になるというのは有名な話。

よってブガッティはそのオーナー、そして中古にてヴェイロンを購入しても「突然の高額支出」に悩まされなくてもいいように定額メンテナンスプラン「トランキリテ」を導入していますが、この個体は2024年12月まで有効なこのプログラムに加入済みだといい、よって次のオーナーは安心してこのヴェイロンに乗ることができそうです。

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参照：RM Sotheby's