| ルノーは総力を挙げてエレクトリック化に対応しており、その速度には目をみはるものがある |
第一弾は2024年に登場、思ったよりも速くアルピーヌの電動化が進みそうだ
さて、ルノー・スポールにかわり、ルノーのハイパフォーマンスブランドとして活動することとなったアルピーヌ。
今回は「今後登場することになる」グランドツアラー、ホットハッチ、スポーツカー3台のシルエットを公開しています。
なお、これらはすべて電気自動車となり、ルノーグループのCEOであるルカ・デ・メオ氏が「EWays Electro Pop」イベントにて語ったところによると、その第一弾は2024年に登場する、とのこと。
アルピーヌA110は短い命だった
現在アルピーヌは完全専用設計を持つA110を展開していますが、これは来たるべき(そう遠くない)時期に新型エレクトリックスポーツに取って代わられることになり、この新型スポーツカーはロータスとの共同開発となる見込み。
そして今回公開されたティーザー画像を見ると、A110とはかなり異なるシルエットを持っていて、A110の後継というよりはブランニューモデルとなるのかもしれません。
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アルピーヌはポルシェ・タイカンに対抗?
3台のうちの1台は「グランドツアラー」だと紹介され、これは比較的大柄なボディにクーペスタイルのリアセクションを持っており、ポルシェ・タイカン、テスラ・モデルS、アウディ e-tron GTへの対抗だと言われます。
このモデルについては今回はじめてその計画が明らかにされたものですが、ルノー=日産・三菱アライアンスに含まれる様々なブランド(ルノー、日産、三菱、ダチア、ラダ)のC~Dデグメントにて展開されるEVと同じCMF-EVプラットフォームを持ち、グループ全体では(このプラットフォームを使用するクルマを)年間70万台生産するという野心的な意向を持っているようですね。
なお、このグランドツアラーは低重心、理想的な重量配分、マルチリンクリアサスペンション、クイックステアリングレシオなどにより、ドライビングプレジャーを向上させており、「比類なきパフォーマンス」、「より広い室内空間」、「最大580kmの航続距離」という魅力的な要素も持ち合わせている、と紹介されています。
もちろんアルピーヌから発売されるモデルは、グループ中でもっともハイパフォーマンスな仕様を持つものと思われます。
アルピーヌからは「ホットハッチ」も
そして見逃せないのが「最後の一台」、ホットハッチ。
これはすでにルノーが発表した「ルノー5(サンク)のリバイバル」をベースとしており、使用されるのは同グループのBセグメント(ルノー・クリオ、日産・マイクラ、ダチア・サンデロ等)に採用されるCMF-Bアーキテクチャーを電動車用に進化させたCMF-BEVプラットフォームを採用。
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ルノーによると、現在ルノーが欧州を中心に販売しているEV、「ZOE」に比較してコストを33%削減したうえ、一回の満充電あたり航続可能距離を最大400kmまで延長するとしていますが、アルピーヌブランドからこれが登場するとなると「5ターボ」とも言えるべき過激なルックスや性能にも期待してしまいますよね。
実際のところ、今回公表された画像でも「大きなリアウイング」を確認でき、ぼくとしてはこの3台の中ではもっとも気になるクルマです。
なお、ルノーがこれだけEVを急ぐのには理由があり、ひとつは「EVの価格が、バッテリーの生産量拡大に伴い下がってくるから」。
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もう一つは「ガソリン車の製造コストが、規制に対応するためにどんどん高くなっているから」。
そして一定の時点で「ガソリン車とEV」との価格が逆転するだろうという見方も示しており、この読みが当たるかどうかで勝敗が大きく分かれることになりそうです。
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