ポルシェがロールケージを組んだ謎カイエンをニュルへと持ち込み！アウディRS Q8をニュルSUV王者から引きずり下ろす準備を開始か

｜　ポルシェはニュルで他社に先行されることだけは許せない　｜

ここ最近、何度か目撃されている謎のポルシェ・カイエン・クーペ。

現在カイエン・クーペのラインアップとしては、ベースモデルの「カイエン・クーペ」「カイエンEハイブリッド・クーペ」「カイエンSクーペ」「カイエン・ターボ・クーペ」「カイエン・ターボS Eハイブリッド・クーペ」の5つ。

おそらくここにカイエン・ターボSクーペ、カイエンGTSクーペ、もしかするとカイエンGT5クーペが追加されると言われていますが、今回目撃されたプロトタイプは「カイエンGTSクーペ」もしくは「カイエンGT5クーペ」だと見られています。

ポルシェはこのカイエンで「ニュルブルクリンク最速SUV」を目指す

今回のスパイフォトにて驚かされるのは、フロントからリアにかけてぶっといロールケージが組まれていること。

これを考慮すると、このプロトタイプは「市販車の開発用」ではなく「ニュルブルクリンクへのアタック用」である可能性が高そう。

つまりポルシェはこのクルマでもって現在アウディRS Q8が持つ7:42.2というニュルブルクリンク”SUV”最速タイム（それまでのトップはメルセデスAMG GLC63の7:49.3）を更新しようと目論んでいるものと思われます。

なお、ロールケージを入れて走ると「改造車」扱いで「市販車」じゃなくなるのでは？とも考えますが、アヴェンタドールSVJもロールケージを組んだ状態で記録を達成し、それが認められているので、ロールケージは「安全性」を考慮し”暗黙の了解”となっているのかも。

ルーフやドアミラー、テールゲートスポイラーはカーボンファイバー製、そしてブレーキシステムはカーボンセラミックを採用しているようにも見えますね。

なお、ポルシェはニュルブルクリンクにおいては他の自動車メーカーに比較しても相当に強い思い入れがあり、レーシングカーのコースレコードはポルシェ919ハイブリッドEVO（5:19.55）、そして市販車部門におけるトップタイムもポルシェ911GT2 RS MR（ただしこれは改造車扱いなので、記録から除外する向きも多い）。

現在、ランボルギーニ、アウディとポルシェは同じグループに属するものの、身内であっても記録を持ってゆかれるのは我慢がならないと見え、とくにランボルギーニとポルシェはここ数年、ニュルブルクリンクのトップ争いについて「抜きつ抜かれつ」の争いを繰り広げています（いつも冷静なポルシェだが、ニュルのタイム争いだけは過敏に反応する）。

参考までに、サルーンにおいては”パナメーラ”が一時期トップタイムを記録していたものの、現在はジャガーXE SVプロジェクト8（7:18.361）が王座についており、もしかするとポルシェはこれも（パナメーラで）狙いにかかるのかも。

SUVだと、これも一時期カイエンがトップタイムを獲得し、しかしその後アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオに王座を奪われ、その後メルセデスAMG GLC63、そしてアウディRS Q8へとトップが変遷することに。

なお、ポルシェが「カイエン・ターボ・クーペ（550馬力）」でも「カイエン・ターボS Eハイブリッド・クーペ（680馬力）」でもなく、おそらくはパナメーラGTSと同じく454馬力程度に出力がとどまると言われる「カイエンGTSクーペ」でニュルブルクリンクに挑戦するのはちょっと意外。

そう考えると、このカイエンGTSクーペ、もしくはカイエンGT5クーペにはなんらかの「武器」があるのかもしれませんが、600馬力を誇るアウディRS Q8に対抗するのは常識的に考えるとちょっと難しそう。

今回目撃されたプロトタイプは「テールパイプが4本」という奇妙な仕様を持ち、しかし両サイドの2本はダミーだと思われ、発売時には「911GTS同様の」センターエキゾーストが採用されるものと思われます。

VIA:Motor1