| むしろ、これまでクーペSUVに慎重だったのが謎なくらい |
フォルクスワーゲンが「もっとも小さい」クーペスタイルクロスオーバー、「Nivus(ニヴス/ニヴァス)」を発表。
開発自体はブラジルにて進められたクルマで、主なターゲット市場は南米ながらも、欧州でも2021年後半から販売される計画がある、とのこと。
プラットフォームはポロと共通で、ボディサイズは全長4,266ミリ、全幅1,757ミリ、全高は1,493ミリ。
「Tさい」SUVであるT-CROSSの「全長4,115ミリ、全幅1,760ミリ、全高1,580ミリ」とほぼ同等のサイズを持っており、T-CROSSのクーペ版だと考えるとわかりやすいのかもしれません。
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フォルクスワーゲンはターゲットに合わせたデザインの調整がウマい
T-CROSSに比較すると、NIVUSには「クーペ風のリアセクション」を持つだけではなく、フロントウインドウの角度がより「寝て」いたり、ヘッドライトが吊り目になっていたり、ホイールハウス周辺のクラディングが大きくなっていたり、全体的に”スポーティーな”印象が強いようにも見えますね。
ボディサイドには明確なプレスラインが入り、「尻上がり」となったベルトラインがかなりアグレッシブな印象を与えるようです。
ボディサイドやリアバンパーの樹脂部分を「引き上げる」ことでボディの塗装面積部分を小さく見せており、これによってスタイリッシュな雰囲気も演出されている模様。
ちなみにこちらがT-CROSSですが、ずいぶん雰囲気が異なることがわかります(ターゲットが異なり、それぞれにあわせたデザインがなされている)。
バックドア下部中央に「NIVUS」のバッジが見え、この「中央にモデル名」というのはここ最近のフォルクスワーゲンにおけるひとつの変化のあらわれでもあり、新型ゴルフもここに「GOLF」文字が取り付けられていますね。
搭載されるエンジンは市場によって異なるものの、南米だと1リッター3気筒ターボ(116馬力)と6速ATとの組み合わせとなり、駆動方式はFFと4WDが用意されている、とのこと。
フォルクスワーゲングループは急速に「クーペSUV拡充」
そしてこちらはフォルクスワーゲングループ傘下にあるアウディ「Q5スポーツバック」のプロトタイプ。
ご覧の通りクーペスタイルを持つSUVですが、Q3スポーツバックに続く”第二の”クーペSUVということになりそう(Q8はクーペとはいい難い)。
なお、フォルクスワーゲン、アウディともにSUV大好きなメーカーではあるものの、これまでクーペSUVについてはほぼ手を付けておらず、しかし昨年あたりから急激にクーペSUVをリリース開始(同じグループ内のポルシェも同じで、カイエン”クーペ”が発売された)。
あれだけSUVを重視してきたフォルクスワーゲングループが、なぜ今までクーペSUVを発売しなかったのか、そしてなぜ今になってクーペSUVを拡充し始めたのかは不明ですが、おそらくは他社のように「一気にバリエーションを拡大すると、モデルあたりのプレゼンスが低くなる」と判断し、一つのモデルを発売し、それを着実に根付かせることを重視したからなのかもしれません。
そして、既存SUVが十分な認知を獲得したと判断し、次の一手としてクーペSUVへと進出しはじめたのだろう、と考えています。
このアウディQ5スポーツバックはBMW X6、メルセデス・ベンツGLEクーペのライバルということになりそうで、現在アウディでもっとも売れているQ5のクーペモデルということもあり、大きな期待がかかりますね。
VIA:CARSCOOPS