| そういえばトヨタ・ランドクルーザーのカスタムカーはそう多くない |
ウクライナより、トヨタ・ランドクルーザー(200)のコンプリートカー”マグナム”が登場。
よくよく考えてみると、ランドローバー・ディフェンダー、ベントレー・ベンテイガ、ポルシェ・カイエン、ポルシェ・マカン、ランボルギーニ・ウルスといったSUVについては「チューナーの手掛けるコンプリートカー」がいくつか見られるものの、トヨタ・ランドクルーザーについてはそういった記憶もなく、「これだけ世界で人気があるのに」ちょっと不思議な現象でもありますね。
これについて掘り下げてみると、同じオフローダーでもランドローバー・ディフェンダーは「嗜好品」の部類に入り、トヨタ・ランドクルーザーは「実用品」に分類されるため、ディフェンダーに愛着は感じるが、ランクルにはあまり感じられない、ということなのかも。
たしかにディフェンダーは高い走行性能を持つものの、信頼性や快適性では他オフローダーに劣り(しかも価格も高い)、それでもディフェンダーを選ぶのは「ディフェンダー愛」があるからだと思われ、しかしランクルの場合は「走行性能や信頼性に比較して、もっとも安く買えるから」という選ばれ方をしているからなんじゃないか、とも考えています(もちろん全てのオーナーがそうだと断じているわけではなく、傾向としての話)。
ウクライナのカスタムシーンは理解不能
そして今回のランクル200”マグナム”ですが、これはウクライナのショップ「オートライフ(Autolife)」によるもの。
オートライフいわく、このランドクルーザー・マグナムについては「走る冷蔵庫のようなルックスにしたかった」。
なぜそう考えたのかは明かされていないものの、ボクシーなスタイルをさらに強調し、ボディカラー同色面積を拡大しながらグリルをブラックアウトすることで「箱」っぽさを演出しています。
前後バンパーが交換されるほか、件のフロントグリル、そしてフロントフードやランニングボードも交換され、「10センチワイド」を実現するオーバーフェンダー、ルーフスポイラー、トランクリッドスポイラーを装着。
ランドクルーザー「マグナム」のインテリアはこうなっている
このランクル「マグナム」は相当にお金がかかった一台であり、それは内装において「なるほどな」と感じることに。
内張りは「すべて」張り替えられ、使用されるのはオーストラリア製のレザー。
ちなみにそのカラーは「アメリカン」で、このカラーを選択した理由はまったくの謎(ウクライナの国旗はイエローとブルー)。
樹脂パネル部分までもが(一部)レザーに張り替えられ、ステアリングホイールやダッシュボードの一部にはウッドが使用されるなど豪華絢爛な作りを持っています。
ステアリングホイールのセンターパッドには「MAGNUM」のロゴ。
シートはダイヤモンドステッチにパーフォレイト(穴あき)加工、そしてヘッドレストにもマグナムロゴ。
そして驚くべきは「リヤシート」。
画像だけ見ると「ただ張り替えただけ」のように見えますが、純正のベンチシートを取っ払い、なんとBMW 7シリーズ(ロングホイールベース)からシートを移植し、「左右独立したコンフォート」空間を作り出しています。
これを見るに、カスタムを依頼したオーナーさんは、自分でこのクルマを運転するより、「後ろに座ることが多い」のでしょうね。
なお、見たところセンターコンソールもBMW 7シリーズからスワップしているようですが、このシルバー部分の色調はほかのシルバー部分と合わせられており、そうとうにこだわった作品であることもわかります。
カーゴスペースのカーペットも張替え。
マットの縁もダークレッドで装飾され、よく見るとエアコン吹出口や、天井にあるグリップもカラーが(内装色にあわせて)変更されていて、異常なまでの情熱を感じさせられるカスタムカーだと思います。
VIA:Youcar