| いずれも台数は多くないが、内容としてはけっこう重い |
さて、マツダとメルセデス・ベンツ、BMWがリコール並びに改善対策を発表。
マツダについては「MAZDA3」、メルセデス・ベンツはGLEそしてAMG GT 434MATIC+、BMWはX7のみ。
いずれも台数は多くはなく、しかしエンジンやブレーキ、アクスルという、比較的重要なパーツに問題がある模様。
ここでその内容を見てみましょう。
マツダはMAZDA3に対してリコール実施
まずはマツダの1件目、エンジン制御コンピューターにかかわるリコール。
これは場合によってエンストを起こし、かつ再始動できなくなるというもので、発生した問題は1件のみ、これにかかわる事故はなし。
影響を受けるのは令和原燃6月12日~令和元年10月4日に製造されたうちの22台のみ。
対応としては対策プログラムへの修正にて完了するとのことで、不具合の内容は下記の通りです。
1.エンジン制御コンピュータにおいて、燃料噴射制御プログラムが不適切なため、燃焼室に大量の燃料蒸発ガスが流れ込んだ際に、インジェクタによる燃料噴射量を正しく制御できないことがある。そのため、燃焼に必要な燃料噴射量が不足し、最悪の場合、低車速時にエンストするおそれがある。
国土交通省
2.エンジン制御コンピュータにおいて、アイドリングストップ後の再始動制御プログラムが不適切なため、アイドリングストップを判別するためのエンジン停止判定処理が遅れた場合、アイドリングストップ後にエンジンが再始動しなくなるおそれがある。
マツダは「改善対策」も届け出
そしてマツダはリコールとは別に「改善対策」も届け出。
改善対策とは、国土交通省によって下記の通り定義されています。
改善対策の定義
改善対策とは、リコール届出と異なり、道路運送車両の保安基準に規定はされていないが、不具合が発生した場合に安全の確保及び環境の保全上看過できない状態であって、かつ、その原因が設計又は製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、必要な改善措置を行うことをいいます。
今回届け出られた改善対策についてはSBS(スマートブレーキサポート)に関するもので、やはりプログラムに問題があり、これを修正するというもの。
影響を受けるのは令和元年6月11日~令和元年10月14日に製造されたMAZDA3のうち43台のみで、内容としては下記のとおりです。
車両制御コンピュータにおいて、スマート・ブレーキ・サポート(SBS)の制御プログラムが不適切なため、S字路の路肩に停車した車両や大きな道路標識などを正しく認識できないことがある。そのため、衝突の可能性がないにもかかわらず障害物との接近を知らせる警報音が鳴り、ディスプレイに警告表示が出て、最悪の場合、衝突被害軽減ブレーキが作動し、急制動がかかるおそれがある。
国土交通省
メルセデス・ベンツは「シートベルト案件」にてリコール
そしてメルセデス・ベンツは令和2年1月9日~令和2年10月14日に輸入されたGLE 400d 4MATICクーペ、メルセデスAMG GLE53 4MATICクーペの2車種487台に対し、シートベルトの装着ができなくなる恐れがあるとしてリコールを届け出。
ドイツ本社からの情報に基づいてこれを実施するとしており、対策としては「バックルを固定する」。
不具合の内容は下記のとおりです。
後席シート中央席のシートベルトバックルにおいて、未使用時の固定状態の設計が不適切なため、シート座面の下に入り込み、最悪の場合、当該バックルが取り出せずにシートベルトの装着ができなくなるおそれがある。
国土交通省
メルセデス・ベンツ、BMWは少数リコールも実施
国土交通省では、台数が少ないリコールに対して「少数リコール」として別途公表。
これによると、メルセデスAMG GT 43 4MATIC+(5台)が『エンジンの点火コイルにおいて、制御設計が不適切なため、設定された電圧範囲外の電圧がかかった場合にプログラムのデータが損傷することがある。そのため、点火電圧を生成することができず、影響を受けたシリンダが失火して、エンジン警告灯(MI
L)が点灯するおそれがある』として、BMW X7 xDrive 35d(6台)では『フロントアクスルキャリアにおいて、製造時の溶接工程が不適切なため、溶接強度が不足しているものがある。そのため、路面から受ける振動により溶接個所が破断し、最悪の場合、操舵できなくなるおそれがある』という内容です。
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