| ひとことで言うと「買ってよかった」 |
さて、ランボルギーニ・ウラカンEVO RWDが納車されておよそ二週間程度。
カスタムやらコーティングに出したりしていることもあり、ほとんど乗ることができていない状態ではあるものの、ここで現時点での印象を述べてみたいと思います。
まず、ひとことで言うと「買ってよかった」。
付け加えるならば、「いつまででも乗りたくなるクルマで、その日のドライブを終えてガレージに収めたとしても、またすぐ乗りたくなる」。
ランボルギーニ・ウラカンLP610-4とウラカンEVO RWDとはけっこう違う
なお、ウラカンEVOはウラカンLP610-4のフェイスリフト版であり、ウラカンEVO RWDはウラカンLP580-2からのフェイスリフトモデルということができますが、ウラカンLP610-4からウラカンEVO RWDへと乗り換えた身としては「けっこう違うな」という印象を持っています。
ウラカンEVO RWDはオーバーステア特性
まず、わずかな期間のドライブでも感じるのは、ウラカンEVO RWDは(ウラカンLP610-4に比較して)オーバーステア傾向がやや強い、ということ。
一般にスーパーカーはアンダーステアに設定してあることが多いのですが、これは単に「スピン防止」だと言われます。
本来、各メーカーともにオーバーステアに設定したいのだと思うものの、購入した人々がバンバンスピンして事故を起こすと困るので、やむをえずアンダーステアに設定することが多い模様。
ただ、近年では車体制御技術が進化したおかげでオーバーステア設定を行ったとしてもスピンに至らないような制御が可能となり、その一つが「ドリフトモード」。
スリップアングルを一定に保つことでスピンを防ぎつつドリフト体制を維持するということになりますが、ウラカンEVO RWDもその例に漏れないようですね(ただし、フォルクスワーゲングループはドリフトモードという言葉は使用しない)。
実際にウラカンEVO RWDのプロモーションビデオでも盛大なドリフトを披露していますが、少し踏んだだけでもテールが振り出しそうな動きを見せ、「オイオイ大丈夫か」と思ったりするのですが、おそらくはちゃんと姿勢を維持できるものと思われます。
ちなみにウラカンEVO RWDは「腕に覚えのあるドライバーに向けた、ドリフトも可能なドライビングマシン」という位置付けで、その触れ込みに間違いなさそう。
とにかく「後輪が地面を蹴っている」という感覚が非常に強いクルマで、それはポルシェのミドシップスポーツ(ケイマンやボクスター)に比較してもかなり意識させられる部分です。
なお、どのくらいオーバーステアなのかというと、ウラカンLP610-4に比較して「車線半分くらい内側に曲がる感覚」。
ただしウラカンEVO(4WD版)はさらに車線半分だけ”曲がる”という印象があり、つまりウラカンLP610-4に比較して車線一本分内側に入るという感じです(後輪操舵、そして左右トルクベクタリングにおける外輪の駆動力が強いことが影響しているようだ)。
しかしながら、ウラカンEVOは「まったく滑る気配がない」のに対し、ウラカンEVO RWDは「一歩間違えると滑る」というシビアさがビシビシと伝わってきており、そこがいい意味での緊張感をドライバーに感じさせるようですね。
つまり、ウラカンEVOは安定志向で恐ろしく速いクルマですが、ウラカンEVO RWDは「自分でクルマを操っている」という感覚が強く、その操作のすべてがクルマの挙動となって表れるという性格を持ちっている、と考えています。
ウラカンEVO RWDの足回りはけっこう硬かった
そしてウラカンEVO RWDの足回りはウラカンLP610-4に比較してかなり硬い、という印象。
ウラカンEVO RWDの足回りが(ウラカンEVOに比較して)どれくらい硬いのかは不明ではあるものの、ウラカンLP610-4に比較するとウラカンLP580-2は「アンチロールバーとスプリングが50%硬い」とアナウンスされているので、やはりウラカンEVO RWDもウラカンEVOに比較すると”かなり”硬いのかもしれません。
なお、硬いといっても初期のアタリがガツンと来るわけではなく、カドが丸められているので不快というわけではなく、むしろぼくとしては好ましいと感じるほど。
言うなれば、オーバーステア特性と相まって「カート」のようなフィーリングというとわかりやすいかも。
参考までに、ウラカンEVOのサスペンションは初期のアタリがやわらかく、ダンピングが強くストロークが短いという設定。
そしてウラカンEVO RWDでは初期のアタリ、ダンピングともに「ハード」というイメージです。
ウラカンEVOは「乗り心地がいい」といっても差し支えないと考えていますが、ウラカンEVO RWDについては「乗り心地がいい」と言うには躊躇を感じます。
ウラカンEVO RWDのエキゾーストサウンドはデカかった
そしてウラカンEVO / ウラカンEVO RWDのサウンドはかなり大きく、それはエンジンが「EVOスペック」、エキゾーストシステムが「スーパースポーツ」だから。
数値でいうと始動時のエキゾーストサウンドだとウラカンLP610-4は95dBあたり、しかしウラカンEVO RWDでは102dBくらい。
さらに車内に侵入するサウンド、そしてエンジン再始動の際のサウンドもけっこう大きく(ウラカンLP610-4はいったんエンジンが暖まったのちのサウンドはさほど大きくはなかった)、音量、キレともにウラカンLP610-4とはかなり違うようです。
ちなみにぼくは自宅内に監視カメラを取り付けているのですが、ウラカンEVO RWDのエンジンを指導する際に部屋の中を監視していると、エンジン始動と同時に、寝ていた猫さんがびっくりして飛び上がってどこかへ逃げてしまうほど(申し訳ない)。
そのほかにはこんなところも違う
そのほか、インフォテイメントシステムや内装の質感(もちろん向上している)、その他もろもろ変わった部分もありますが、細かいところだとバックモニター(オプション)の解像度や拡大率もちょっと違うようで、そのためガレージに入れるときにはちょっとした戸惑いも(ウラカンLP610-4と同じ感覚でモニターを見てバックすると、駐車位置がウラカンLP610-4とはけっこう変わってしまう)。
さらに細かいところではありますが、グローブボックスやフロントトランク内の照明がLED(ウラカンLP610-4では電球だった)となっていたりと年月分の進化もあるようですね。
これらのほかにも色々と気付く部分も出てきそうですが、改めてそれらについてはUPしたいと思います。
ウラカンLP610-4からウラカンEVO RWDへの乗り換えは「正解」だった
基本的ぼくは「同一モデル内での(フェイスリフト後モデルへの)乗り換えはしない」と決めていて、それは”フェイスリフトで細部は変われど、基本構造が変わらない同じ車であり、そこに大金を投じるよりは別の車を買ったり、フルモデルチェンジを待つ方がいい”と考えているから。
そのためウラカンLP610-4からウラカンEVO RWDへの乗り換えについては相当に悩むこととなり、これまでの「掟」を破ってしまったわけですね。
ただ、その結果どうだったか?と聞かれると、間違いなく「乗り換えてよかった」。
近年における自動車の進化は非常に早く、よって前期型から後期型という短い期間においても、これまでの「フルモデルチェンジ」に相当するほどの変化があるようにも感じます。
加えて近代のクルマでは、走行性能の中に「エレクトロニクス」が占めるところが非常に大きく、そしてエレクトロニクス分野の進化はメカニカルな部分よりもずっと早いため、たとえ短期間であっても飛躍的な進歩を遂げることも珍しくはないようですね。
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