| いくらなんでもこの数字は低いようにも思えるが |
オーストラリアは平地が多く、そもそも「MTでの運転が楽しい」と感じるシーンが少ないのかも
さて、オーストラリアにて「BMW Z4のマニュアル・トランスミッション搭載車」が販売終了に。
これは発売開始から2年間で「わずか2台」しか売れなかったことが理由ですが、Z4自体が売れていないわけではなく、実際に「Z4におけるMT比率」はわずか0.54%にとどまっています。
参考までに、オーストラリアではホンダNSXの販売が2020年に「ゼロ」だったことも明らかになっており、あまりスポーツカーが売れない土地柄なのかもしれません。
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反面、「ジムニートラック」やマツダのピックアップトラック「BT50」のカスタム版が正規ディーラーにて販売されるなど、オフローダー人気は非常に高いということも報じられています。
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マニュアル・トランスミッションは死滅状態
なお、現在マニュアル・トランスミッションは死滅状態。
BMWとポルシェは「マニュアル・トランスミッション車を作り続ける」数少ない自動車メーカーであり、ランボルギーニもフェラーリもすでにMTからは撤退済み。
加えてアストンマーティンもMTを廃止する意向を示しているのが現状ですが、当のBMWも「500馬力以上のターボエンジンにはMTが対応できない」という理由にて、ハイパワーモデルにはMTを設定できないという状況です。
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アストンマーティンが2022年にもMT廃止を決定!「MT導入は愚かな判断だった」「MTはもう不要」「MTでは環境規制に対応できない」
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反面、ポルシェは新型911GT3にもマニュアル・トランスミッションを設定しており、こちらの「MT比率」は全世界で40%に達すると予想されていて、各自動車メーカー、そしてモデルによっても事情は大きく異る模様。
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ポルシェ「新型911GT3のMT比率は40%に達するだろう」。なおアメリカでは70%がMTを選ぶと予想され、「効率や速さ」よりも「楽しさ」を重視する傾向が拡大?
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マニュアル・トランスミッションは環境・安全面でも存続の危機
参考までに、マニュアル・トランスミッションは現代のATに比較すると効率が悪く、つまりCO2排出量が多くなることも。
アストンマーティンはMT廃止の理由として「環境問題」を掲げていますが、この他にも「ドライバーアシストとの相性が良くない」という問題もあり、あらゆる角度でMTが存続する理由が失われているようですね。
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マニュアル・トランスミッションは安全技術の義務化、環境対策によって消滅?衝突被害軽減ブレーキとの相性が悪く、エンジン回転数の制御が難しいMTは社会にとっても「悪」に
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そもそもオープンカーでMTを選ぶ人は少ない?
話をBMW Z4に戻すと、そもそもMTを選べるのはベースグレードのsDrive 20iのみだといい、しかしこういったオープンカーを購入する人は「比較的お金に余裕がある」とも考えられ、よって(ATしかラインアップされていない)上位モデルを選ぶのかもしれません(Z4の性格を考えても、非力なエンジンをマニュアル・トランスミッションで引っ張って走るというものではない)。
実際のところ、BMWはM4(のベースグレード)にマニュアル・トランスミッションを設定しているものの、M4カブリオレについては「ATのみ」なので、やはりオープンモデルとMTとはミスマッチというのが真実なのかもしれませんね。
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参照:Car Advice