【動画】もとBMWのデザイナーが新型2シリーズ・クーペを斬る！「あまりに多くの要素を詰め込みすぎ。グリルがなければBMWだとわからない。4点だな」

｜　フランク・ステファンソン氏の公平な視点であれば納得ができる　｜

たしかに新型2シリーズのヘッドライトは「BMWらしく」ない

さて、元マクラーレンやBMWでデザイナーを努めたフランク・ステファンソン氏。

最近は様々な新型車のデザインを斬る動画を公開していますが、今回のターゲットはBMW 2シリーズ・クーペ。

同氏は以前に自身がBMWをデザインしてきたという矜持からか、ここ最近の（大きな変化を見せる）BMWのデザインに対しては時折強い批判の姿勢を見せています。

なお、フランク・ステファンソン氏はこれまでにも数々の自動車メーカー、そしてピニンファリーナでもデザインを担当しており、R50世代のBMWミニやBMWX5、マセラティではMC12 / クワトロポルテ、マクラーレンではMP4-12C / 675LT / P1 / 570S / 720Sのデザインを行い、フェラーリだとF430 / 612スカリエッティ / FXX / 599GTBフィオラノ、フィアットではブラーボ / ブラーヴァといったクルマを手掛けたことで知られます。

いろんな要素が多すぎる

フランク・ステファンソン氏はBMW M3/M4で採用される巨大なバーチカルキドニーグリルに対してもっとも批判的な意見を持つ一人ですが、今回の2シリーズ・クーペについて「BMWがバーチカルキドニーグリルを与えなかった」ことについてBMWを称賛するところから始まります。

ただ、その直後には「キドニーグリルを取り払ってしまえば、もう2シリーズクーペはどこのメーカーのクルマなのかがわからなくなる」とも述べ、そこから多くの苦言を呈することに。

とくにヘッドライトについては厳しい意見を繰り返し、「その下にあるロワーベントや、グリル、ボンネットとはまったく異なる言語で表現されている」とも。

ちなみに同氏はこれまでの動画では「自分だったらこうする」という修正案を提示していたものの、今回の2シリーズ・クーペに関しては「修正できるレベルを超えており、ゼロからやり直す必要があるので、修正したくない」。

参考までに、BMWは2シリーズ・クーペ発表時に公式デザインスケッチなどを公開していますが、たしかに「様々な要素が入り乱れている」ことも見て取ることができ、つまりこの混沌は意図的だったこともわかりますが、フランク・ステファンソン氏はそれらの「まとまり」に欠けると判断しているようですね。

そのほか「長すぎる」ボンネットについても批判を行っているものの、キャビンについては高い評価を下しており、これはフロントとは逆に「BMWらしい」という意見です（やはりホフマイスターキンクの威力は大きい）。

ただしBMW 2シリーズ・クーペの総合点数は低い

フランク・ステファンソン氏はこれまでに「自身が優れると思うデザインを持つクルマのランキング」を公開しており、1位はホンダe（10点）、2位はブガッティ・ボライド（9.9点）、フェラーリ・ローマ（9.5点）、4位はフォード・ブロンコ（8.9点）。

こういったランキングを見るに、同氏は一つの軸や自身の好みだけで評価しているのだけではなということがわかり、その公平さや愛あるコメントが（この動画シリーズの）高い評価を得ているのかもしれません。

しかしながら今回、フランク・ステファンソン氏がBMW 2シリーズに下した評価は驚異の「4」。

よほど現在のBMWのデザインが気に入らないのだと思われます。

フランク・ステファンソン氏がBMW 2シリーズのデザインを斬る動画はこちら

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参照：Frank Stephenson