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BMWがEVのアクセル開度に対する「速度 / トルクカーブ」を自由に変更できる特許を出願!EVにしかできない制御でありトヨタの「フェイクMT」とは真逆の考え方

BMW

| BMWはトヨタと同じように「ガソリン車の継続生産」を行うと宣言しているが、トヨタと異なりEVにも多大なる注力を行っている |

さらにEV経験が長く「EVにしかできないこと」を知っている

さて、BMWがピュアエレクトリックカーに関する新たな特許を出願。

これはスロットル・マッピングやトルク伝達を含む様々なドライブトレイン特性をドライバーが自由に調整できるシステムで、タッチパネルを使用してドライバーがその出力特性を自由自在にカスタムできる仕組みなのですが、EVをEVらしく、EVにしかできない方法で”楽しく”走らせる手法であり、正直「やるじゃないBMW」といった軽い驚きを感じています。

BMWが新しく出願した特許はこうなっている

そこで今回BMWが出願した特許を見てみると、たとえばガソリン車において「スポーツ・モードではスロットルレスポンスが20~30%鋭くなり、エコ・モードではアクセル開度に対する反応が鈍くなる」といった制御をピュアエレクトリックカーにも適用したもので、さらにその調整を無段階に、「オーディオにて、イコライザーを使用して各周波数を自由に調整できるように」細かく自由自在に、そして直感的に調整できるというロジックを持っています。

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これを可能とするのはエレクトリックモーターの「回転数に依存せずピークトルクを発生させることができる」という特性を利用したもので、極端な話、「アクセルを1%踏み込んだときに、100%のトルクを発生させる」といった制御も(理論上)可能となり、これはガソリン車では物理的に不可能な制御です。

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つまるところ、EVの特性を利用し、EVにしかできないことを行うのがこの制御であり、トヨタが開発している「EVをガソリン車っぽく走らせる」疑似トランスミッションとはまた異なる考え方を持つ、ということになりますね。

つまりBMWはEVをガソリン車の延長や代替とは考えておらず、まったく新しい乗り物だと考えているということになり、EVにノスタルジーを求めるよりは、ガソリン車にはできない楽しみを探している、ということになるのかも。

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ただ、トヨタの考え方を否定するものではなく、EVだからこそこういった多様な考え方ができるようになったのであって、さらには「自社独自の考え方を取り入れないと、その他大勢と同じになってしまう」ことも十分理解でき、今後また別のアプローチを持つデバイスが出てくれば、それはそれで面白いと思います。

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BMWの出願した特許は実際にこうやって作動する

この特許における設計の基本原理は、速度カーブと加速カーブという2つのグラフやカーブを軸にしており、どちらもスロットル(アクセルペダル)の位置に直接関係しています。

スピードカーブでは、車速はスロットル位置と直接相関しており、アクセル開度とスロットルを関連付けることで「10%のアクセル開度では時速40キロ」「50%では時速80キロ」といった設定ができるそうですが、こちらはあまり使用することはないかもしれません。

ただ、加速度カーブの方は比較的使用することが多いかもしれず、というのはぼくらが慣れ親しんでいるガソリン車の「ドライブモード」に近いから。

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この加速度カーブは、上述のようにアクセル開度に対する加速度を決めることができるので(しかもディスプレイ上に表示されるカーブを指先でドラッグして変更すればそのとおりの走りを実現できる)加速を鋭くしたり鈍くしたりできるほか、「最初は鋭く、そして加速に移った後は鈍く」「もしくはその逆」「あるいは全速度域で完全にアクセル開度に比例したリニアな加速」といった設定も可能です。

これらのカーブは独立して機能することも、組み合わせることもできるというので、文字通り無限のスロットルマップを作成することもできることになり、これは(繰り返しになりますが)ガソリン車にはとてもできない芸当であって、正直「この発想はなかったな」という感じ。

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なお、このシステムのさらに面白いところは「サウンドも”速度カーブ”と”加速カーブ”にあわせて調整される」ことで、つまり(アクセル操作に対して)急な加速を行う設定にしておけばサウンドも急加速とともに盛り上がり、逆にゆるやかな加速にしておくとサウンドも「ゆっくり」になるということですね。

BMWはこれまでにも様々な特許を出願していますが、いずれも「新しい時代に向けた」EVにしかできないものばかりであり、もしそれらを組み合わせたクルマができ上がるならば、それは素晴らしいものになるだろうとも考えています。

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参照:CARBUZZ

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