
Image:BMW
| BMW、ニュルブルクリンク24時間で5年ぶりの栄冠 |
BMWは今年のル・マンでも「一発の速さ」を見せており、モータースポーツでの存在感を強めそう
ドイツ・ニュルブルクリンクで開催されたニュル24時間耐久レースにて、Rowe RacingのBMW M4 GT3 Evo(カーナンバー94)が総合優勝を果たし、これはBMWにとって実に5年ぶりの総合優勝となります。
当レースでの観客動員数は過去最多の28万人を記録し、BMWの勝利は大歓声とともに祝福された、とのこと。
注目はもう一台──天然繊維素材を採用したM4 GT4
今回のレースでは、注目すべきもう一台のBMWが存在し、それが天然繊維コンポジット(ナチュラルファイバー)を採用したM4 GT4 Evo。
GT4クラスに参戦したこのマシンには、従来のカーボンファイバーに代わり、持続可能なフラックス(亜麻)由来の繊維素材が用いられています。
Image:BMW
Bcompと開発、実用化に向けたレース実証
このプロジェクトは、スイスの素材メーカーBcomp(ビーコンプ)との共同開発によるもので、BMWは2019年から同社との提携を開始。
2022年にはM4 GT4の各部品にナチュラルファイバーを導入しており、今回はセンターコンソールやドア、トランク、リアウイングに加え、ダッシュボードやボンネット、フロントスプリッターまでが天然素材で構成され、今回BMWはルーフ構造にも天然繊維を使用するためのホモロゲーション基準を達成したと発表しています。※ポルシェ、そしてトヨタも同様の技術を採用することを発表している
Image:BMW
サステナブル素材がレーシングカーに適している理由
なお、BMWはカーボンファイバーを天然繊維へと代替させることで生産時のCO2排出量を約40%削減できると試算。
また、カーボン素材は事故の際に鋭利に割れ、飛散物が危険であるだけでなく、廃棄時も人体に有害な物質を放出するリスクがあるとされています。
対して天然素材は衝突時にも安全性が高く、モータースポーツの現場でもその利点が注目されているわけですね。
Image:BMW
BMWの今後の市販車にも広がる可能性
BMW M部門のCEO、フランシスクス・ファン・ミール氏は以下のように語り、今後は市販モデルにも天然繊維の採用を拡大していく方針を示しており、すでにフロアやルーフなどの構造部材への採用が視野に入っているとされ、持続可能な未来に向けた技術革新の一環として本格的に動き出しています。
「天然繊維は“Mから生まれ、ストリートで活きる”という哲学を具現化するものだ」
あわせて読みたい、BMW関連投稿
-
-
BMW次期3シリーズの情報がリーク。まずはEV版「i3」が2026年登場、M3電動モデル「iM3」は最大700馬力、Mモデル初の4モーター仕様
Image:BMW | 次世代BMW 3シリーズは2026年に先陣を切って登場、EV版「i3」と「iM3」は完全新設計 | フル電動版「Mモデル」は予想よりも早く登場しそうだ さて、BMWが2026年 ...
続きを見る
-
-
【カーボンダイエット】マンソリーがBMW M5を大胆チューン。850馬力の“軽量”モンスター誕生?
Image:Mansory | BMW M5はパフォーマンスよりもその重量ばかりが話題となってしまっているが | 「速い、でも重い」新型M5に”マンソリー流”ダイエットメニュー? BMWの新型M5(G ...
続きを見る
-
-
BMW「アートカー」とは?50周年を迎えた「世界を魅了する走るアート」の歴史と起源を探求する【動画】
| 一般に目にする機会が少ないためか「あまり馴染みがない」のがアートカーではあるが | 現在では「ひとつのジャンル」として確立されているといっていい BMWアートカーとは、世界的に有名なアーティストが ...
続きを見る
参照:BMW