| 車種固定でもなく、月単位で契約できるのであれば高くはない |
日本での自動車サブスクリプションサービスといえば「KINTO」が有名ですが、北米においてメルセデスAMGがサブスクリプションサービス「AMGエクスクルーシブ」を開始。
メルセデス・ベンツではなく「メルセデスAMG」というところがミソで、富裕層を狙ったものだとは思われるものの、クルマの所有意欲が強いと思われるアメリカ人がこれにどの程度興味を示すのかは興味のあるところ(もしくは法人対象として、経費で落とせるということを考慮したのかも)。
もっと割安な普通の「メルセデス・ベンツ乗り放題」もある
このAMGエクスクルーシブの料金ですが、基本料金は月額3,595ドル(40万円くらい)。
これを支払えばAMGエクスクルーシブの会員となることができ、メルセデスAMGのセダンやクーペ、そしてSUVに自由に乗れるということになるようですね(ただし現時点ではアトランタのみでの展開)。
ちなみに「メルセデス・ベンツ」ブランドでもすでにナッシュビルとアトランタにてこのサービスが開始されており、その名称は「メルセデス・ベンツ・コレクション」。
会費を払ってこれに加入し、アプリを導入して開通作業を行った後に車両を選んでディーラーで引き取るという流れを持ち、AMGのサブスクサービス、AMGエクスクルーシブも同じ手続きとなる模様。
なお、解約などの制限についてまでは調査できていませんが、ざっと内容を見る限り、金額はともかく文字通りの「サブスクリプション」サービスとなっていて、月単位で契約できるのであれば意外といいかも。
40万円と聞くと「ウッ」という感じではあるものの、スーパーカーのレンタルだと1日で10万円というものも少なくはなく、となると40万円メルセデスAMG乗り放題であれば高くはない、とも思います。
KINTOは本来の意味でのサブスクリプションではない
なお、ここで思うのがトヨタのKINTO。
これは「サブスクリプション」とは言うものの、実は体の良いリースであって、いろいろなクルマを乗れるわけでも、月単位で契約できるわけでもなく、3年という縛りでずっとお金を払わされた挙げ句、結局は自分のクルマにならないという恐ろしいサービス。
加えて駐車場なども自分持ち(車庫証明も自分で取らなくてはならない)なのでクルマの購入とさほど手間は変わらず、であれば「ローンを払い終わった後にはクルマを自分のモノとして所有でき、売って利益を得ることができる」購入形態のほうがずっといい、と考えています。
仮にKINTOが月単位で契約でき、保管場所もKINTOで用意していて、同じ料金プラン(たとえばコンパクトカーなど)の中では様々なクルマに乗れるのであれば便利だとは思いますが、現在のKINTOだととうてい魅力を感じられないのもまた事実。※雪の積もる冬季だけに4WDに乗れればと思って調べたが、そういった使い方はできない
現実的にKINTOはまったく予期したほどの成果が上がっていないといいますが、KINTOの内容を見る限りでは「まず損得の計算ができる人であれば契約しないだろう」というもので、早急にその内容を改善する必要があるのかもしれません。
トヨタ入魂の自動車サブスク「KINTO」の申込みは1日わずか5.7件。なぜ見込み違いとなったのか、トヨタの”2つの誤算”について考える