「レベル3」の自動運転を実用化し他社をリードするメルセデス・ベンツ。今回「ターコイズ」のランプを自動運転中のサインとして認可を受けたと発表し、今後同社の「ドライブパイロット」のシンボルへ

｜　今後自動運転が普及するに際し、外部から「自動運転」の状況を確認できることは必須である　｜

そしてこういった「規格」は統一されなければ意味はない

さて、その速度はいくぶんゆるくなったといえど「自動運転」に熱心なのがメルセデス・ベンツ。

現時点でも世界中のいくつかの国にて自動運転機能を搭載した車両のテストを行っていますが、今回「ドイツにて、自動運転車両にターコイズのマーカーライトを使用する承認を受けた」と発表しています。

このライトはプロトタイプ車両が「ドライブパイロット」を使用しているときに点灯するそうですが、この「ドライブパイロット」はメルセデス・ベンツが自動運転技術に与えた呼称なのだと思われ、レベル3にて、時速95kmまでの速度までにおいて動作するのだそう。

「ターコイズのランプ」は自動運転の証

このターコイズのライトは、試作車のみではなく、今後量産車両が自動運転モードで動作していることを他の道路利用者に知らせるために使用されるといい、興味深いことに、メルセデス・ベンツは「これにより、交通当局や警察がシステムの状態をより簡単に認識し、条件付き自動運転中にドライバーが他の活動を行うことが許可されているかどうかを判断できるようになります」と述べています。※たとえばこのランプが点灯している状態であれば、ドライバーが乗車中にスマートフォンを操作していても違法ではないなど

Image：Mercedes-Benz

メルセデス・ベンツが製作したEQSプロトタイプの画像を見ると、ターコイズのライトがヘッドライト、テールライト、サイドミラーに組み込まれているのが確認できますが、これらのライトは、「ドライブパイロット」が有効になっている間に点灯し続けることになり、同社によればターコイズ色がすでに世界中の各種規格や草案に取り入れられていて、この目的のために使用されることとなるもよう（よってレベル3の自動運転機能を有する車両には最初からこのランプが組み込まれるのかも）。※メルセデス・ベンツは2023年からカリフォルニア州とネバダ州でこのライトをテストしている

なお、このターコイズを「自動運転のシンボルカラー」に選んだのは「既存の車両のライトや交通信号と明確に区別できる色であり、他の道路利用者による迅速な認識を促す」「生理的および心理的な要因において他の色よりも優れている」からだと説明されています。

現在主となる自動運転システムは「レベル2」ですが、その中でもメルセデス・ベンツは一歩進んだ「レベル3」を実用化しており、このシステムは現在ドイツにて認可が降りているそうですが、メルセデス・ベンツの最高技術責任者（CTO）、マルクス・シェーファー氏によれば以下の通り。

「ターコイズのマーカーライトの使用と、車両と周囲の環境とのコミュニケーションは、メルセデス・ベンツにとって次の進化的なマイルストーンです。今回の認可により、我々の技術への信頼と受け入れを促進するための努力が認められたことを誇りに思います。」

合わせて読みたい、メルセデス・ベンツ関連投稿

参照：Mercedes-Benz