ポルシェはいくつかのプロトタイプを用意、もしくはオプションパッケージを準備か
992世代の新型ポルシェ911 GT3が冬季テストを行う様子がスパイフォトとして公開に。
これまではニュルブルクリンクを走行する姿が主に目撃されたものですが、今回は比較的鮮明な画質にて捉えられており、これまでになく細部がよく分かる内容となっています。
なお、992世代の911においてはフロントフード先端形状に変更があり、「911/930/964世代」に近いデザインとなっていて、これまでの水冷世代の911(996/997/991)とはかなりな相違を持つことに。
その形状はこれまでの「ラウンド」した先端から「まっすぐ」に近い形状となっているわけですが、それによって影響を受けるのが、GT系に装備されていた、フロントバンパーとフロントフードとの境界にある「熱を抜くためのダクト」。
画像を見る限りではこのダクトがこれまでの「フロントバンパー側」から「フロントフード側」へと移動しているようです。
相変わらずリアウイングの構造は謎
今回のプロトタイプでわかるのは、フロントフード上にて、これまでのプロトタイプに装着されていた「NACAダクト」がなくなっているということ。
このNACAダクトはポルシェの市販車だと、991世代の「911GT2 RS」で初めて採用されたもので、今までの911GT3プロトタイプにはこれが「あった」ものの、今回のプロトタイプにこれは非装着となっています。
なお、「NACA」は”NACAはアメリカ航空諮問委員会の略でNASAの前身”とされ、ここが開発したことでNACAダクトと呼ばれることに。
三角形をしていることが特徴で、現在ではより効率の良いダクトが開発されているので航空機に用いられることは少なくなっていて、しかしレーシングカーに用いられることが多い、とされています。
ほかの911GT3プロトタイプにこのNACAダクトが装着されている様子を見るに、ノーマル状態だとこれがなく、しかしオプションで「ヴァイザッハパッケージ」を選択し、ボンネットがカーボン製になったりしたときにこのNACAダクトが与えられるのかもしれません。
このフロントフード上のNACAダクトについて、ポルシェは「(911GT2 RSの場合)ブレーキ冷却のため」としていますが、となるとフロントフードの内側がどうなっているのか気になるところですね。
現時点で新型911GT3RSに関する情報は少なく、しかしエンジンはキャリーオーバーの4リッター・フラット6を使用し、出力は520-550馬力程度になる、というのがもっぱらの予想。
加えてトランスミッションについてはGT3同様「無償オプション」でマニュアルが用意されると思われます。
そして未だに謎なのはこの大型リアウイング。
これまでのスパイフォトから「なんとなく動きそう」なことは判明していますが、「どう動くのか」が気になるところ。
VIA:Motor1