| どうやらポルシェはこの問題の対処に苦慮しているようだ |
なぜ718ケイマン/ボクスター世代になってこの問題が顕在化?
さて、ポルシェの英国法人が718ケイマン、そしてボクスターのオーナーに対して「構造的な問題の可能性がある」という手紙を送付し、あわせて改善策も模索中だと記している、という話題。
これは英国のポルシェユーザーが自身のFacebookへと書き込んだもので、「火のついたタバコや葉巻を捨てると、クルマの周りの気流によって車両サイドのエアインテークにそれらが吸い込まれ、車両を損傷させる可能性がある」とのこと。
ちなみにこの問題は日本だと2018年に「改善対策」として対応がなされています。
-
ポルシェ718ケイマン/ボクスターに”発煙の恐れ”として改善対策。「リコール」「サービスキャンペーン」とどう違うの?
| ポルシェ718ケイマンは718ボクスターに比べて1.5倍の販売だった | ポルシェが718ケイマン/ボクスターに「改善対策」を公表。 改善対策とはリコールの「ちょっと手前」というイメージで、これに ...
続きを見る
この問題は古くは986ボクスター時代から指摘されていたようだ
英国のポルシェ法人によれば、火のついたタバコや葉巻を吸い込むと、その燃えカスがインテーク内のプラスチック部品を損傷させるほか、エンジンに仕込まれると発煙や出力低下を招くといい、その場合は警告灯が点灯したり、実際に焦げ臭い匂いを発する、とも。
なお、この問題は初代ボクスターである986世代から報告されていたといい、2016年にはマニュアルに注意書きがなされたほか、2017年から2019年にかけ、英国ではリコールが実施されたもよう。
そして英国では、エアフィルターやエンジンにまでタバコや葉巻が到達しないよう、特別な保護グリルを後付けしている他、「損傷の発生リスクをさらに低減するため、さらにタイトなメッシュを使用した保護グリル」の用意もあるといい、現地では大きな問題となっているのかもしれませんね(日本だと、これに関するトラブルは当時ゼロだと国土交通省から報告されている)。
718ケイマン/ボクスター時代になってリスクが増加?
なお、ぼくの記憶の範囲内なので恐縮ではありますが、986ボクスター、987ボクスター/ケイマン、981ボクスター/ケイマンだと、車両両側に空いているダクトのうち右側は「エンジンのための吸気」ではなく冷却用だったと記憶しており(ここからエアを吸ってラジエターに風を当て、そこからホイールハウス内に熱を排出する。よって走行後の車両右側に立つとかなり熱い)、しかし718ケイマン/ボクスター時代になってからエンジンがターボ化され、この時点で「左右ダクトとも吸気用にあてられた」という認識。
もしかするとですが、英国(右ハンドル)において、718ケイマン/ボクスター以前までだと、ドライバーがタバコをポイ捨てしても「右側のダクトは吸気用ではなかったので」問題とならず、しかし718ケイマン/ボクスターになってからは、運転席からタバコを捨てるとそのまま「右側の吸気用ダクトに吸い込まれ」問題が発生する」ことになり、急に(718世代にモデルチェンジしてから)これに起因するトラブルが増えたのかもしれません。
合わせて読みたい、ポルシェのリコール関連投稿
-
ポルシェが珍しく「(986世代の)ボクスターとケイマン」にリコール届け出。足回りのパーツが経年劣化で破損する模様。再現率は6.5%と低くない
| ポルシェはもともとリコールが少なく、スポーツモデルはさらにリコールが少ないことで知られるが | 現時点での調査における破損率は比較的高く、経年劣化で今後増加する可能性も さて、ポルシェが米国にて「 ...
続きを見る
-
ポルシェが718ケイマン/ボクスターにリコール発表!「リアアクスルに問題があり最悪の場合は破損」。対象となるのはH24〜H26に輸入された1,000台
| ポルシェは品質問題に真剣に取り組んでいるぶん、リコールを積極的に出すことがある | 911や718といったスポーツモデルのリコールは少なく、しかしその他のモデルはやや多いようだ さて、ポルシェが7 ...
続きを見る
-
ポルシェが718ケイマン/ボクスターの6気筒エンジン搭載モデルにリコール発表!「コンロッドの強度不足によってエンジン破損、最悪は火災の可能性」
| ポルシェにしては珍しいコンロッドの強度不足 | さて、ポルシェが6気筒エンジンを搭載した718ケイマン/ボクスターのリコールを(北米にて)発表。つまりは718ケイマンGT4、718ケイマンGTS4 ...
続きを見る