| 幸いなことに現状では問題はなく、車両の機能にも影響はない |
現在のところ発表は北米のみ、日本向けの車両に影響があるかどうかは不明
さて、ポルシェの北米法人が193,000台以上の車両につきリコールを行うと発表(まだ日本では発表されていないが、追って公表される可能性も)。
内容としては緊急を要したり重いものではなく、「ヘッドライトの水平調整機構が封印キャップで覆われていない」というものです。
光軸そのものは調整がなされているようですが、封印がなされていないために「再調整によって不適切な調整がなされる可能性がある」としており、これを防ぐためのリコールとなるようですね。
対象となるのは4モデル
なお、今回の対象となるのはマカン、ケイマンS、カイエン、パナメーラで、製造年は2003年から2020年というけっこう長い期間に渡ります。
アメリカだとこの「光軸の問題」は連邦規格FMVSS 108に定められており、光軸を調整されてしまうとこれに適合しなくなる、とのこと(アメリカというと道交法がけっこう大雑把という印象があるが、意外なところで細かいようだ)。
ポルシェがこの問題を発見したのは2022年5月だといい、ライプツィヒの工場でカナダ市場向けに生産された車両にてシーリングキャップの欠落を発見し、そこで初めて問題の可能性を認識したと報じられています。
その後、過去の生産記録を調べることによって対象車両の範囲を特定し、同時にシーリングキャップの欠落によってどういった問題が起こりうるかを調査することになったそうですが、ポルシェとしては相当に長い間(最長で19年も)この問題に気づかなかったということに。
リコール対応はキャップを後付けして完了
このシーリングキャップがどんな部品なのかはわからないものの、「部品」である以上はポルシェがサプライヤーから仕入れていたと考えてよく、そして装着されるべき部品が装着されていないということは、この部品が工場内に余っていたんじゃないかと思われますが(もしくは、その部品そのものが発注されていなかったか、入荷していなかった可能性も)、ポルシェにしてはかなり珍しい「うっかりミス」ということになりそうですね。
もちろん今回のリコールは車両やパーツそのものの設計に不具合があるわけではなく、問題なく車両を使用することができ、オーナーへの通知は(北米では)10月29日から、そして対応としてはディーラーがヘッドライトをチェックしてキャップの有無を確認し、装着されていなければこれを取り付けるだけ、とアナウンスされています。
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