| ここ最近のポルシェの「964推し」、そしてルビーストンといった象徴的なカラーを見るに、964世代のレアモデルを意識した可能性は非常に高い |
そしてもし「カレラRS 3.8」オマージュだとすると、とんでもなく激しい争奪戦となりそうだ
さて、ポルシェ(正確にはポルシェ・モータースポーツ)がインスタグラム上にて短い、そしてなんらかのニューモデルのティーザー動画を公開。
この新型車はポルシェ911の誕生60周年となる今年の9月28日、カリフォルニアのラグナセカ・レースウェイで開催されるレンシュポルト・リユニオンでお披露目される予定だということもあわせてアナウンスされています。
なお、動画はサーキットを捉えた映像にてはじまり、そこからエキゾーストサウンド(自然吸気エンジンを搭載しているようだ)が聞こえ、そして一台のポルシェが駆け抜ける様子が映し出されるという内容。
ポルシェのニューモデルはどんなクルマ?
この動画に登場する「ポルシェの新型車」はまさに一瞬しか捉えられておらず、スクリーンショットを見ても分かる通り、「まったくどんなクルマなのか判別できない」状態です。
ただし映像を見る限りではそのボディカラーがルビーストン(別名ルビースター)レッドであることがわかり、これは1989年にポルシェがはじめて911カレラへと導入した外板色。
-
ポルシェが「象徴的なボディカラー4色を」住宅用塗料メーカーとのコラボにて発売。屋内外やガレージをお気に入りのカラーに塗るのもいい
| いずれもボクの好きなボディカラーばかり、いつかはこれらカラーのポルシェをコンプリートしたいものだ | スピードイエローは制覇済み、ルビースターとリビエラブルーからはじめたい さて、ポルシェには象徴 ...
続きを見る
今回ティーザー動画を公開したのがポルシェのモータースポーツ部門であることを考慮するに、サーキット走行専用モデルである可能性も考えられるものの、(このルビースターレッドが)1990年代のポルシェ、とくにロードカーにおいて特徴的なカラーの1つであったことを鑑みるに、公道走行が可能なモデルなのではないか、と推測しています。
なお、1989年というと、ちょうど911が「964世代」にスイッチした時期であり、964では「カレラ4」つまり4WDが導入されたり、カレラRS(ぼくが964世代の911でもっとも記憶に残るのはこのモデルである)、スピードスター、ターボ3.6、そしてもちろんタルガやカブリオレといった多彩なモデルがラインアップされた時代でもあります。
964世代のポルシェ911は現在にまで続く「ラインアップ拡大」の元祖だった
実際のところ、1980年代~1990年代はじめにかけてのポルシェの人気は凄まじく(その人気ぶりは映画「ワンダーウーマン 1984」でも当時の時代背景の象徴として描写されている)、この頃からポルシェ911が「エンスージアストの乗り物ではなく、普通の人々(ただし富裕層)がファッション感覚で乗る」高級スポーツカーとして捉えられる傾向が強くなったと認識しています。
実際のところ、より広いユーザーを対象とした「ティプトロニックAT(オートマチック・トランスミッション)」の導入がそれを象徴していると考えられ、実際にティプトロニックの追加位によって、ポルシェはより多くの顧客を獲得することとなったわけですね。
そして最近のポルシェはこの964世代をクローズアップする傾向が見られ、たとえば映画「トランスフォーマー/ビースト覚醒」に登場するのは964世代の911カレラRS3.8(1992年に生産された超希少モデル)。※もちろん、これはポルシェの協賛である
そのほか、964世代の911そのものではありませんが、964を象徴するルビーストンレッドについては、718ボクスター、718ケイマンに設定された「スタイルエディション」や・・・。
-
ポルシェが718ボクスター、718ケイマンに「スタイルエディション」追加!コントラストはホワイトとブラックから選択可能、ボディ色には「ルビースター・ネオ」も
| ポルシェはスポーツ、デザイン、ヘリテージ、オシャレなど様々な方向性を持つスペシャルモデルを展開している | 今回の特別仕様車は「ベースグレード」に設定され、けっこうお買い得な価格となるのかも さて ...
続きを見る
タグ・ホイヤーとのタイアップによって作成されたライアン・ゴズリング主演のショートムービーに登場する911ターボにも見られます。
-
タグ・ホイヤーを守り抜け!ライアン・ゴズリングが「カレラ(腕時計)」を奪われまいと911ターボで爆走する動画がポルシェ公式として公開【必見動画】
| まさかポルシェがこういった動画を「公式」として公開するとは | ポルシェとタグ・ホイヤーは「カレラ」繋がりでパートナーシップ契約を結んでいる さて、ポルシェがライアン・ゴズリングを起用した、ちょっ ...
続きを見る
こういった(偶然という言葉では片付けることができない)事象を見るに、ポルシェは964世代の911に焦点を当てる可能性が高いと考えていて、9月28日に発表されるニューモデルについては、(今回、ポルシェのモータースポーツ部門がティーザー動画を公開していることを考慮するに)その世代の中でも最もマニアが欲しがるモデルの1つ、「カレラRS 3.8」へのオマージュモデルなのかもしれません。
合わせて読みたい、ポルシェ関連投稿
-
生産されたのはわずか50台、そのうち3台しか存在しない右ハンドルのポルシェ911(964)カレラRS 3.8が中古市場に!その価格はなんと1億8500万円
| 新車時に購入できたのはポルシェの重要顧客のみ、製造したのはポルシェのモータースポーツ部門 | 非常に希少なポルシェ911(964)カレラRS 3.8が中古市場に登場。その価格はなんと邦貨換算で1億 ...
続きを見る
-
世界でもっとも走行距離の少ない964世代のポルシェ911カレラRSが競売に登場!走行距離わずか164km、内外装とも新車コンディション
| いったいこれだけのコンディションを持つポルシェ911カレラRSがどこに眠っていたのか | おそらくは「地球上でもっとも走行距離が少ない」と思われる、964世代のポルシェ911カレラRSがオークショ ...
続きを見る
-
存在するのはわずか37台!964世代のポルシェ911ターボS「フラットノーズ」が競売に。なおスピードイエローの個体は世界にこの一台だけ
| フラットノーズのオプション価格は車両本体価格の60%にも達したという | 現代の911においても「フラットノーズを復活させて欲しい」と思うのはボクだけではないはずだ さて、ポルシェ911の歴史の中 ...
続きを見る