
| ポルシェはさらに「オプション装着率を向上させてゆく」方針を採用している |
た歯科に最近は「色とりどりのポルシェ」が増えてきた
さて、近年のポルシェが力を入れているのが「オプションプログラムの提供拡大」で、つまりはオプションを多様化させることによって「1台あたりの販売金額を増大」させようというわけですね。
実際のところ、過去5年においてポルシェの顧客がオプションに投じる金額は「倍」に達しているとも報じられていて、これらはポルシェに相当な利益をもたらしている、ということに。
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とりわけポルシェは「ボディカラー」に注力
そしてポルシェが特に注力しているのが「ボディカラー」。
ポルシェは新型パナメーラ以降ボディカラーを一新していて、911の後期モデル(992.2)でもボディカラーを刷新し、なんと追加費用なしで選べるのは「ブラックとホワイト」の2色のみ、そしてそのほかのカラーはすべて有料という内容に。
Image:Porsche
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これらボディカラーのオプションは「シェード(186,000円)」「ドリームズ(296,000円)」「レジェンス(562,000円)」といった具合に分かれていて、更にその上を行く高い自由度を誇るカラーオプションが「ペイント・トゥ・サンプル(PTS、1,567,000円)」、そして「ペイント トゥ サンプル ブラス(PTS Plus、3,430,000円)」。
ペイント・トゥ・サンプルはゆうに100を超えるペイント(ポルシェのヘリテージカラーや、これまでにポルシェが新しく開発したカラーを含む)の中からボディカラー選択でき、ペイント トゥ サンプル ブラスにおいては「これまでのポルシェにはない、全く新しい自分だけの色」を調合でき、さらにはそのボディカラーに好きな名称を与えることも可能です。
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ちなみにペイント・トゥ・サンプルにて用意されるボディカラーを図式化したのが下の画像ですが、911や718ケイマン・ボクスターにおける選択肢が非常に多くなっていて、これはポルシェにとってのスポーツカーの歴史の長さ、そしてオーナーのスポーツカーに対するこだわりの強さを表している部分なのかもしれません。
Image:Porsche
そしてペイント トゥ サンプル ブラスでは、これらの範囲に収まらない、つまり事実上無限のボディカラーが用意されているということになりますが、オリジナル色を開発した場合、その開発期間はもちろん、退色性・耐候性などのテスト、金属部分や樹脂パーツにペイントしても同じ塗料を塗っても正確に同じ色を再現できるかどうかなどのテストを行うため、実際に納車されるまでには「最低で2年」を要するとも。
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そして今回、ポルシェはこのペイント トゥ サンプル ブラスの開発手順の一部を紹介しており、まず最初の段階は「顧客が希望するカラーのサンプル(バッグでもマニュキュアでもリップでもなんでもいい)をポルシェに提供する」ことからはじまり、そこからポルシェが実現可能であるかどうかの検証に入り、この段階だけで9ヶ月を要するようですね。
この段階では成分配合の調整、昼間、そして人工による照明下等の異なる環境においても「同じように色が見えるか」「どのパーツに、そしてどの下地に、実際の生産条件にてペイントしたとしても同じ色を再現できるか」を検証するほか、再現性や確実性を定義するために「層厚」を決定し、その決定に基づいて「少なくとも1台」のテストボディへと実際の塗装を施すのだそう。
そしてここからは耐候性テストなどの「最終段階」となりますが、これほどまでに手間がかかっているのであれば、その高額な費用にも納得ができようというものですね(しかも、検証にかかる費用はポルシェが負担してくれるらしい)。
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参照:Porsche