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ポルシェを自分の会社のイメージカラーと同じグリーンに塗り続けている男がいた!ポルシェに認められてこのグリーンにはオーナーの名が与えられ、一般人も注文可能に

2023/02/16

ポルシェを自分の会社のイメージカラーと同じグリーンに塗り続けている男がいた!ポルシェに認められてこのグリーンにはオーナーの名が与えられ、一般人も注文可能に

| ポルシェのカスタムカラーに「自分の名」が採用されるとは、これ以上の栄誉はないだろう |

もとはというとヒストリックカラーを現代風にアレンジしたものらしい

さて、ポルシェは近年そのカスタムの幅を拡大しており、つい数年前にも独自のカラーを調合できる「ポルシェ・ペイント・トゥ・サンプル」なるプログラムを一般顧客であっても利用できるようにしています。

正確に言うならば、ずっと前からポルシェはこういった「ワンオフカラー」の注文を受けていたものの、その際はごく限られた顧客からしか(おそらくはそのキャパシティのため)受注を受けておらず、しかし最近になって準備が整ったのか、名称を新しくし、そして幅広く受注を受けるようになったわけですね。

ただ、それでもキャパシティの問題があると見え、公式カーコンフィグレーター上だと、ときどき「受注期間が過ぎました」と表示されて注文できないことがあり、この状況は「ペイント職人の手がいっぱいいっぱいで空いてない」ということなのかもしれません。

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1992年以来カスタムカラーをオーダーしてきた顧客がついにそのカラーに自分の名が付与される

今回紹介するミヒャエル・エスマンさんなる人物は1992年以来、ずっとこのグリーンに自身のポルシェをペイントし続けているといい、このグリーンは独自の配合を持ったカスタムカラー。

なお、このカラーはミヒャエル・エスマンさん一家の経営する電気設備とソーラーパネルシステムのマスターワークショップ、エレクトロ・エスマン(Elektro Essmann)のカンパニーカラーなのだそう。

もとはといえば、このカラーは30年前に964世代の911カレラRS 3.6用に調合されたそうですが、その後しばらく使用されず、しかしミヒャエル・エスマンさんがこのカラーを目にとめ、自身の会社のカンパニーカラーと同じ色ということで自身の997 GT3 RS 4.0と992 GT3ツーリングにペイントすることに。※たしかに会社のパーカーとポルシェのボディカラーは「同じ」である

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そして何台かペイントするうちにポルシェがこのカラーばかりを注文するミヒャエル・エスマンさんに着目し、毎回このグリーンを選ぶミヒャエル・エスマンさんに敬意を払い、なんとこのグリーンに「エスマン・グリーン」という名をつけたのだそう(それまでは単にカラーコード”24C”と呼ばれていたようだ)。※完全なる新規調合ではなく、もともとあるカラーに自身の名が付与される例は非常に稀だと思われる

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なお、レッドもカンパニーカラーの一つなのか、997世代のGT3 RS 4.0のストライプにはレッドが採用されています。

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エスマン・グリーンには実に100種類もの成分が含まれている

そしてこのエスマン・グリーンには、結合剤と添加剤を含めると、じつに100以上の成分が含まれているといいますが、ポルシェのクルマには様々な素材が使用されており、それらの異なる素材(アルミニウム、プラスチック、カーボンファイバー/ファイバーグラス)にペイントしたとしても同じ発色を得られるよう、「その素材用」として個別に調合する必要があって、これがカスタムカラーのコストを大きく押し上げているのだそう。

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そして現代のポルシェと過去のポルシェでは素材も異なり、また塗料に使用できる顔料も以前とは異なるため、同じ「24C」の塗料であっても現代のそれは全く異なる成分を持っていて、そこも「エスマングリーン」という新しい名が与えられるひとつの要因となったようですね。

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この現代版24Cつまりエスマングリーンが完成した後、ポルシェは規定に従い耐久性テストを行い、そこで晴れてペイント・トゥ・サンプルに正式に追加される事になり、今ではミヒャエル・エスマンさん以外でも注文ができるようになっている、と紹介されています(ただし911、718ケイマン/ボクスター、タイカンのみでしか選択できない)。

ポルシェ・マカン
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ミヒャエル・エスマンさんいわく、「私が初めてポルシェと出会ったのは、1978年にスポーツドライビングスクールで運転した911SCでした。その911はオパールメタリックに塗られていたんです。家業のカラーを自分のクルマにも使おうと思ったのは、もっと後になってからですが、この特別な色の新しいポルシェを手にするたびに、とてもいい気分になります。そして、自分の名前を冠したこのボディカラーの発案者が私であることを再認識するたび、その喜びを改めて感じるのです」。

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なお、ミヒャエル・エスマンさんは、自身の911 GT3を「ファミリーカラーに」ペイントするだけにはとどまらず、ポルシェのパーソナリゼーション・プログラムであるエクスクルーシブ・マヌファクトゥア(Exclusive Manufaktur)を活用し、ヘリテージモデルをベースにしたポルシェロゴをサイドに追加し、インテリアも自分専用にパーソナライズしています。

具体的には、964RSをベースに、シートセンターにはスレートグレーとキャニオンのカスケードカラーをあしらい、加えてカーボン製のトリムも追加しており、ヘッドレストにはレッドにて「Touring」ロゴの刺繍を入れている、とのこと。

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