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| 世界に1台の至高、ポルシェが放つ952馬力の動く高級ラウンジ |
内装パーツの開発にかかったのはなんと「16か月」
電気自動車(EV)の普及にともない、市場には多くの高性能EVが溢れるようになりましたが、「真のラグジュアリーとは何か」を体現したモデルはまだほんの一握りです。
馬力や加速タイムといった単なる数字の競争を超え、所有する喜びや洗練されたライフスタイルそのものをクルマという空間に落とし込む――そんな究極のクラフトマンシップがいまポルシェの手によって形作られたというのが今回のニュースであり、ポルシェのパーソナライズ部門である「Sonderwunsch(ソンダーブンシュ)」が世界中のクリエイターやセレブリティを魅了する会員制プライベートクラブ「Soho House(ソーホーハウス)」のインテリアブランド「Soho Home」とコラボレーションした世界に1台のワンオフモデル、「ポルシェ タイカン ターボS スポーツツーリスモ Soho House One」を発表することに。
ポルシェが誇る最先端の電動化技術、そして英国発祥の洗練されたラウンジインテリアが融合した時、自動車のキャビンはどのような進化を遂げるのか。2026年6月20〜21日に英国シルバーストーンで開催されるイベント「Icons of Porsche」での一般初公開に先駆け、その魅惑のディテールとスペックを見てみましょう。

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記事の要点(Discover向けサマリー)
- ラグジュアリー界の頂点が究極のコラボ: ポルシェの完全ビスポーク部門「Sonderwunsch(ソンダーブンシュ)」が世界的な会員制プライベートクラブ「Soho House(ソーホーハウス)」のインテリアブランドとタッグを組んだワンオフモデルを発表
- 数百時間を要した職人による極上ペイント: ロンドンの第1号店をオマージュした「ギリシャ・ストリート・グリーン」の特製サテン(マット)仕上げに、手作業による真鍮色のコーチラインを施した芸術的なエクステリア
- 室内はまさに移動する「5つ星英国ラウンジ」: 最高級トリュフブラウンレザー、16ヶ月かけて開発されたオープンポアのバールウッド(根杢)、幾何学模様をレーザー刻印した液晶調光式パノラマルーフなど、贅の限りを尽くした内装
- 最高出力952馬力の異次元パフォーマンス: ベースはEVスポーツの最高峰「タイカン ターボS スポーツツーリスモ」。105kWhのバッテリーを積み、0-100km/h加速2.4秒というハイパーカー並みの俊敏性を発揮

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数百時間をかけた手仕事と、16ヶ月の歳月を注いだ最高級ウッド
今回のプロジェクトの最大の見どころは、大量生産では絶対に不可能な「気が遠くなるような時間と職人技の投入」にあり、エクステリアを彩る独特のサテン(半艶消し)仕上げのボディカラーは「ギリシャ・ストリート・グリーン(Greek Street Green)」と命名されたもの。
これは、1995年にロンドンのソーホー地区(40 Greek Street)に誕生した「Soho House」の第1号店の外観からインスピレーションを得ており、ポルシェの高度な調色プログラム「ペイント・トゥ・サンプル・プラス(PTS+)」を駆使して再現されています。
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この塗装工程だけで数百時間もの手作業が費やされているといい、さらにボディサイドには「SH One Brass」と呼ばれる真鍮(ブラス)色のコーチラインが熟練の職人によって一本一本手書きで描かれることに。
足元はコントラストを効かせた「モンテベルデ・グリーン」のホイールによって引き締められ、上品なカラーコンビネーションを構築しているようですね。

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室内へ一歩足を踏み入れると、そこは自動車のシートというよりも、世界50箇所に展開するSoho Houseのラグジュアリーな邸宅そのもの。
シート素材にはSoho Homeを代表する高級ファブリック「マーフィー・ジャカード(Murphy Jacquard)」を限定のチョコレートシェードに染め上げた特別仕様を採用したうえ、ロンドンの「180 House」に見られる印象的な幾何学モチーフのパターンが織り込まれています。
これに贅沢なトリュフブラウンの天然レザーが組み合わされ、インパネやドアトリムにはオープンポア(道管を潰さないナチュラルな質感)「バールウッド(根杢)」が惜しみなく奢られているのですが、驚くべきことにこのウッドトリムの最終フィニッシュの選定と開発だけで実に16ヶ月もの歳月が費やされたのだそう。

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ポルシェ タイカン ターボS スポーツツーリスモ “Soho House One” 主要スペック
これほどまでにエレガントで落ち着いたクラシックラウンジの雰囲気を漂わせながら、中身は地球上で最も獰猛な加速を見せる最新のモンスターEVワゴンであるというギャップこそが、このクルマの真骨頂です。
- ベース車両: タイカン ターボS スポーツツーリスモ(2026年最新仕様)
- パワートレイン: 前後デュアルモーター(4輪駆動)
- 最高出力: 700 kW / 952 PS(939 hp) ※ローンチコントロール作動時
- 最大トルク: 1,110 Nm(819 lb-ft)
- 0-100 km/h加速: 2.4秒
- 最高速度: 260 km/h
- 駆動用バッテリー容量: 105 kWh
- ルーフシステム: 液晶調光式パノラマガラスルーフ(可変ライトコントロール機能、限定レーザーエッチング仕様)
- 生産台数: 世界限定1台(ワンオフモデル)

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ロールスロイスやベントレーをも脅かす「新しいエグゼクティブの選択肢」
このワンオフモデルはポルシェにおける最高峰のカスタマイズがいかに自由で、アーティスティックであるかを示すショーケースとしても機能しており、というのも従来の高級車市場において、ラグジュアリーや英国調のウッド・レザーの世界観は、ロールスロイスやベントレーといった伝統的な高級セダンの独壇場であったから。
しかしこの「Soho House One」は超ハイテクなピュアEVであり、かつ実用的なシューティングブレーク(スポーツツーリスモ)というパッケージの中にその世界観を完璧に融合させてみせた意欲作。
単にブランドのロゴをシートに刺繍しただけの安易なタイアップとは一線を画し、インテリアのブランド哲学をゼロから車両設計に組み込むアプローチは今後のラグジュアリーEV市場におけるベンチマークとなる可能性を秘めています。

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なぜ自動車メーカーは「家具・空間ブランド」と結びつくのか(新しい気づき)
ここ最近顕著なのが「プレミアムカーと家具」との結びつき。
ベントレーといった高級車のみならず、ブガッティのようなハイパーカーブランドまでもが相次ぎ家具を展開していて、そしてポルシェのカラー開発担当者も「インスピレーションは家具から得ている」とコメントするほどに近年のプレミアムカーは家具との結びつきを強めています。
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1. 自動運転や電動化の先にある「リビングルーム化」への布石
EVはエンジン音や振動がないため、内燃機関の車に比べてキャビンの「静粛性」が圧倒的に高くなります。
これは言い換えれば、車内が「移動するプライベートな部屋(空間)」に近づいていることを意味しており、 ポルシェが今回、あえて老舗の自動車用レザーメーカーではなく、最先端のホテルや会員制クラブのインテリアを手がける「Soho Home」をパートナーに選んだのは、これからのEVに求められるのは「速度の快感」だけでなく、「その空間にいかにリラックスして、心地よく滞在できるか」という、空間デザインのノウハウであると見抜いているからなのかもしれません。

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2. 「夢」を具現化するソンダーブンシュ(特別注文)プログラムの価値
ポルシェの創業者フェリー・ポルシェは、「私がどこを探しても、自分が夢見るような車は見つからなかった。だから、自分で作ることにした」という有名な言葉を残しています。
現在、ポルシェが力を入れている「ソンダーブンシュ・プログラム」は、その創業の精神を顧客自身が体験するためのシステムで、今回のワンオフモデルのように、16ヶ月もの歳月をかけて1つのウッドパーツを吟味し、数百時間をかけて専用のグリーンを塗るという行為は、効率性を追求する現代の自動車製造において究極の贅沢であり、これこそがコモディティ化(均一化)していくEV時代において、ブランドの神話性を保つ強力な武器になっているのでしょうね。

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結論
ポルシェが発表した「タイカン ターボS スポーツツーリスモ Soho House One」は、先進のテクノロジー、そして伝統的な職人技によるエモーショナルなデザインが見事に融合した「移動するモダンアート」と呼ぶべき存在。
952馬力というサーキットを震わせるほどの怒涛のパフォーマンスを秘めながら、そのキャビンに広がるのは、ロンドンの高級クラブの特等席で味わうような、どこまでもリラックスした大人の社交場であり、この世界にたった1台しか存在しない特別なタイカンは、「EVはどれも無機質で同じように見える」という現代のパラダイムに対する、ポルシェからの最も優雅で力強い回答えあるとも受け取ることが可能です。
フェリー・ポルシェの「夢を追う」というDNA、そしてSoho Houseの「クリエイティブを祝福する」という文化が交わったその足跡は、これからのプレミアムEVが目指すべき、真の豊かさの方向性を美しく指し示すかのように思います。
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