| 世間はこれほどまでにMTに対する飢餓感がある |
いつの時代も高い価値を誇る「マニュアル・トランスミッションを持つフェラーリ」。
フェラーリがセミオートマティック・トランスミッション「F1」を導入した後はマニュアル・トランスミッションの販売比率が大きく下がり、MTが「希少」となってしまったこと、458以降はフェラーリがそもそもMTを製造しなくなったことから「ないものねだり」となっているのがその理由の一因だと思われます。
ただし「改造車」となると売るのに困りそう
そして今回、「MTが存在しない」フェラーリ458イタリアにマニュアル・トランスミッションをスワップするショップが登場。
テキサスはサンアントニオ拠点のショップ「ヨーロピアン・オートグループ」がこのプロジェクトを進めていて、フェラーリF430の6速MTを使用するようですね。
なお、つい先日もこのショップは(MTが存在しない)430スクーデリアに対して「F430のマニュアル・トランスミッション」をスワップするという偉業を成し遂げています。
ただ、F430のマニュアル・トランスミッションを430スクーデリアに移植するということと、F430のトランスミッションを458イタリアに移植するというのは全く別の作業。
というのも430スクーデリアに「MTは存在しない」といえど、ベースとなるF430にはMTがラインアップされていて、しかし458イタリアにはもともとMTが存在しないため(つまりMTを積むような設計がなされていない)。
よって今回のスワップにおいては(現在進行中)トランスミッションそのものを入れ替える必要があったようで、完成にはまだ数ヶ月が必要だそう。
ただ、一旦完成してしまえばそのノウハウが蓄積されることになり、ヨーロピアン・オートグループはこれを数量限定ながらも「量産」する計画もあるようです。
実際のところ、先日の「430スクーデリアのMT化」発表以降はスワップの問い合わせが殺到しており、「MTのフェラーリ」に対して強い興味を持つ人がいかに多いかもわかります。
なお、以前にポルシェ911GT3 RSへとマニュアル・トランスミッションをスワップしたショップも登場しましたが、「ATのMT化」は今後一つのビジネスとして成立する可能性があり、とくに新型GRスープラにおいてはその需要がかなり高いのかもしれません。