| フェラーリはこれから新しい時代に突入する |
フェラーリはその歴史上「初」の(限定ではない)量産ハイブリッドカーとしてSF90ストラダーレを発表していますが、今回はその下に位置するであろうハイブリッドモデルのプロトタイプが目撃に。
フェラーリは当初の計画だと「2019年以降に発売するモデルはすべてハイブリッド」だとしていたものの、実際に2019年に発表された5つのニューモデル(F8トリブート、SF90ストラダーレ、812GTS、F8スパイダー、ローマ)のうちハイブリッドなのはSF90ストラダーレのみ。
やはりバッテリー性能は予期したほど進化していない?
その理由には様々なものがあると思われ、しかしやはり筆頭は「バッテリー性能が不十分」という現実なのだと思われます。
つい数年前までは「エレクトリック化こそがスポーツカーの未来」とばかりに各社ともハイブリッド構想を展開していましいたが、その後はトーンダウンして「今のバッテリー技術では車体が重くなりすぎて十分な性能を発揮できない」「2024年頃にならないとバッテリー性能が予期したレベルに達しない」「やっぱりガソリエンジンで行く」というコメントを出すメーカーも。
ただ、それでもエレクトリック化は避けては通れず、各自動車メーカーは「来たるべき時代に備えて」ハイブリッドモデルを開発中だと思われ、フェラーリの場合だと、それが今回目撃されたプロトタイプだと言えそう。
SF90ストラダーレのほかにハイブリッドモデルが必要な理由としては、SF90ストラダーレは限定ではないといえどその価格が「高すぎる(6000万円くらい)」ためで、フェラーリとしては現行F8トリブートあたりの価格帯(3000万円ちょっと)での”台数が期待できる”ハイブリッドが必要だと考えているのでしょうね。
なお、フェラーリは2019年に過去に例を見ないほどの「5つの」ニューモデルを発表したために2020年にはニューモデル発表の速度を緩めるとしており、既に発表した5モデルの販売を軌道に乗せることがトッププライオリティだとも語っています。
そしておそらくは昨年のニューモデル発表で「一つの時代が終わる」ことになり、その後に発表される新型車はそのほとんどがハイブリッドとなる可能性も。
加えてフェラーリはV6エンジン開発について言及していて、おそらく新型ハイブリッドモデルにはその新型V6ターボエンジンを搭載してくると思われますが、これからのフェラーリは「大きな変化を迎える」ことになりそうですね。
今回目撃されたプロトタイプは488GTBをベースとしていますが、ボディサイドにはバッテリー搭載を示すステッカーが見られます。
リアフェンダーには大きなエアインテークが追加され、リアウイング周辺、リアバンパー下部についても大きく形状(というか構造)が変更されています。
ただ、これが新型ハイブリッドフェラーリのデザインをあらわすというわけではなく、現段階では「ごく初期の」テスト用車両だと捉えた方が良さそうですね。
VIA:Motor1