| 思った以上に、自動車メーカーの内部では大きな変化が起きているようだ |
自動車メーカーの重役に求められる能力もこれまでとは全く変わりそう
さて、フェラーリは9月1日に新CEO、ベネデット・ビーニャ氏を迎えることとなっていますが、さっそく同氏の改革が始まっており、2022年1月10日に発表される「経営陣の入れ替え」対象が内定した、とのこと。
現在離脱が内定しているのはブランド多様化担当のニコラ・ボアリ氏、技術担当のマイケル・ライターズ氏、製造担当のヴィンチェンツォ・レガツォーニ氏だといい、この3名は「当面の間」フェラーリから離れることになるもよう。
フェラーリはすでに彼らの後任を決めているといい、来月、刷新された組織の全容を発表する際に、その名前を明らかにする予定だとされています。
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現在、フェラーリは急速に変革中
なお、今回内定した3人の高位経営者の退任について、CEOのベネデット・ヴィーニャ氏は「マイケル、ニコラ、ヴィンチェンツォには、フェラーリのリーダーシップと成長に長年にわたって貴重な貢献をしてくれたことに、心から感謝します。彼らの努力のおかげで、私たちはこの素晴らしい会社の次の時代を築くために、目の前にある多くの新しいチャンスをつかむ準備ができています」とコメント。
新しい組織体制には、昇進を控えた既存社員と、2022年1月から入社する社外からの”ニューフェイス”が含まれる予定だといい、フェラーリによると「"新体制は、イノベーションをさらに促進し、プロセスを最適化し、社内およびパートナーとのコラボレーションを強化する "」。
フェラーリは少し前に「自動車以外の事業、たとえばレストランやアパレル事業を強化する」こと、さらにはライセンス事業を強化することなどを公表していますが、自動車カテゴリにおいてもブランド初となるSUV「プロサングエ」を発売する計画、すでに投入しているハイブリッドモデルに加えてピュアエレクトリックスポーツを2025年あたりに投入する計画を持っており、つまりは「大きく変わる」ということに。
実際のところ、ベネデット・ビーニャCEOも自動車業界ではなく「エレクトロニクス業界の」人間であり、この人選自体が「変わりゆくフェラーリ」を表わしているとも言えそうです。
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さらには「本業」であるモータースポーツにおいては新しいレギュレーションに対応したF1マシンの開発と投入を行い、2023年にはル・マン24時間レース「ハイパーカークラス」参戦のためのレーシングカーをリリースすることになり、ここから先のフェラーリは「これまでにない忙しさ」を迎えることになるのかもしれません(一昨年、大量にニューモデルを投入したときとはまた異なる質の忙しさ)。
参考までにですが、韓国ヒュンダイ(ヒョンデ)もまた過去に多大なる功績を残した重役二名のクビを切るとも報じられていて、その理由は「ヒュンダイグループが、自動車メーカーから総合モビリティメーカーへと脱却を図るため」。
ニュートンの第三法則のように「前に進むためには、何かを置いてゆかねばならない」ということになり、これから自動車メーカーはその業務内容が変化するにあたり、ついてこれない人間は誰であろうと容赦なく切ってゆくことになりそうです。
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参照:Ferrari