| 巻き添えをくらってしまったフェラーリは文字通りの「とばっちり」である |
イタリアでは同様の例が相次いでいるもよう
さて、アメリカ人観光客が、イタリアにてフェラーリ488スパイダーを「馬鹿げた運転で」「駐車禁止場所(歩行者天国)に駐車し」「しかも有効な運転免許証を保持していなかった」という理由にて逮捕され、470ユーロ(約67,000円くらい)の罰金を課されたというニュース。
これについて、欧州ではアメリカ人観光客のマナーの悪さについて批判が集まることとなっていますが、この観光客が運転していたフェラーリは「とんだとばっちり」なのかもしれません。
その事件はこうやって起こった
報道によると、このドライバーは3月20日の午後1時15分頃、無謀な運転にて(逆走していたという報道もある)現地ゴンディ通りを走行し、その後にフィレンツェの歴史的中心部にある有名な歩行者天国、シニョーリア広場に駐車したとのこと。
この広場の歴史は1330年までさかのぼることができ、ヴェッキオ宮殿などの歴史的建造物に囲まれているそうですが、ミケランジェロのダビデ像(複製)とともに、この広場は人気の観光地となっており、観光客の多くは隣接するウフィツィ美術館(イタリアで最も有名な芸術作品の数々を所蔵)を訪れるのが通例となっているもよう。
この広場は許可のない車両は通行できず、そして駐車場所は歩行者専用エリアだったことからすぐさま通報されたと見え、かけつけた現地警察によって身元が確認されるとともに「運転免許証がアメリカのもので、イタリアでは認められていない(アメリカの運転免許証がイタリアでも通用すると認識していた)」ことから逮捕となったようですね。
これについては、「アメリカ人は自身が王だとでも思っているのか」「歴史的建造物のならぶ地域での傍若無人なふるまい」「フェラーリがかわいそうだ」といった声があがっていますが、なぜこのアメリカ人観光客がスイスナンバーのフェラーリ488スパイダーを運転していたのかは現時点では”わかっていない”のだそう(調査中だと思われる)。
イタリアでクルマを運転する際には要注意
なお、イタリアは観光客(住人以外)には「ちょっとわかりにくい」交通ルールを採用していることが多く、たとえば「時間によって通行可能だったり、その逆も」「許可証が無いと入れない道があるが、その道が許可証が必要かどうかわかりにくい(標識がイタリア語のみだったりする)」といったものも。
つまり、道があってもそこを走っていいかどうかわからないのがイタリア(とくに史跡がある地域)で、ぼくもランボルギーニやフェラーリを訪問する際にクルマを借り、自分で運転して移動しようと考えたものの、宿泊するホテルに相談したところ「絶対に現地のルールを理解できず、逮捕されるからやめとけ」と言われたことがあるくらい。
ただ、悪意なく「迷い込んでしまった」例はまだいいとして、故意にルールを破る例もあり、今年1月にはフィレンツェのアルノ川にかかる歩行者専用橋の「ヴェッキオ橋」をレンタカーのフィアット・パンダで渡ったカリフォルニアの旅行者が500ユーロの罰金を科された例や、昨年5月には、サウジアラビア人からの観光客がローマのスペイン階段をレンタルのマセラティ・スポーツカーで下り、途中で車が動かなくなったため逃走し、イタリアを出国しようとして逮捕されたという例も報じられています(文化財破損の罪で起訴されている)。
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参照:CNN