>フェラーリ ■自動車各社業績/ランキング/記録等■

フェラーリが2025年度の決算を発表。売上は前年比+7%、利益は前年比+12%、一方の販売台数は13,640台(-112台)。希少化、1台あたりの高利益化が鮮明に

フェラーリ

| フェラーリの堅調な成長に対して市場は高く評価したようである |

決算発表後、ルーチェの発表もあってフェラーリの株価は上昇

イタリアを代表するスーパーカーメーカー、フェラーリが2025年度通期決算(FY2025)を発表。

売上・利益両面で前年を上回る堅調な業績を達成し、2026年度に向けてさらに強い収益成長をガイダンスしていますが、ここでは決算のハイライト、要因分析、戦略的な見どころを解説したいと思います。

この記事の要約

  • フェラーリ FY2025 決算:売上高 €7,146M(前年比 +7%)
  • 📊BIT(営業利益) €2,110M(+12%)、EBITDA €2,772M
  • 営業利益率 29.5%、EBITDA率 38.8% と高収益性維持
  • 産業フリーキャッシュフロー €1,538M(+50%)
  • 2026年度は売上約€7.5B・EBITDA率39%以上をガイダンス
  • 新モデル6車種投入、注文残高は2027年まで堅調
3

Image:Ferrari

2025年度フェラーリ決算速報 — 売上&利益が成長、2026年ガイダンスを上方修正

フェラーリ FY2025 決算の要点

指標20252024
売上高(Net Revenues)€7,146M€6,677M+7%
EBIT(営業利益)€2,110M€1,888M+12%
EBITDA€2,772M€2,555M+8%
EBIT率29.5%28.3%+1.2pt
EBITDA率38.8%38.3%+0.5pt
工業フリーキャッシュフロー€1,538M€1,027M+50%
注文残高(予約)2027年まで堅調--

2025年度通期比較でいずれも成長、利益率も改善していますが、特筆すべきは2025年における販売台数が13,640台にとどまることで、これは2024年の13,752台から「まさかの減少」。

ただしこれは「売れていない」のではなく「意図的に販売を絞っている」ためで、2024年あたりから顕著に見られる傾向です(決算発表においても、台数よりも利益に焦点が当てられる傾向が強くなっている)。

これはもちろん希少性を維持するためであり、「より多くの車種で、車種ごとの総生産台数を絞る」のもまた同じ意図ですね。

フェラーリ
フェラーリ「私たちは会社を成長させたいと思っていますが、それは販売台数を増やすという意味ではありません」。あくまでもフェラーリは1台あたりの利益向上を目指している

| フェラーリは新しい施設の稼働によって車両開発を効率化してコストを下げ、さらにはパーソナリゼーションを強化する意向を示している | おそらくは限定モデルやワンオフモデルにもリソースが割かれるはずであ ...

続きを見る

4

Image:Ferrari

フェラーリ
フェラーリが2024年の決算を報告。販売台数は前年比+89台、2025年には「6つのニューモデル」を発表し、そのうちのひとつである「初のEV」は10月9日にお披露目

| 2025年の「予想」を見る限り、2024年同様に販売台数が「抑えられる」こととなりそうだ | フェラーリは「販売台数を増やさないほうが好ましい」と考えられる数少ない自動車メーカである さて、フェラ ...

続きを見る


2025年決算の注目ポイント

  • 売上7.1Bユーロ超え — 高価格戦略とモデル構成が奏功
  • 高収益性の維持 — マージンは業界でも高水準
  • フリーキャッシュフロー急伸 — 投資余力と財務健全性の高さを示す
  • 注文残高が長期化 — 需要強さが見える指標に
    これらは、ブランド価値と価格戦略が堅調な需要を生んだ直接的な成果です。
L1018782


2026年度への成長見通し(ガイダンス)

フェラーリは 2026年度業績ガイダンスで次の数値目標を示しており・・・。

  • 売上高:€7.15〜€7.50B
  • EBITDA率:≥39%
  • 営業利益率(EBIT):≥29.5%
  • 希薄化後EPS:9.45ユーロ以上
  • 産業フリーキャッシュフロー:≥€1.50B

これらは2025実績を上回る数値で、高い収益性とキャッシュ創出を維持する戦略が表れていますが、「モータースポーツでの成功(収益)」「市販車」「ライフスタイルビジネス」といった3本柱での成長計画が示されています。

2

Image:Ferrari

注文残高の堅調

そして注文残高は 2027年まで続く強いオーダーブック を維持していると発表され、これはブランド力と希少性を背景とした、将来の売上への確度を高める指標です。

参考までにこちらは「通常モデル」におけるこの10年ほどの投入(発表)状況で・・・。

6

Image:Ferrari

こちらは特別モデルやサーキット走行専用モデル。

5

Image:Ferrari

フェラーリ
フェラーリは2026年年内に「4つ」のニューモデルを発表予定。今後も「多くの車種で少ない生産台数」を追求、ルーチェ以外の「残る3つ」は?

| フェラーリの計画にはあまりにも謎が多い | ニューモデルが「発売」なのか「発表」なのかも謎である 2026年、跳ね馬の歴史がついに未知の領域へと足を踏み入れることとなり、フェラーリはブランド初とな ...

続きを見る


背景 — 何が2025年度を牽引したのか?

多様な新モデル投入(発表)

2025年には計6モデル以上を投入。

その中には新型スポーツ、スペシャルシリーズ、ハイブリッドモデルなどがあり、商品ラインアップの強化が収益拡大に寄与することに。

Ferrari

Image:Ferrari

結論 — プレミアム戦略が数字で証明された一年

フェラーリは高級・高収益モデル戦略を続けることで他のグローバル自動車メーカーとは一線を画していますが、ベネデット・ビーニャCEOは価格力とブランド価値を守る方針を掲げ、限定性と個別需要への対応を強化する方針を改めてアピール。

世界的な厳しいマクロ環境下であっても強い受注と収益性向上が示されており、これらはフェラーリのビジネスモデルが機能している証であるとも考えられます。

2025年度におけるフェラーリの決算は売上・利益・キャッシュ創出の3点すべてにおいて成長し、高収益性を維持する結果となりましたが、2026年度のガイダンスもまた強気水準であり、今後のモデル展開や持続的成長に期待したいところでもありますね。

合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿

フェラーリ プロサングエ
上場から10年。フェラーリ(RACE)の株価、業績、販売台数の変遷:ラグジュアリーブランドの戦略と未来とは

| フェラーリの株価は今年に入って「最高値」を記録 | フェラーリの成長は過去のブランド価値に依存するものではなく、未来を作り出そうと据えう人々によってもたらされている しかも「トランプ関税」の懸念が ...

続きを見る

フェラーリ
フェラーリの「全生産台数の90%」が今も路上を走っている。ポルシェの「70%」と比較しても圧倒的に高いその理由とは

| フェラーリのクルマは価値が高く、いかなる犠牲を払ってでも「維持するだけの意味がある」 | そしてフェラーリ自身はその価値を高めるための最大の努力を行っている さて、フェラーリによると「生産されたク ...

続きを見る

フェラーリ
フェラーリの株価が一夜にして15%もの「暴落」。1年前倒しで利益目標を達成、今後の業績についても明るい見通しを示したのになぜ?

| もはや株価は「業績」よりも「期待値」「市場心理」に大きく左右される | 今後の株価の回復には期待がかかる さて、昨日フェラーリは株主・投資家向けに「キャピタル・マーケッツ・デイ」を開催し、様々な財 ...

続きを見る

参照:Ferrari

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->フェラーリ, ■自動車各社業績/ランキング/記録等■
-, , , ,