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フェラーリは創業当初、年産わずか3台、しかし現在では13,221台の生産を誇るまでに。フェラーリがいかに拡大したか、その変遷を見てみよう

2023/08/20

フェラーリ

| やはりフェラーリの拡大についてはエンツォ・フェラーリの「明確な信念」が影響していたことは間違いない |

さらにいえば、エンツォ・フェラーリは「運」を引き寄せるだけの力を持った人物であった

さて、フェラーリは今年で創立75周年を迎えますが、公式サイトにて当時と現在との規模を比較するコンテンツが公開に。

これによると生産台数については1947年当時は年間わずか3台(125Sが2台、159Sプロトタイプが1台)、現在は13,221台、そして工場面積は当時2万平方メートル、しかし今では86万平方メートルにもおよぶのだそう。

つまりフェラーリは、この75年において生産台数は4,407倍に、向上敷地面積はなんと43倍にまで成長した、ということを意味します。

ちなみに従業員数は当時140人、しかし現在では約5,000人を誇ります。

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フェラーリの工場は1942年に建築申請が出される

フェラーリの工場は創業に先駆ける1942年に建築申請が出され、しかし当時はまだ戦時中であり、アベトーネ通りの奥にある「掘っ立て小屋があったところ」に建築を始めたのみだったのだそう。

参考までに、エンツォ・フェラーリはアルファロメオのレーシングチームを率いていたものの、1939年にはこれを(自身のチームとファクトリーを立ち上げるために)辞することになり、しかしこの際にはアルファロメオと「4年間はフェラーリの名で活動できない」という契約を結んでいます。

よって当初はモデナに「アウト・アヴィオ・コルトルツィオーニ」なる名称のファクトリーを建設するものの、これは空襲によって焼けてしまったとされ、そのため空襲を避けてこのマラネロへと移転することになった、と伝えられています。

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なお、モデナが空襲を受けたのは「モデナに兵器工場が密集していた(国の命令によってエンツォ・フェラーリの工場も兵器を作らざるをえなかったという)」ためだと思われ、しかしマラネッロは画像の通り「何もない」ところだったために空襲される理由がなかったのかもしれません。

そして1947年までには自動車工場としての体をなし、「3台」を送り出すことになりますが(よくこれで会社が成り立っていたと思う)、年々事業規模を拡大し、毎年のように鋳造工場、生産ライン、エンジン組立ライン、テストルーム、プロトタイプの生産設備、物流センター、そしてもちろんオフィスも拡大することに。

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1972年になると今でもテストコースとして使用されるフィオラノサーキットがオープンし、1978年になると初のペイントショップ(塗装工場)がオープン。

1969年になるとエンツォ・フェラーリは市販車部門から手を引いてモータースポーツ部門に専念することになり、よってこの時期にフィオラノ・サーキットが完成したということになりますね。

さらに1973年にはルカ・ディ・モンテゼーモロをスクーデリア・フェラーリのチームマネージャーに抜擢し、1977年には会長職を退いてフィオラノ・サーキットの横で晩年を過ごしたと言われています(ただし会長辞任後も大きな影響力を持っていたことには変わりはない)。

その後1983年にはフィオラノ・サーキット内へとモータースポーツ部門の一部が移転し、1988年8月14日にはエンツォ・フェラーリが惜しくも90歳で亡くなってしまいます。

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近代におけるフェラーリは加速度的に成長

そして1991年にはルカ・ディ・モンテゼーモロがフェラーリの社長へと就任し、ここで大きく「(施設、市販車ともに)近代化」が図られることになるのですが、1993年には鋳造工場を新設し、1997年から2007年にかけては様々な施設がオープンするものの、レーシングカーにも美しさを求めたフェラーリだけあって新しい建物には有名な建築家を起用しており、風洞施設はレンゾ・ピアノの設計であったり・・・

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開発センターやデザインセンター(スタイルセンター)、製造ラインに至るまでもがマルコ・ヴィスコンティ、マッシミリアーノ・フクサス、ジャン・ヌーヴェルといった建築家に設計が依頼されています。

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年次でいえばスタイルセンターが2018年、テクニカルセンターが2019年、シミュレーター施設が2020年、フィオラノ・サーキットに併殺された新しいアッティヴァ・スポルティブGTの竣工が2021年。

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そしてまだまだフェラーリは規模を拡大しており、最も歴史的なイベントとして期待されるのが「eビルディング」の竣工(2024年)。

ここではエレクトリックモーターやバッテリーセルの生産が行われるといい(つまりフェラーリは電動化時代であっても完成品をサプライヤーから仕入れるわけではなく、エンツォ・フェラーリ時代と同様に、重要コンポーネントについてはあくまでも自分たちで作るようだ)、電動化時代に向けて大きく動くことになりそうですね。

加えて、敷地内の新しいスペースには、「高度なパーソナライゼーションが可能となる」施設が作られ、ここには新しいペイントショップ等が含まれるといい、フェラーリは一層テーラーメイドやワンオフモデル「フオーリ・セリエ」の対応を強化してゆくものと思われます(現在、ワンオフモデルやICONAシリーズ、テーラーメイド車両のペイントはカロッツェリア・ザナシが担当していると言われるが、これを引き上げ、内製率を高めるのだと思われる)。

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フェラーリの工場が以下に拡大したかを解説する動画はこちら

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参照:Ferrari

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