![フェラーリがワンオフレース用の競技用車両「296チャレンジ」詳細を公開。296GTBからハイブリッドを除去しマイナス140kg、エンジン出力は+37馬力](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/10/ferrari-296-challenge.jpg)
| フェラーリ・チャレンジ史上最強レベルのポテンシャルを誇り、そのパフォーマンスに期待がかかる |
これまでのチャレンジ車両とは大きな変更があり、新世代へと突入
さて、フェラーリが先日少しだけ情報を公開した296GTBの「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ」バージョン、296チャレンジに関する詳細を公開。
これはフェラーリが1993年にスタートさせたワンメイクレース「チャレンジ」シリーズに使用する9番目にして最新の車両であり、2020年シーズンに導入された488チャレンジEVOの後継モデルという位置づけです。
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フェラーリが「9番目の」チャレンジ車両、296チャレンジを発表。同シリーズ史上初のV6、そしてシリーズ最強の700馬力、ダウンフォースも過去最大の870kg
| この296チャレンジに装着された「フロントウイング」が衝撃的である | リアも含め、このエアロパッケージはなかなかに斬新 さて、フェラーリが「9番目の」チャレンジ車両としてフェラーリ296チャレン ...
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フェラーリ296チャレンジはこんなクルマ
このフェラーリ296チャレンジは(市販モデルの)296GTBをベースとしているものの、サーキット走行専用モデルとすることで様々な制約から開放されており、もっとも大きな変更は「296GTBからハイブリッドシステムを取り除いたこと」。
これによって大幅な軽量化がなされており、実際にその重量は296GTBの1,470kgから296チャレンジでは1,330kgへ。
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ただ、296チャレンジではこのほかに様々な軽量化対策が施されているはずで、にもかかわらず市販モデルである296GTとの重量差が140kgにとどまるということを鑑みるに、296GTBに積まれるハイブリッドシステムはけっこう「軽い」ということがわかります。
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エンジンそのものは296GTBに搭載される2,992ccの120度V6エンジンではありますが、296GTBの663馬力に比較して700馬力へと大きく向上しており、最高出力を発生させるエンジン回転数は7500RPMへ。※チャレンジシリーズでV6エンジンを使用するはじめての車両でもある
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ただしちょっと興味深いのは296GTBが最高出力を発生させるのは(ハイブリッドシステムとの併用となりますが)8,000RPMということで、このチャレンジ車両のほうがピークパワーを発生する回転数が低いということになりますね。※許容回転数は両者とも同じ8,500RPMである
このほかレース用のブレーキシステム、アップグレードされたABSシステム、専用の19インチピレリ製タイヤなどを装着しています。
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296チャレンジの全長は4,602ミリ、全幅1,958ミリ、全高1,158ミリ、ホイールベースは2,600ミリ。
対して296GTBは4,565ミリ、1,958ミリ、1,187ミリ、2,600ミリという数字を持っているので、基本的なディメンションは変わっていないということがわかります(ただしフロントトレッドは1,665ミリから1,715ミリへ、リヤトレッドは1,632ミリから1,647ミリへと拡大している)。
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フェラーリ296チャレンジの発生するダウンフォースは「チャレンジ車両史上で最高」
その姿は市販モデルの296GTBから大きく変更され、発生するダウンフォースは488チャレンジEVOから18%向上して870kg以上へ。
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フェラーリがワンメイクレース用「488チャレンジEvo」発表!フェラーリはフロントのダウンフォースを強化しターンインを鋭くする方針のようだ
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たしかに400チャレンジEVOに比較するとエアロパーツの構成が大きく変わっており、しかし基本的な外装は296GTBと大きく変わらず、しかし付与されたエアロパーツにてダウンフォースを稼いでいるということになりそうです。
フロントだとバンパー形状の変更に加えてカナードやサイドへのウイング追加も。
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リアには当然ながら大きなウイング。
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リアフェンダーサイドは後方へと「延長」され、ディフューザーのサイドにもウイング追加。
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リアグリルは「すっきり」してエアをガバっと抜く形状に。
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コクピットは296GT3と多くを共有するとアナウンスされており・・・。
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後方確認用のモニターはないもよう。
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フェラーリ296チャレンジを紹介する動画はこちら
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参照:Ferrari