| これを期に「ブルーのフェラーリ」の人気が出ればいいなと考えている |
フェラーリは基本的にどんなボディカラーでもよく似合うと考えているが
さて、フェラーリがF1マイアミGPにて「ブルーをあしらった特別なカラーリングを反映したF1マシン(SF-24)を走らせる」と発表。
なお、近年のフェラーリは様々な記念カラーを用いることがあり、2023年のイタリアGPでは「レッドの次に重要な」カラーであるイエローをアクセントに用いたF1-75を走らせたことや・・・。
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昨年の「41年ぶりのラスベガスGP復帰」の際には当時のカラーリング(ホワイトアクセント)をイメージしたグラフィックを与えたことも。
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なぜフェラーリに「ブルー」?
なお、今回の「ブルー」については70年前の話が関係しているといい、フェラーリは1964年にアメリカ市場へと進出し、しかしその年に開催されたF1グランプリではFIAとの一悶着が生じてしまい、そこで最後の2戦に限ってはロッソ・コルサではなくN.A.R.T.(ノース・アメリカン・レーシング・チーム)が使用していたブルー(とホワイト)を用いたマシンを走らせています(レーシングチームが抗議のために車両カラーを変更することは歴史上何度かあり、過去にはブガッティがブルーではなく、フランス政府への抗議のためにブラックのクルマを走らせたことがある)。※アッズーロ(アズーロ)はイタリア語でブルーの意味
そして今回フェラーリが選んだブルーは「アッズーロ・ラ・プラタ」そして「アッズーロ・ディーノ」の二色ですが、まずアッズーロ・ラ・プラタはフェラーリにはじめての国際グランプリ優勝をもたらしたアルベルト・アスカリが自身のヘルメットと(レース時に着用する)ジャージに用いていたカラー(ただ、なぜこの色を選んだのかは不明であるが、タツィオ・ヌヴォラーリの黄色いセーターといい、この時代のレーシングドライバーは独自のスタイルを持つ人が多かったようである)。
このアッズーロ・ラ・プラタはいわゆる「ベイビーブルー」としても知られていて、アルゼンチンのナショナルレーシングカラーでもありますね(デ・トマソのエンブレムにも採用されている)。
フェラーリと「ブルー」は意外と縁が深い
そしてもうひとつのブルーである「アッズーロ・ディーノ」は、夭逝したエンツォ フェラーリの息子、アルフレッド "ディーノ" フェラーリにちなんで名付けられたボディカラーで、初登場は(1960年代後半の)ディーノ206GT。
元々はアルフレドの思い出を讃えるために考案されたボディカラーではあるものの、神秘的で洗練された雰囲気、活気に満ちたエネルギーを表すカラー、環境に関係なくフェラーリの美しさと魅力を際立たせるカラーとして(一部の)フェラーリ愛好家の支持を集めています。
ちなみにぼくのフェラーリ296GTBのボディカラーもこのアッズーロ・ディーノ。
なお、フェラーリがレーシングカーにこのカラーを用いたのは1974年が最後だそうですが、(真紅のレーシングスーツが正式採用される前に)クレイ・レガツォーニが好んで着用していたエクイップメントのカラーなのだそう。
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参考までに、それまでにもジョン・サーティース、クリス・アモン、ニキ・ラウダも「ブルーを身にまとい」フェラーリのレーシングカーを走らせたことがあるというので、ブルーとフェラーリとは意外と近いところにあるのかもしれません(ロッソ・コルサのブルー版ともいえる、ブルー・コルサなるボディカラーも用意されているくらいである)。
現時点ではこの「ブルーをあしらったF1マシン」の姿は公開されておらず、しかしここ数日内にその姿を見ることができるのは間違いなさそう。
そして興味深いことに、マイアミGPではアッズーロ・ラ・プラタ、アッズーロ・ディーノの296GTBがサーキットにてパレードを先導することになるといい、ぼくとしてはこちらにも注目したいところです。
Let’s delve into our blue roots with @charles_leclerc and @carlossainz55.#Maranello #FerrariMiami #Ferraripic.twitter.com/AmAIJJvdmU
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) April 24, 2024
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