| フェラーリのF1マシンとしては近年の例にないほど「ブラック」の使用面積が減っている |
「ホワイト」「イエロー」はロッソともにフェラーリにとって重要なカラーである
さて、フェラーリが2024年シーズンのF1グランプリを走る「SF-24」を公開。
これはフェラーリにとって70台目のF1マシンでもあり、新しいF1グラウンドエフェクト世代の3番目のクルマとなりますが、「運転しやすく、予測通りに反応すること」をコンセプトとして エンリコ・カルディレ率いるデザイングループによって設計がなされています。
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フェラーリSF-24には「ホワイト」「イエロー」が復活
今回発表されたSF-24につき、まず外観だと昨年のSF-23とは大きく異なっていて、カラーリングでは昨年11月に開催されたラスベガスでの「特別カラー」が好評であったということを受けて「ホワイト」が復活することに。
ちなみにSF-23発表時のカラーリングはこんな感じ。
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そしてラスベガスGPでは、「「アメリカにおけるフォーミュラ1の黄金期とされる70年代のフェラーリを讃えるため」ホワイトが採用されています。
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さらに2022年のイタリアGPにてF1-75に使用され、かつ2023年のル・マン・レーサー「499P」に用いられたイエローも復活していますが、このイエローはフェラーリの本拠地であるモデナ市のカラー、そしてフェラーリのエンブレムにも採用される重要なカラーです。
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そしてこちらが今年のF1グランプリを戦うSF-24。
なお、フェラーリのF1マシンにイエローのストライプは入るのは1968年以来だそうですが、ホワイトと組み合わせられるのはこのSF-が「初」。
これによってブラックの部分が少なくなり、フロア、バージボード、ハローの一部、その他の小さな領域に限定され、ホイールにもブラックではなくレッドをベースにホワイトとイエローのダブルストライプが入ります。
なお、レーシングスーツも大きく変わり、昨年までの「ブラック」が姿を消してSF-24同様にホワイトとイエローが用いられることに。※逆にヘルメットにはブラックが用いられるようになった
フェラーリSF-24はあらゆる面で再設計がなされる
スクーデリア・フェラーリのシャーシテクニカルディレクター、エンリコ・カルディレ氏によれば、SF-24はあらゆる領域において再設計されているとのことで、上述の通りもっとも重要したのは「扱いやすさ」。
そのためにシャルル・ルクレールとカルロス・サインツの意見を積極的に取り入れており、”設計上の制約は設けていない”。
パワーユニットテクニカルディレクターを務めるエンリコ・グアルティエリ氏は以下のように語ります。
パワーユニットの開発が規制により凍結されているとはいえ、2024年に興味深い課題がいくつか存在しないというわけではありません。 私たちはチャンピオンシップの他の年よりも多くのレースに取り組むことになるため、テストベッドで使える時間は少なくなり、より迅速に対応する必要があります。 これに備えて、パフォーマンスを最大化するため、エンジンに関連するすべてのプロセス (準備、承認、管理) を見直しました。 さらに、私たちは信頼性に関する手順をさらに最適化するためにパートナーと緊密に協力してきました。たとえば、サーキットでは、車内の液体を定期的に監視しているおかげで、シェルは車両の健康状態を常にチェックすることができます。
チーム代表のフレデリック・バスール、シャルル・ルクレール、カルロス・サインツからのコメントは以下の通り。
新しいクルマを初めて世界に発表することは、私とドライバーにとって常に非常にエキサイティングな瞬間です。たとえ誰もがすでにライバルと対決する瞬間のことを考えていたとしても同様です。 今年は、常にトップランナーだった昨シーズンの終わりからスタートし、すべての分野で常に改善を続ける必要があります。 史上最長のF1シーズンが我々を待ちうけていますが、すべてのグランプリで可能な限り最高の結果を得るため、我々は大胆な選択をしながらレースを管理する方法において、よりシニカルかつ効果的にならなければなりません。 ”ファンは追加のギアを提供してくれる”とよく言われますが、非常に接戦となるチャンピオンシップでは間違いなくその通りであり、世界中に存在する私たちの「ティフォシ」を頼りにできることを誇りに思います。
フレデリック・バスール
ボディワークのホワイトとイエローの部分を含め、SF-24の外観がとても気に入っています。 しかし、もちろん、私が本当に興味があるのは、コース上でどのようにパフォーマンスを発揮するかです。それがすべてです。 SF-24 は、より感度に優れ、運転が容易であるべきで、私たちドライバーにとって、それが良いドライビングをするために必要なのです。 このクルマがいくつかの分野で前進することを期待しており、シミュレーターで形成した印象からすると、我々が目指すところには到達していると思います。 今シーズンの目標は、常にトップランナーでいることであり、レースの勝利をファンに捧げることで、ファンにたくさんの歓声を与えたいと思っています。
ドライバー #16 シャルル・ルクレール
初めて SF-24 を見たとき、飛び乗ってエンジンに火を入れることを待ちきれませんでした。 今は、シミュレーターから感じた感覚と相関があるかどうかを確認するためにコース上で運転すること、それが私たち全員が望んでいる前進であるという確信が得られることを楽しみにしています。 目標は、より運転しやすく、一貫したレースペースで走れるクルマを作ることです。これらは勝利を目指して戦うための基本的な要件です。 私たちドライバーはエンジニアに正確なフィードバックを提供するために最善を尽くしました。マラネッロの従業員は私たちのニーズに耳を傾けてくれていると確信しています。 昨年は、物事がうまくいかなかったときでも、ファンが素晴らしいサポートをしてくれたので、私たちはファンに元気を与えたいと思っています。
ドライバー #55 カルロス・サインツ
フェラーリSF-24のワールドプレミア、そしてフィオラノ・サーキットを走る動画はこちら
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