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フェラーリ一族が「フェラーリの布教に努める」民間企業、カヴァリーノへと出資。今後はヴィンテージフェラーリを中心にその保全活動が強化されることとなりそうだ

フェラーリ一族が「フェラーリの布教に努める」民間企業、カヴァリーノへと出資。今後はヴィンテージフェラーリを中心にその保全活動が強化されることとなりそうだ

| 亡き創業者、エンツォ・フェラーリの意思を引き継ぎフェラーリの価値を究極まで高め永続させることに |

今回の「フェラーリ一族によるカヴァリーノへの出資」の意味は非常に大きい

さて、エンツォ・マッティオリ・フェラーリが「カヴァリーノ」に出資したとの報道。

これだけでは何のことかサッパリだと思うので順を追って説明してゆくと、まず「エンツォ・マッティオリ・フェラーリ」はフェラーリ創業者であるエンツォ・フェラーリの息子、ピエロ・フェラーリの孫であり、つまりはエンツォ・フェラーリ直系の子孫です。

そして現在、エンツォ・マッティオリ・フェラーリはフェラーリ・ファミリー・インベストメンツのCEOを務め、ピエロ・フェラーリ・トラストの受託者という立場でもあるわけですね(ピエロ・フェラーリが、エンツォ・フェラーリから受け継いだフェラーリの発行済株式のうちの10%を譲り受け、おそらくは後の世代にも受け継いでゆくというポジション)。

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フェラーリのクラシックカーは今後いっそう「手厚く保護」されることに

そしてもうひとつの「カヴァリーノ」については、フェラーリとは資本的な関係なく1978年に設立されたアメリカの企業ではあるものの、「カヴァリーノ」の名が示す通りフェラーリの世界に深く関わることを意図しており、その名前を冠した雑誌を出版しているほか、フロリダのパームビーチでは著名なコンクール・デレガンスを主催しています。

「カヴァリーノ」誌は1978年9月/10月に初めて発行された隔月誌ですが、今までずっと発刊を続けており、今ではクラシックフェラーリの世界で最も権威のある情報源と見なされていて、同社の開催するイベント「カヴァリーノ・クラシック」はフェラーリに関する世界最大のイベントであることも知られていますが(1992年からパームビーチで開催されている)、現在の経営元であるカノッサ(ハイエンドカー専門のイベント企画会社)の手にわたった後にはグローバル展開姿勢を強め、モデナ、アブダビ、そして今後シドニーでも新しい版をリリースすることを計画中。

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そこでフェラーリ一族であるエンツォ・マッティオリ・フェラーリと、フェラーリに特化したビジネス(布教活動)を行うカヴァリーノとが結びつくのはごく自然な成り行きでもありますが、エンツォ・マッティオリ・フェラーリはフェラーリのみではなく、イタリアの遺産を強化し、「メイド・イン・イタリー」製品を促進することに強いコミットメントを持つとされ、特にヴィンテージ自動車産業に精通した熱心な愛好家である、とも。

こういった背景が「エンツォ・マッティオリ・フェラーリによる、カヴァリーノへの出資」へと結びつくことになりますが、これは大きな意味を持っており、というのも「フェラーリ家がカヴァリーノの活動に参加する」「フェラーリ一族がカヴァリーノを公認した」ということになるから。

今回の決定によって、これまでカヴァリーノの社長を務めていたルイジ・オルランディーニはカヴァリーノの取締役会長およびCEOへと立場を変え、エンツォ・マッティオリ・フェラーリが社長の役職を引き継ぐこととなるそうですが、これによってフェラーリのクラシックカーの保全と価値向上、そして国際的な流通がより強化されることになるものと思われ、いまは亡きエンツォ・フェラーリの意思を引き継ぎ、そのブランド価値を最大限に高めてくれることとなりそうですね。

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「まず第一に、カヴァリーノの全員を代表して、カヴァリーノプロジェクトを信じてくれたエンツォ・マッティオリ・フェラーリに感謝します。彼の専門知識と情熱は、カヴァリーノのようなプロジェクトにとって素晴らしい機会をもたらします。彼の貢献とアイデアにより、カヴァリーノはヴィンテージカーの世界でのリーダーシップをさらに強化できるでしょう。こんなに名声ある遺産の保持者であるエンツォが、私たちと共に積極的な役割を果たすことは光栄であり、過去数年間の私たちの仕事に誇りを持っています。」

ルイジ・オルランディーニ

「私はカヴァリーノプロジェクトを強く信じており、このために、財政的な投資だけでなく戦略的な関与を通じてその発展と成長に参加できることを嬉しく思っています。私の家族にとって、跳ね馬(イル・カヴァリーノ・ランパンテ)は常に私たちの起業、スポーツ、文化の歴史の象徴です。そしてカヴァリーノには重要な使命があります。それは、跳ね馬への情熱を育み、フェラーリの遺産を守り、ヴィンテージカーセクターのさらなる成長を支援し促進することです。」

エンツォ・マッティオリ・フェラーリ

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