
| 12チリンドリ系はおそらく「最後の純V12モデル」となる可能性が高い |
フェラーリは今後、1モデルにつき「複数の」限定モデルを用意する可能性も
フェラーリ初のラグジュアリーEV「ルーチェ(Luce)」の発表は世界中の自動車ファンやコレクターの間で大きな議論を巻き起こしたことは記憶に新しく、電動化へのシフトに一抹の寂しさを感じていたファンも少なくはないかと思いますが、今回は12チリンドリのハードコアバージョンの試作車がキャッチされ、フェラーリが内燃機関を諦めていないことが明らかになっています。
現時点ではその登場自体が確約されたわけではないものの、フェラーリはそのスポーツカーラインアップのモデル末期に「ハードコアモデル」を投入するのが常となっており、今回はフロントミッドシップV12フラッグシップ「12チリンドリ(12Cilindri)」へと”さらなるハイパフォーマンスを追求した超硬派モデル、「VS(ヴェルシオーネ・スペチアーレ = 特別仕様版)」”と見られる試作車が目撃されることに。
ここでは、今回スクープされたテストミュールから判明したディテールに加え、噂されている「伝説の仕様」についても考えてみましょう。

-
-
【安心のガソリン継続】フェラーリCEOが明言。初のEV「ルーチェ」発表後も内燃機関エンジンを捨てないマルチ戦略に言及、「内燃機関を諦めるわけではありません」
Life in the FAST LANE | ベネデット・ヴィーニャCEOが語る「ラストワンマイルまで顧客の好みに応える」姿勢 | ルーチェを発表したからと言って、今後すべてが「ルーチェ風」になるわ ...
続きを見る
12チリンドリ「VS」プロトタイプの注目ポイント
- 巨大なダックテールスポイラー: カモフラージュ越しでも一目でわかるアグレッシブなリヤセクション
- 進化した空力デバイス: フロントバンパーが刷新され、より強力なダウンフォースを獲得
- 謎のダミーマフラー: 開発テスト用とみられる偽の排気口(市販版では完全に刷新される見込み)
- 超弩級の6.5L自然吸気V12: 標準車の830馬力を超える、さらなるパワーアップが確実視
- 衝撃の噂: 限定で「ゲート式マニュアル(MT)」が設定されるという説も浮上
-
-
フェラーリ 12チリンドリにマニュアル・トランスミッション(MT)が追加か?7月世界初公開というウワサが浮上、VIP向けの超限定車となるもよう
Life in the FAST LANE. | にわかに信じられる話ではないが | ただしフェラーリは「フェイククラッチ」に関する特許を出願しており、DCTとの組み合わせも考えられる The Sup ...
続きを見る
内燃機関の最高峰がさらに過激に。12チリンドリ「VS」の正体とは
今回目撃されたプロトタイプは厳重なカモフラージュに包まれているものの、標準の12チリンドリとは明らかに異なる「戦闘力」を誇示しており、最大の識別点はリヤエンドにそびえ立つ巨大なダックテールスポイラー。
スパイショットからもその存在感ははっきりと確認でき、サーキット走行を強く意識した空力性能の向上が図られていることが分かります。
また、フロントバンパーも形状が見直され、より効率的に空気を取り込み、かつフロントを路面に押し付けるための新しいエアロパーツが組み込まれているようですが、面白いディテールとしてはリヤに配置された「明らかに偽物とわかるエキゾーストパイプ」が挙げられ、これはテスト段階で本物のデザイン(おそらく一新されるであろうテールパイプ形状)を隠すためのカモフラージュ用であり、市販モデルにこのまま採用されることはまずなさそうですね。
参考までに、12チリンドリのテールパイプはリアディフューザーに組み込まれており、これはリアディフューザー表面を伝わるエアの流速を高める役割を担っているのだとも考えられ、12チリンドリVSではこの「アップグレード版」が投入されるのかもしれません。

カモフラージュの下に隠された「VS」のヒントと変更点
フェラーリのハードコアモデルはその試作車が目撃されると「VS(ヴェルシオーネ・スペチアーレ)」という仮称で呼ばれることが多く、これは文字通りの「スペシャルバージョン」。※もちろん市販時には別の呼称を採用することになる
このモデルは標準車よりも「よりスポーティに、より軽く、よりシャープに」仕立てられたハードコアバージョンとなるはずで・・・。
車種概要
12チリンドリVS(市販時には伝統の『GTO』などの名が与えられる可能性もある)の心臓部にはフェラーリの魂とも言える 6.5リッター自然吸気V12エンジン が引き続き搭載されることは「ほぼ確実」で、しかし現在、世界的な環境規制によって大排気量マルチシリンダー自然吸気エンジンは絶滅の危機に瀕しているものの、フェラーリは一切のハイブリッドシステムを排除した「純粋な内燃機関」としてこれを継続するものと目されます。
そして「SV」の名にふさわしい存在となるべく、最高出力は標準モデルの830馬力からさらに引き上げられ、レブリミットは9,500rpm、あるいはそれ以上に達する可能性がありますが、ここでベースとなる現行「12チリンドリ(クーペ)」の基本スペックを振り返りつつ、VSにおいて予想される進化を確認してみましょう。

フェラーリ 12チリンドリ 基本スペックとVS予想
| 項目 | ベースモデル(12Cilindri) | 高性能版(VS / GTO予想) |
| エンジン型式 | 6.5L V型12気筒 自然吸気(NA) | ← 同型をさらにチューンアップ |
| 最高出力 | 830 CV @ 9,250 rpm | 850 CV以上 を予想 |
| 最大トルク | 678 Nm @ 7,250 rpm | さらに高回転・高トルク化 |
| トランスミッション | 8速デュアルクラッチ(DCT) | 8速DCT / 限定でMTの噂あり |
| 0-100km/h加速 | 2.9秒 | 2.8秒以下 |
| 最高速度 | 340 km/h以上 | ← 同等以上 |
| 主な特徴 | 4輪独立操舵(PCV 3.0)、アクティブ空力フラップ | 固定式大型空力パーツ、徹底した軽量化 |
コレクター悶絶?「マニュアル(MT)仕様」復活のメガニズム
そして今、エキゾチックカー界隈を最も賑わせているのが「フェラーリがこの12チリンドリにマニュアルトランスミッション(3ペダル)仕様を限定投入するのではないか」というウワサ。
一説によると、今月開催される公式ツーリングイベント「フェラーリ・カヴァルケード(Ferrari Cavalcade)」にて、最重要VIP顧客向けとして『12チリンドリ MM』と呼ばれるMTモデルが先行公開される可能性が指摘されており、もしこれが実現すれば、2007年の「599 GTBフィオラノ」以来、実に約19年ぶりの「V12×ゲート式MT」の復活ということに。
昨今、ポルシェの「911スポーツクラシック」やアストンマーティンの「ヴァラー(Valour)」のように、あえて超高性能車にアナログなMTを組み合わせる「ファン・トゥ・ドライブの原点回帰」が世界の富裕層に向けたクルマでのトレンドとなっていて、フェラーリがこの波に乗り、伝統の金属製ゲートが「カチッ」と鳴るシフトレバーを復活させるとなれば、その価値は一瞬で跳ね上がることは間違いないと見られています。

-
-
【試乗:フェラーリ 12チリンドリ】一言でいえば「極度の洗練」。V12エンジンを楽しむためだけに作られたフェラーリの新世代スーパーカーがここにある【動画】
| フェラーリは確実に「次の時代」へと進もうとしている | デジタルによる制御が加速する中においても「アナログ的感覚」を維持 さて、フェラーリ12チリンドリに試乗。 12チリンドリ(12Cilindr ...
続きを見る
競合比較と市場での位置付け:アナログ最高峰としての価値
12チリンドリVS(あるいはマニュアル仕様のMM)が市場に出た場合、その立ち位置はもはや「単なるスーパーカー」ではなく、「歴史的遺産」となる可能性が大きく、現在の主な競合モデルとそのキャラクターを比較してみましょう。
- ランボルギーニ レヴエルト(Revuelto): 自然吸気V12に3基のモーターを組み合わせた1,015馬力のプラグインハイブリッド(PHEV)。最先端の電動化技術による四輪駆動のトラクションが武器
- アストンマーティン ヴァンキッシュ(新型V12): フロントにツインターボV12を搭載するGT。圧倒的なトルクと英国らしいエレガンスが特徴。電動化はなされていないがV12エンジンは「ターボ化」されている
これらに対し、フェラーリ 12チリンドリは「自然吸気(NA)」「高回転型」「ピュアガソリン(ノンハイブリッド)」「後輪駆動」という全自動車エンスージアストの理想を突き詰めており、ここに軽量化を施した「VS」や、操る楽しさを極めた「MT仕様」が加われば、環境規制によって二度と作れない「最後の聖杯」として、市場での位置付けは頭一つ飛び抜けることになりそうです(ただし少量生産モデル、たとえばイコーナでは純粋なV12エンジンが生き残る可能性がある)。

結論:内燃機関のフィナーレを飾る、至高のコレクターズアイテムへ
フェラーリがミドシップV8モデルをPHEV化し、次世代EV「ルーチェ」を開発する一方、このような「狂気的とも言える純粋なV12マシン」を諦めていないことはファンにとってこれ以上ない救いかもしれません。
今回スクープされた「12チリンドリ VS」は、フェラーリが誇るモータースポーツの空力技術と軽量化ノウハウが惜しみなく投入されるはずで、噂されるマニュアル・トランスミッション仕様「MM」やハードコア版「GTO」の全貌は2026年夏の終わりまでには明らかになるのかも。
デリバリーの枠はトップコレクター(VIP顧客)だけで瞬時に埋まってしまうと予想されますが、たとえ入手できないとしても、その存在が世に出るということだけであっても喜ばしいことでもありますね。
-
-
フェラーリは2030年までに「毎年4モデルを追加」「V6、V8、V12それぞれを展開」「内燃機関の構成比率を以前の計画の倍、40%に引き上げる」。その今後を予想してみた
| フェラーリは今回のキャピタル・マーケッツ・デイでは多くの「方針転換」を発表している | 特に内燃機関においては、そのラインアップの大きな変動が予想される さて、フェラーリは投資家 / 株主向けに開 ...
続きを見る
合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿
-
-
【V12 / V8は生き残る】フェラーリがEV計画を「後退」させた理由とは:2030年までに内燃機関・HV・EVを4:4:2の比率へ、内燃機関の比率は20%から40%へと「大幅引き上げ」
| フェラーリ、電動化の野望を戦略的に「後退」 | 気になるのは「内燃機関比率増加」によるニューモデルの登場である フェラーリが開催したキャピタル・マーケッツ・デイ2025では、ブランドの未来について ...
続きを見る
-
-
【完全解剖:フェラーリの心臓部】自然吸気V12からターボチャージャー、ハイブリッドを経て驚異の次世代EVへと至るパワートレインの進化論【動画】
| フェラーリは過去の栄光にすがらず、常に進化する | この記事のポイント(要約) フェラーリの進化の歴史:自然吸気、ターボ、ハイブリッド、EVへの軌跡を解説 伝説のV12エンジン「125 S」から最 ...
続きを見る
-
-
「いま買うべき」フェラーリは「12チリンドリ」一択?12チリンドリはおそらく最後の自然吸気V12 GT、そして最高の「投資」であると考えられる5つの理由
| フェラーリ 12チリンドリ:V12エンジンの「スワンソング」 | 「V12自然吸気」はいまでも希少種である 現在、自動車業界の話題はハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)一色となっていますが、 ...
続きを見る











