| ここまで歴史を忠実にトレースした「リブート」ブランドも珍しい |
製造はアポロ・インテンサ・エモツィオーネで実績のある香港ITV
さて、2年前にブランドの復活が発表されたデ・トマソ。
これは香港の会社”ITV=Ideal Team Ventures”がデ・トマソから商標権を正式に譲り受けて展開を行うものですが、ITVはあの超絶ハイパーカー、アポロ・インテンサ・エモツィオーネを発売した会社でもあり、それだけに「なにかやってくれそう」という期待を持っています。
そして新生デ・トマソから発売されるのは「P72」と命名された美しいスポーツカーで、これは1964年に登場したレーシングカー「P70」をモチーフにしているのだそう。
当初デ・トマソP72は「イタリアとアメリカの融合」となるはずだったが
ちなみにこのデ・トマソP70はアレハンドロ・デ・トマソとキャロル・シェルビーによる「イタリアとアメリカとの合作」であり、さらにいえば1971年に登場した「パンテーラ」もまたイタリアとアメリカとの合作で、イタリアンスーパーカーを連想させるボディにフォードの大排気量エンジンを積むという手法によって実現されています。
そして今回蘇ったデ・トマソにつき、こういった伝統を反映させ、当初アメリカにて生産を行うとしていたものの、コロナウイルスのパンデミック等様々な事情によってアメリカでの開発や製造を断念せざるをえなくなり、最終的にはニュルブルクリンク近郊に自社工場を建設し、近隣のレーシングファクトリーの力を借りながら開発と生産を行うことになった、と公式にアナウンスされています。
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デ・トマソP72の開発はけっこうなレベルにまで達しているようだ
そういった経緯を経て今回公開されたのが、デ・トマソP72がスイスの氷上を走行する動画ですが、映像を見るになかなかの美しさを持っているもよう。
そのボディの造形に加えて燃料キャップや・・・。
グリルも芸術的と言ってもいいレベルです。
ヘッドライトもしっかり作り込まれ、フロントスプリッターはフロントバンパー一体となった美しいデザイン(未来的でもあり、クラシカルでもある)。
リアディフューザーはカーボン製。
なお、こういったエクステリアのデザインは2年前の発表当時から変更されておらず、つまりは2年前の時点で、生産を見据えたクオリティの高いデザインを完成させていたということがわかります。
デ・トマソP72に搭載されるエンジンはフォード製V8
そしてこのデ・トマソP72に積まれるのは(アポロ・インテンサ・エモツィオーネに積まれていた)フェラーリ製V12ではなくフォード製のV8エンジン。※このあたりもデ・トマソの伝統を表しているのだと思われる。ITVの代表はかなりのマニアらしい
インテリアはまだ試作段階と見え、「暫定」のアナログメーターが映し出され・・・。
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エンジンスタート!
そこからは実際に走行に移りますが、アイドリング時はアメ車特有のデロデロというサウンド、そして高回転になると凄まじい炸裂音を披露します。
なお、この5リッターV8エンジンはスーパーチャージャーによって加給されることで700馬力を発生し、レブリミットは7500回転、そしてトランスミッションは6速マニュアル。
シャシーはアポロ・インテンサ・エモツィオーネ同様にカーボンモノコックではありますが、エンジンはじめ各部が「デチューン」されることで、価格はアポロ・インテンサ・エモツィオーネの3億円から1億円へと抑えられています。※6速MT採用というところを見るに、シビアにサーキットを攻めるのではなく、楽しく公道をドライブするというたぐいのクルマなのだと思われる
生産台数は72台に限定されるといいますが、すでに相当な台数が売れているのかもしれませんね。
デ・トマソP72が氷上をドリフト走行する動画はこちら
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