| おそらくは実際に「ランボルギーニに対し、ウイング装着を希望する」オーナーが出てきそう |
やはり多くの人がカウンタックと聞いて思い浮かべるのはLP400S以降の姿かもしれない
さて、ランボルギーニは「新型」カウンタックLPI800-4を発表したばかりですが、その反響はおしなべて好評。
カウンタックというと「キング・オブ・スーパーカー」であり、その名を復活させるには相当なリスクが伴うわけですが(”名ばかり”の姿だと、カウンタックの名を商業的に利用したとして避難を受けることになる)、ランボルギーニは批判すら生じないレベルにてカウンタックをみごと復活させたということになります。
-
現代版ランボルギーニ・カウンタック「LPI800-4」発表!思っていたよりも「カウンタック」、しかし回顧モデルではなくれっきとした「カウンタック後継モデル」だった
| カウンタックLPI800-4はこれまでの歴代カウンタックのデザインをさらに発展させた「新型」カウンタックだった | ランボルギーニの歴史の第一幕”閉幕”を飾るのにこれほどふさわしいクルマはない さ ...
続きを見る
ランボルギーニ・カウンタックLPI800-4はカウンタック直接の後継モデル
そしてカウンタックLPI800-4で重要なのは、「アヴェンタドールやシアンと多くを共有するものの、それらのバリエーションのひとつではなく、あくまでもカウンタック直接の後継である」ということ。
実際に、ミッチャ・ヴォルカート氏率いるランボルギーニのデザインチームは、LP400、LP500、LP500クワトロバルボーレ、25thアニバーサリーというカウンタックの代表的なモデルの「後」に続くクルマとしてこのカウンタックLPI800-4をデザインしています。
もっとも大きな影響を与えたのはカウンタックLP500
なお、カウンタックLPI800-4のデザインを見ていると、もっとも大きな影響を与えたのはLP500(下の画像の黄色い個体)。
これは1971年に発表されたカウンタックのコンセプトモデルで、フロントバンパーの先端部分(Countachロゴ含む)やフロントフード中央のインテーク、Cピラーの造形などにその面影を見ることが可能です。
一方、カウンタックLPI800-4のサイドには特徴的なNACAダクトが見られ、これは後の市販モデルであるLP400(上の画像の赤い個体)以降に採用されるデザイン的な識別点でもありますね。
つまり、こういった細部を見てゆくと、様々な部分で「カウンタックLPI800-4は、やはりカウンタックの正当な後継モデルである」と納得させられます。
ただし批判も皆無ではない
しかしながら、この完璧と思えるカウンタックLPI800-4についても批判は皆無ではなく、しかしその批判はただ一点に集中している模様。
そして、その批判とは「あの巨大なリアウイングがないこと」。
そのウイングとは、1978年に行われた変更にて(オプションにて)装着されたもので、この姿が多くの人が認識している「カウンタック」なのだと思われます。※LP400S以降、カウンタックの販売が急拡大したため、目に触れる機会が多いのはこの世代以降がほとんどであることも関係している
ただ、もちろんランボルギーニはそれを承知でリアウイングを取り付けておらず、そこには「LP500へのオマージュ」であること、加えて「今後長きに渡り、このカウンタックLPI800-4の価値を存続させることを考慮すると、シンプルでタイムレスなデザインのほうがいい」という判断が働いたのかもしれません。
そこで一人の男が立ち上がる
そしてこういった批判を目にし、立ち上がったのがスケッチモンキー氏。
同氏は数々のクルマのデザインを分析し、ときには「あるべき姿」に戻すというレンダリングを多数公開していますが、今回はランボルギーニ・カウンタックLPI800-4を「LP400S風に」再デザインしているわけですね。
そこでまずはカウンタックLPI800-4のデザインを解析し・・・
フォーンダイヤルスタイルのディープリムホイールを装着。
ヘッドライトを前に(カウンタックLP400Sでの車幅灯の位置へ)移動。
現代風に細部を調整したリアウイングを装着し・・・。
カウンタック25thアニバーサリーの特徴である「横」方向のラインを(LPI800-4の)サイドステップに付与しています。
なお、カウンタック25thアニバーサリーの外装はオラチオ・パガーニ(パガーニ創業者)の手によるものですが、このモデルのみ、それまでのカウンタックの「縦」とは異なり、「横」方向のスリットを持っています。
こちらがビフォーアフター。
このランボルギーニ・カウンタックLPI800-4は112台のみの限定生産となりますが、購入できるのはVIP中のVIPだと思われ、そしてVIPの中には、ランボルギーニにかけあい、実際に「リアウイングを装着してくれ」と頼む人が出てくるかもしれませんね。