| 運転状況については不明ではあるものの、「普通に運転していて」この対応であればさすがに納得はできない |
現在、世界中では過剰な騒音に対する取締りが行われている
さて、ネット上にはスーパーカーに関する様々なニュースが溢れており、その中でも特に好まれるのがスーパーカーオーナーの失敗やクラッシュ(その理由はあえて言うまい)。
そして今回報じられているのがランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテの騒音が「規定値以上」だとして違反切符を切られてしまったニューヨークのスーパーカーオーナーですが、多くの人は「派手な改造車だったんだろう」「「ざまあみろ」と思うかもしれません。
ただし事実はぼくらが想像するのとはやや異なるようで、ここでその内容を見てみましょう。
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このランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテはなんと「ノーマル」だった
今回ニューヨーク市から「騒音に関する違反切符」を切られたのはアンソニー・アリキーノ氏なるオーナーで、まず市から「ウラカン・ペルフォルマンテのエキゾーストサウンドが規定値を超える」として違反切符を切られ、800ドルの罰金を課されることに。
しかし同氏がニューヨークポストに語った内容だと、このウラカン・ペルフォルマンテは「無改造」そして毎年行われる車検にもパスしており、つまりは完全に合法な車両だというわけですね。
そして同氏は今回の罰金について不当だとして以下のようにコメントしていますが、この言い分には一理あると思います(違法改造車であれば用語はできないが)。
「罰金は初犯で 800 ドルです。 2回目の違反をすると1,700ドル、3回目の違反は2,700ドルに跳ね上がります。つまりこのクルマに乗るたびに罰金を支払わねばならず、そんな金額を払う余裕はありません。今後の罰金を回避する唯一の方法は、このスーパーカーの運転をやめることだと訴状には書かれていますが、それは間違いなく不合理です。
私は意図的に騒音を出すようにクルマを改造していないので、いかなる騒音に対しても法的に責任を問われることはないはずです。住民が騒音に腹を立て、市が騒音を取り締まりたいのであれば、私はそれに反対しません。しかしクルマが改造されていないのに罰金を課すというのは、私は反対です。唯一の救済策はクルマを売ることで、罰金に対抗するには他に方法がないというのが現状です。」
ニューヨークは最近、騒音を出すクルマを厳しく取り締まるようになり、SLEEP法では既存の騒音制限に加え、デシベル レベルまたは排気音が聞こえる車両からの距離による追加の強制力を設けていますが、この法律はそのクルマが純正か改造済みかを考慮しておらず、つまり「合法」であっても大きな音が「出てしまう」クルマはすべからく罰金を払う必要が生じる可能性を示唆しており、これは「あんまり」かもしれません。
ただ、今回アンソニー・アリキーノ氏が「普通に運転していたのか」それとも「エンジン回転数を意図的に上げるような運転をしていたのか」は報じられておらず、これによって判断が分かれることとなりそうですね。
たしかにランボルギーニ・ウラカンの排気音は非常に大きい
参考までに、ランボルギーニ・ウラカンの排気音は「非常に」大きく、それはある意味でぼくを悩ませているのですが、たとえば停車状態でアイドリングストップによってエンジンが停止し、その後エンジンが復帰すると周囲の人が驚くほどで(一回、歩道を歩く女子高生が飛び上がったことがある)、よってぼくは常に「アイドリングストップをOFF」にしていたわけですね(このほうがまだ周囲を圧迫せずにすむ)。
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さらに著名ユーチューバー、Shmee150氏がノーマルのウラカンSTOをニュルブルクリンクに持ち込み走行していたところ、ニュルブルクリンクの設ける騒音規制値を超えたということで「出禁」になってしまったことも。
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そしてもう一つ参考までに、ウラカンやアヴェンタドールのサウンドはダッジ・チャージャーなどアメリカンマッスルのそれとは比較にならないほど大きく、特に高回転時の「雄叫び」は他を圧倒するものだと思います。
つまりランボルギーニ・ウラカンは「ノーマルでもトンデモなく音がデカい」というわけですが、世界各国の規制を考慮し、一定年式以降では「ちょっと音が小さくなった」という話も聞かれるほど。
そういったこともあり、スーパーカーから大きな排気音が出るのは「不可抗力(アイドリング状態、普通に走っていても音が大きい)」であって、(すべてがそうではありませんが)「必ずしも大きな音を出したくて大きな音が出ているわけではない」ということをより多くの人に理解してほしい、というのがぼくの切なる願いでもあるわけですね。
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参照:Jalopnik